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『ベーシック・インカム――国家は貧困問題を解決できるか』(原田泰 中公新書 2015)

著者:原田 泰[はらだ・ゆたか] (1950-) 経済政策。
NDC:364.021 社会保障


ベーシック・インカム -原田泰 著|電子書籍|中央公論新社


【目次】
はじめに――ベーシック・インカムとは何か [i-v]
目次 [vii-x]


第1章 所得分配と貧困の現実――生活の安心は企業ではなく国家が守るべし 003
1.1 はじめに
1.2 国家が国民の生活を守る以前の時代
1.3 自営経済における資本財としての子
1.4 雇用が生活の安心を守っていた
1.5 男性の非正規も増えている
1.6 会社福祉から取り残された人もいる
1.7 日本の社会保障の機能と仕組み
1.8 これまでのやり方ではよい雇用を増やせない
1.9 最低賃金の引き上げは失業率を上昇させる
1.10 最低賃金の問題ではなく生活保護の問題
1.11 日本の生活保護水準は高い
1.12 保険原理の欠陥
1.13 雇用重視の財政金融政策の重要性
1.14 企業を生活保障から解放しよう
1.15 日本の特徴はワーキングプアーが多いこと
1.16 昔の日本は平等だったのか
1.17 戦前の格差はどうだったのか
1.18 ベーシック・インカムの提案


第2章 ベーシック・インカムの思想と対立軸 049
2.1 はじめに
2.2 功利主義の再分配理論
2.3 リベラリズム所得再分配理論
2.4 リバタリアンの所得分配論
2.5 現実の所得分配状況と再分配政策
2.6 BIの発想
2.7 BI思想の活性化
2.8 負の所得税の概念図
2.9 自由な社会と負の所得税
2.10 負の所得税と現実
2.11 給付レベルに現れる哲学の相違
2.12 権利としてのBI
2.13 BIと富の正当性
2.14 近衛の危険思想の背景
2.15 世界革命的共産主義者としての近衛文麿
2.16 アジアの共産化をもたらした日本のアジア侵略
2.17 存在しえなかったABCD包囲網
2.18 明治の元勲の富の認識
2.19 ウォール街を占拠する人はいても……
2.20 富の正当性が疑われている
2.21 報酬返還の議論
2.22 報酬返還の実例
2.23 BIと家父長主義
2.24 パレンス・パトリエ政策の限界
2.25 日本政府はパレンス・パトリエであるのか
2.26 貧困とパターナリズム
2.27 ケースワーカーの不正関与
2.28 日本政府は必要な家父長の役割を果たしていない
2.29 BIの思想を整理する


第3章 ベーシック・インカムは実現できるか 115
3.1 はじめに
3.2 BIは給付と税が一体の制度である
3.3 代替財源と考えられるもの
3.4 貧しい人々の人数とBIの水準
3.5 二兆円とインセンティブのための費用
3.6 BIと所得階級ごとの関係
3.7 給付水準と実行可能性
3.8 比例税についての修正の余地
3.9 日米の所得格差と累進課税の影響
3.10 BIの水準は低すぎるか
3.11 医療保険制度をどう扱うか
3.12 なぜ豊かな人にもBIを支給するのか
3.13 結婚税を避ける
3.14 BIと資産保有
3.15 労働意欲を阻害するか
3.16 BIは賃金を引き下げるか
3.17 BIと移民
3.18 夢追い人を増やさないか
3.19 BIの付随的利点
3.20 BIと地域
3.21 事実として地方にもさまざまな産業がある
3.22 BIと富の正当性
3.23 バラマキ政策は悪くない
3.24 バラマキでない農業政策は何をもたらしたか
3.25 バラマキでない林業政策とはいかなるものか
3.26 震災復興も一律給付で可能となる
3.27 高台移転のコスト
3.28 結語


おわりに――国家は貧困を解消できるか(二〇一五年二月 原田泰) [179-183]




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ベーシックインカム入門――無条件給付の基本所得を考える』(山森亮 光文社新書 2009)
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