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『スポーツニュースは恐い――刷り込まれる〈日本人〉』(森田浩之 生活人新書 2007)

著者:森田 浩之[もりた・ひろゆき] ジャーナリスト。メディア学修士LSE)。Twiiterアカウント
件名:スポーツ社会学
件名:マスコミュニケーションと社会
NDC:780.13 芸術.美術 >> スポーツ.体育 >> 体育理論.体育学 >> 体育社会学
内容:内容は、安直なスポーツ報道へのツッコミと、少々のナショナリズム論と、何故か「ゲーム脳」論への賛意。


生活人新書 232 スポーツニュースは恐い 刷り込まれる<日本人> | NHK出版


【目次】
目次 [003-007]


第1章 本当はこんなに恐いスポーツニュース 009
  みんなが楽しみなスポーツニュース/スポーツニュースは「オヤジ」である/サブリミナルに蓄積される価値観/「忘れさせない」ナショナリズム


第2章 女子選手に向けるオヤジな目線 019
  スポーツニュースがやっている「無意識のセクハラ」/女子にだけ気安く「ちゃん」づけするオヤジ/女子選手のプライベートが気になる/私生活に関心を向ける歴史的理由/「ママさんボランチ宮本ともみの主婦な生活/「授乳柔道家谷亮子の衝撃/強調される「男の支え」/高橋尚子小出監督の「擬似父娘関係」/スポーツニュースが好きな「女子種目」の秘密/「なでしこジャパン」という愛称の意味/スポーツは男の「最後の砦」


第3章 スポーツニュースは〈人間関係〉に細かい 046
  スポーツニュースは「スポーツマンニュース」/乱発される最年長記録/スポーツニュースが本当に語りたがっていること/とりあえず「謙虚」な感じにしておこう/「事実」と「物語」のはざま/巨人・上原、「恩返し」のストッパー/小笠原道大、「努力」の果て/「長続けることはすばらしい」/ヒーローは社会のシンボルになる/つまらなくても意味があるヒーローインタビュー


第4章 スポーツニュースは〈国〉をつくる 072
  スポーツニュースがやっている大仕事/ジョホールバルで山本浩アナが吐いた名ゼリフの意味/〈日本人〉はイメージされたもの/〈時間〉と〈空間〉を共有する感覚/木村和司のFKがワールドカップのたびに流れる理由/スポーツニュースは〈未来〉も考える/「祐ちゃん」「マーくん」が定着した意味/甲子園代表校マップが描く〈空間〉/「本場」アメリカと日本列島


第5章 日本人メジャーリーガーが背負わされる〈物語〉 089
  「やっぱり日本人は日本がいちばん」/ 松坂大輔が「落ち着ける場所/日本食の呪縛/レッドソックス日本食導入の決断/試練としての英会話/城島健司は英語で「チャック開いているよ」と言っていた/「日本人の物語」はなぜつくられる


第6章 世界中で刷り込まれる〈国民〉 108
 ■ アメリ
  つくられるロールモデル/「成功した労働者」「よき父、よき夫」/苦難を乗り越えた物語
 ■ アルゼンチン
  あの華麗なサッカーはスポーツニュースが生んだ/「男らしさ」を定義しなおす
 ■ ヨーロッパ
  炸裂するステレオタイプステレオタイプが示す「中心」と「周縁」
 ■ イギリス
  大衆紙の見出しにおどる“We”/ふたつの戦争、ひとつのワールドカップ/透けて見えるコンプレックス/イングランド‐アルゼンチン戦という大河ドラマ


第7章 ワールドカップでつくられた〈日本人〉 141
  〈国〉が最も見えるイベント/無意識に描かれる〈日本〉の姿/なぜか地球の端っこにいる「私たち」/「列島」は祈り、叫び、悲鳴をあげる/永遠に「世界」に挑戦しつづける国/「日本」と「世界」を行き来する監督/中田英寿がまとっていた「世界」/「組織力」は本当に日本の強みなのか/高い身体能力は「アフリカ勢特有」/「決定力不足」は日本社会のせいなのか/「日本人は自由が苦手だ」/議論の前提に使われるステレオタイプ/新聞にあふれる「ひきこもりナショナリズム」/読者の頭はスポンジではないけれど


第8章 イビチャ・オシムはなぜ怒ったか――むすびにかえて 184
  「物語」を拒否した監督/「オヤジ性」を本能的に感じとる/イチローはなぜ「物語」を背負わないか/私たちが〈私たち〉を規定する/すでに刷り込まれている自分からの出発


あとがき [196-198]
参考・引用文献 [i-vii]