著者:瀧澤 弘和[たきざわ・ひろかず] 経済学。
【目次】
まえがき [i-x]
目次 [xi-xiv]
序章 経済学の展開 003
経済活動の不思議さ
政治経済学から経済学へ
ミクロとマクロ
ノーベル賞で見る経済学の変化
一九九〇年代以降のノーベル経済学賞
経済学とは何か
二〇世紀後半以降の経済学の展開
第1章 市場メカニズムの理論 031
人はなぜ交換するのか
競争市場で取引することの意味
競争市場の結果の解釈
より一般的なモデルで考える
ミクロ経済学で教えられていること
新古典派経済学の意義
第2章 ゲーム理論のインパクト 055
意思決定の構造
ゲーム理論とは何か
ナッシュ均衡の定義
ナッシュ均衡の経済学的意義
逐次手番のゲーム
情報の非対称性の経済学とゲーム理論の関係
ゲーム理論が生み出したさはざまな分野
第3章 マクロ経済学の展開 083
ミクロ vs. マクロ再考
集計量とは
ケインズ経済学の基本モデル
ケインズ経済学の勃興と挫折
自然失業率仮説
ルーカス批判のインパクト
その後の展開
第4章 行動経済学のアプローチ 107
行動経済学とは何か
経済学の大転換
行動経済学の主な内容
ヒューリスティクスとバイアスの理論
プロスペクト理論
異時点間の選択と双曲割引の理論
心の二重過程理論
人間行動への自然主義的アプローチと神経経済学
合理性はどこに行ったのか
新たな政策思想へ
第5章 実験アプローチが教えてくれること 137
経済学で実験は可能なのか
バーノン・スミスの市場実験
スミスの実験経済学と行動経済学の微妙な関係
ゲーム理論における実験
メカニズムの検証から政策へ
フィールド実験
経済学にとって実験とは何か
第6章 制度の経済学 169
制度の重要性
制度への関心の復興
コースとウィリアムソンが切り開いた道
不完備契約の理論
インセンティブ契約の理論
インセンティブ契約の理論への批判
制度と進化ゲーム理論
比較制度分析の基本的考え方
第7章 経済史と経済理論との対話から 207
社会科学の女王
経路依存性と正のフィードバック
ダグラス・ノースの視点
アブナー・グライフのアプローチ
経済史のビッグ・イシュー
産業革命と大分岐
貨幣の歴史
トマ・ピケティの『21世紀の資本』
終章 経済学の現在とこれから 239
五つのポイント
経済学の対象の広がりと方法的多様化
法則なき経済学
モデル分析と現実世界
経済学の遂行性
経済学と人間観
より広い「人間科学」へ
あとがき(二〇一八年七月 エアフルトにて 瀧澤弘和) [267-271]
参考文献 [272-278]