原題:Inequality, Poverty, and History: The Kuznets Memorial Lectures of the Economic Growth Center, Yale University (Blackwell)
著者:Jeffrey Gale Williamson(1935-)
訳者:安場 保吉(1930-2005)
訳者:水原 正亨(1942-)
シリーズ:現代思想と自由主義論;2
NDC:332.06 経済史 >> 近代経済史:資本主義,独占資本主義
不平等、貧困と歴史 - ミネルヴァ書房 ―人文・法経・教育・心理・福祉などを刊行する出版社
【目次】
シリーズ編集者序文(イェール大学経済成長センター所長 T・ポール・シュルツ) [i-ii]
はじめに [iii-vi]
日本語版への序文(二〇〇二年九月 マサチューセッツ州ケンブリッジにて ジェフリー・G. ウィリアムソン) [vii-viii]
目次 [ix-xiii]
第1講 不平等と産業革命 001
一 はじめに 001
二 クズネッツ・カーブ――現代の横断面分析 004
三 クズネッツ・カーブ――不平等の歴史 007
今日の工業国の分配はいつも平等であったか
クズネッツ・カーブの下降局面と二〇世紀における不平等の歴史
市場の力と租税・給付について
クズネッツ・カーブの上昇局面と一九世紀における不平等の歴史
四 クズネッツ・カーブの説明 014
生産要素市場に着目して
労働節約的技術進歩
移住、人口転換と労働供給
人的資本の蓄積と熟練の深化
資本蓄積の影響
五 クズネッツ・カーブの説明――歴史からの教訓 025
アメリカの歴史
一九世紀イギリスの経験
支出側の要因は?
六 要約 030
第2講 移住――農村の貧困を逃れて 031
一 貧困と農村からの移住――常識 031
二 常識の問題点 032
三 旧世界における賃金格差――その影響はどのようなものだったか 035
賃金格差と労働市場の失敗
移住による対応
国民所得上の死重損失――部分均衡分析
労働市場の失敗の一般均衡分析
四 新世界における賃金格差――それを説明するのは何か 043
ヘーゲンの動態的歪み
失業、トダロと均衡的賃金格差
賃金格差についての二〇世紀アメリカの経験
五 長期における農村からの移住を動かす要因 049
プッシュとプル ――諸力のメニュー
若干の歴史的証拠認
六 政策介入と価格のねじ曲げ 054
反農業政策の歴史的展開
過去の産業革命での価格のねじ曲げ政策の影響――イギリス穀物法を評価する
七 要約 060
第3講 蓄積と不平等――その関係の分析 063
一 アダム・スミス派のトレード・オフ論――上座長対平等、そのレトリック 063
議論
競合する各種資産
二 一九世紀アメリカにおける貯蓄と不平等――見せかけの相関関係か 071
三 イギリスの産業革命はアダム・スミスのトレード・オフ論を確認するか 079
実質賃金は安定的だったか
イギリスの産業革命は本当に「革命的」だったか
蓄積、不平等および労働余剰モデル
四 われわれは間違った質問をしつづけてきたのか 087
五 要点 097
第4講 貧困、政策および工業化 099
一 貧困と工業化についての考察 099
二 貧困のトレンド 105
証拠について一言
経済成長は貧困を減らすか
貧困の地域格差――工業化と都市化
一体誰が低所得者で誰が貧民か
季節、循環および第二の活動
三 貧困に対する政策の対応 121
都市における社会資本
セイフティ・ネット、家族および国家
エピローグ [133-134]
訳者あとがき [135-137]
事項索引 [11-12]
人名索引 [9-10]
文献リスト [1-7]