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『増補 日本人の自画像』(加藤典洋 岩波現代文庫 2017//2000)

著者:加藤 典洋[かとう・のりひろ](1948-2019) 
NDC:210.04 日本史
NDC:121 日本思想


増補 日本人の自画像 - 岩波書店


【目次】
はじめに――自画像について [iii-viii]
目次 [ix-xii]


第一部 自画像制作とは何か

第一章 自画像の思想 001
  1 命がけの飛躍――ラカン 001
  2 否定と抵抗――酒井直樹 010
  3 自画像制作の物語――ポー 023
  4 二重性と基層――「日本人」 035


第二章 地図という自画像 041
  1 初原としての行基図 041
  2 サークルに囲まれた行基図 055
  3 世界図の到来 060
  4 「坤輿万国全図」の制覇 069


第二部 近代以前

第一章 徂徠の革命 075
  1 外国語の発見 075
  2 古文辞の学へ 089
  3 徂徠学の創出 100
  4 異質な思考 108


第二章 宣長の抵抗 117
  1 問題のありか 117
  2 論の周囲 126
  3 徂徠から宣長へ 135
  4 三つの観点 139
  5 文献学とエポケー 158
  6 「先入主の滅却」と「日の神」――『呵刈葭』論争をめぐって 168
  7 「宣長問題」とは何か 186


第三部 近代以後

第一章 関係の発見 207
  1 一八四〇年の世界像の変換 207
  2 内在と関係――「丁丑公論」「瘠我慢の説」 227


第二章 柳田国男民俗学 245
  1 民俗学の成立 245
  2 常民とは何か 254
  3 二重の姿勢 266
  4 一国民俗学と世界民俗学 272


第四部 戦争体験と世界認識

第一章 鏡の破砕 277
  1 江上波夫騎馬民族説 277
  2 エートノス・アントロポス・フマニタス 283


第二章 小林秀雄と「国民」 294
  1 自足する「内在」 294
  2 「日本」から「国民」へ 306
  3 日常的な判断の座 315


第三章 吉本隆明と「関係」 324
  1 「内在」から「関係」への“転轍” 324
  2 自画像制作と世界認識 336
  3 『古事記』の中の「アフリカ的段階」 352


終わりに――四つの象限 365


注 [371-390]
あとがき(二〇〇〇年三月 加藤典洋) [391-394]
岩波現代文庫版あとがき(二〇一六年一一月 加藤典洋) [395-398]



【メモランダム】
 本書を読んだ後は、加藤典洋がかつて事典に執筆した「日本人」という項目も参照してほしい(見田宗介, 栗原彬, 田中義久[編] 『社会学事典』弘文堂、1988、pp. 677-678)。
 さらにこの事典以前にも、原型となる論文は発表されていたようだ。