contents memorandum はてな

目次とメモを置いとく場

『21世紀の不平等』(Anthony B. Atkinson[著] 山形浩生,森本正史[訳] 東洋経済新報社 2015//2014)

原題:Inequality: What Can Be Done?
著者:Anthony B. Atkinson (1944-2017)
訳者:山形 浩生
訳者:森本 正史
NDC:331.85 分配の理論:地代,賃金,利潤,利子


21世紀の不平等 | 東洋経済STORE


【目次】
序文:もっと平等な社会に向けた現実的なビジョン――トマ・ピケティ [i-xii]
  献身的で皮肉な本
  財政的累進性と国民保健をめぐる戦い
  ラディカルな改革主義:権利の新しい哲学
  人頭税の復活と資産税の問題
  イギリス、ヨーロッパ、世界
訳者はしがき(2015年11月日 訳者代表 山形浩生) [xiii-xix]
  不平等研究の長老アトキンソン
  ピケティ『21世紀の資本』と本書
  不平等への多面的な取り組み
  日本への示唆のために
謝辞 [xx-xxiii]
目次 [xxiv-xxvii]


はじめに [001-007]
  この本の進め方
  今後の展開


第I部 診断

第1章 議論の基礎 010
機会の不平等と結果の不平等 011
  不平等に対する功利的懸念と内在的懸念
経済学者と所得不平等 017
データに目をとおす 020
  アメリカとイギリスのトレンド比較
  世界中の不平等
  貧困だけに焦点を絞るべきか?
  所得の散らばりの増大
不平等の様相 032
  誰の不平等なのか?
  何の不平等なのか?
  消費の不平等についてはどうだろう?
誰が分布のどこに位置しているか? 043
  ジェンダー
  時間と世代
  グローバルな不平等


第2章 歴史から学ぶ 052
証拠の出所 053
  世帯調査
  世帯調査の限界
  所得税データ
  収入に関するデータ
  資産に関するデータ
  時を遡る
過去のいつの時点で不平等は縮小したのか? 063
  1914年から1945年までの不平等の変化と戦争の役割
  第二次大戦後のアメリ
戦後ヨーロッパにおける不平等低減 072
  ヨーロッパの戦後数十年:二つの問い
  不平等を減らす:社会保障制度と累進課税
  不平等の縮小と賃金のシェア
  不平等の縮小:資本の共有
  不平等の縮小:賃金と労働市場制度
  二つの問いに答える
別世紀の中南米 089
いま私たちはどこまできたのか 092


第3章 不平等の経済学 095
グローバル化と科学技術に関する教科書的なお話 096
  技術変化の経済学
市場原理と社会的な文脈 103
  社会制度としての労働市場
  労働組合と団体交渉
資本と独占力 110
  利益配分
  企業と市場支配力
マクロ経済学と民衆 116
  国民所得から世帯所得へ
  分析にとっての意味
  労働者の分類から個人所得へ
  トップ所得
これまでのまとめ 127


第II部 行動のための提案

第4章 技術変化と対抗力 131
技術変化の方向性 132
技術進歩への投資家としての国 135
  公的雇用と技術変化
対抗力 141
  市場力のバランス
  競争政策
  法的枠組みと労動組合


第5章 雇用と将来の賃金 152
変化する雇用の性質 153
  21世紀の非正規労働者
完全雇用と保証労働 157
  保証労働
倫理的賃金政策 168
  最低賃金
  賃金と雇用の実践コード
  国民的対話


第6章 資本の共有 177
資産蓄積の推進力 180
  収益率とポートフォリオ
  貯蓄者と金融サービス部門
小口貯蓄者の得られる現実的収益 191
すべての人々に遺産を 194
  資本給付
国富とソヴリン・ウェルス・ファンド 197


第7章 累進課税 205
累進所得税の復活 206
  最高税率の影響を推計
  議論の見直し
  所得税率についての提案
  税収基盤の拡大
  勤労所得割引
相続税と資産税 222
  資産移転課税
  持ち家への課税とカウンシル税改革
  年次資産税
グローバル課税と企業への最低課税 232
  多国籍企業への課税


第8章 万人に社会保障を 237
社会保障の設計 239
  資力調査の双子の失敗
  とりあえずの結論
児童手当の中心的な役割 246
  児童手当支持論
ベーシック・インカム 252
  参加型所得
  管理運営
  EUが率先すればいい
社会保険の刷新 259
  手当のカバレッジ
  保険料負担条件
私たちの世界的な責任 267
  開発援助拡大


不平等を減らす提案 275


第III部 できるんだろうか?

第9章 パイの縮小? 281
厚生経済学と平等・効率性のトレードオフ 283
平等性と効率性の相補関係 288
  効率性賃金と最低賃金
  制度設計と失業保険
  経済成長と年金
プリンの実力 299
まとめ 304


第10章 グローバル化のせいで何もできないか? 306
歴史的に見た社会保障制度 308
  21世紀の社会保障制度
  社会保障制度はグローバル経済で競争できるのか?
  まとめ
グローバル化と自分の運命の決定権 318
  国際協定と対抗力
国際協力の余地 321
  税競争と税協力/欧州連合EU
まとめ 351


第11章 予算は足りるだろうか? 328
税‐給付モデル 330
  税‐給付モデルとは何だろう?
  ただし書き
イギリスについての提案とその費用 336
  五つの提案を細かく見る
  財政費用
提案(の一部)の影響 344
  貧困への影響
  全体としての分配効果
  ただし書き
まとめ 351


この先の方向性 352
提案 354
先に進むには 358
楽観論の根拠 361


用語集 [363-369]
図データ出所 [52-56]
注 [23-51]
索引 [1-22]




【関連記事】
21世紀の資本』(Thomas Piketty[著] 山形浩生, 守岡桜, 森本正史[訳] みすず書房 2014//2013)
https://contents-memo.hatenablog.com/entry/20150321/1426863600