原題:The Myth of the Rational Voter: Why Democracies Choose Bad Policies (Princeton University Press, 2007)
著者:Bryan Douglas Caplan(1971-)
監訳:長峯 純一[ながみね・じゅんいち](1958-)
監訳:奥井 克美[おくい・かつよし](1963-)
NDC:331 経済学.経済思想
NDC:314.84 選挙管理:立候補,投票,開票
【目次】
目次 ([i-v])
まえがき [001-004]
序章 民主主義のパラドックス 005
第一章 集計の奇跡を超えて 013
集計の奇跡
系統だった誤差は現実的か
現代的な研究と知的な伝統
信念に対する選好
合理的な非合理性
政治的合理性の実態
まとめ
第二章 系統的なバイアスを含んだ経済学に関する思い込み 049
心理学と世論調査にみるバイアスの証拠
再び経済学の土俵に乗せよう
反市場バイアス
反外国バイアス
雇用創出バイアス
悲観的バイアス
まとめ
第三章 米国民と経済学者の意識調査(SAEE) 103
SAEEの分析:一般人と経済学者と「啓発された一般人」
SAEEの検討(その一)
SAEEの検討(その二)
SAEEの検討(その三)
SAEEの検討(その四)
三つの疑問
系統だった誤差の再検討
まとめ
「啓発された一般人」に関する技術面での補足
第四章 古典的公共選択と合理的無知の欠陥 175
合理的無知:証拠と疑わしい結論
非合理性への抵抗
合理的無知の何がいけないのか(その一)
合理的無知の何がいけないのか(その二)
ウィットマンのフォーク
「極端な投票者の愚かさ」の再検討
まとめ
第五章 合理的な非合理性 213
信念に対する選好
間違いに伴う物質的費用
合理的な非合理性
心理的な妥当性
合理的な非合理性と政治
合理的な非合理性と実験による証拠
合理的な非合理性と表現的投票
まとめ
第六章 非合理性から政策へ 269
思考実験(その一):同質な投票者の非合理性
思考実験(その二):異質な信念が存在する場合の非合理性
利己的投票者仮説に関する補足
思考実験(その三):非利己的投票者の非合理性
論点が複数ある場合の民主主義と世論の次元
もう一つの補足:何が「経済リテラシー」を決めるのか
選択的参加
思考実験(その四):混合政策と結果への選好
経済学を超えたバイアス:毒物学に関する系統的に偏った信念
まとめ
統計処理に関する補足:何が「経済リテラシー」を決めるのか
第七章 非合理性と供給サイドから見た政治 313
政治家の合理性
信頼の政治経済学
非合理性と権限委譲
非合理性と宣伝活動
まとめ
第八章 市場原理主義vs.デモクラシー原理主義 347
市場原理主義に対する非難
デモクラシー原理主義
現実の原理主義はその問題に答えられるだろうか:政策分析市場のケース
民主主義と独裁制に替わるものとしての私的選択
投票者の非合理性と市場と民主主義
デモクラシーは是正できるか
経済学は何の役に立つのか
まとめ
終章 愚かさ研究の勤め 391
進路の変更
各章の注 [401-431]
参考文献 [432-461]
訳者あとがき(二〇〇九年六月 長峯純一、奥井克美) [462-472]