contents memorandum はてな

目次とメモを置いとく場

『アイヌ学入門』(瀬川拓郎 講談社現代新書 2015)

著者:瀬川 拓郎[せがわ・たくろう] (1958-) 考古学。アイヌ研究。
NDC:382.11 風俗史.民俗誌.民族誌アイヌ
件名:アイヌ


『アイヌ学入門』(瀬川 拓郎):講談社現代新書|講談社BOOK倶楽部


【目次】
目次


はじめに 007
  グローバリズムでも民族主義でもなく
  シンフォニア・タプカーラ
  相乗の世界へ
  鏡のなかの私たちとしてのアイヌ


序章 アイヌとはどのような人びとか 017
  アイヌの人びととの出会い
  アイヌの歴史を掘る
  変わってきたアイヌ
  乱獲されるシカ
  共感の歴史へ
  変わらなかったアイヌ
  つながるアイヌ
  影響しあう文化
  アイヌ縄文人の関係
  縄文人国家?
  マイノリティとマジョリティ
  アイヌは一三世紀に出現したか
  南下するオホーツク人
  本州からの移民
  海の民の幻影
  ヴァイキングとしてのアイヌ
  封じこまれるアイヌ
  崩壊する社会


第1章 縄文……一万年の伝統を継ぐ 067
  孤立するアイヌ語
  縄文語との関係
  古代アイヌ語の変容
  地名からみるアイヌ社会の成りたち
  マタギ言葉のアイヌ語
  サハリン方言は古語か
  言語年代学からみたサハリン方言の成立
  縄文伝統のクマ祭り
  イノシシからクマへ
  サハリンアイヌのミイラ習俗
  ミイラの起源
  /イレズミはいつから
  縄文イデオロギーを継ぐ人びと


第2章 交易……沈黙交易エスニシティ 103
  武者姿のアイヌ
  千島アイヌの奇妙な習俗
  沈黙交易とは
  病をおそれる人びと
  商品交換へのプロテスト
  「野人」との沈黙交易
  オホーツク人との沈黙交易
  北東アジア先住民の影
  祖先でむすばれる社会
  境界のクレオール
  名づけと名のり
  アイヌエスニシティ


第3章 伝説……古代ローマからアイヌへ 135
  子どもだましの作り話
  古代ローマアイヌ伝説
  小人伝説を読む―― 一七〜一八世紀の史料
  小人伝説を読む―― 一九世紀の史料
  モデルは北千島アイヌ
  小人伝説を知らない人びと
  妖怪としての北千島アイヌ
  成立の時期
  ユーカラとの関係
  日本の中世説話の影
  小人島と女人島
  グローバルな物語世界へ
  伝説をめぐるサハリン先住民と日本
  小人伝説のライフヒストリー


第4章 呪術……行進する人びとと陰陽道 167
  アイヌの呪術と日本
  ケガレと行進呪術
  沈黙と非接触
  ケガレをめぐる縄文人アイヌ
  胡沙とはなにか
  陰陽道の行進呪術
  共通する作法
  行進呪術の成立
  ウカルの起源
  外来思想としてのケガレ


第5章 疫病……アイヌ疱瘡神蘇民将来 193
  アイヌ文化の陰影
  アイヌ蘇民将来
  海から来襲する神
  疱瘡と呪術
  日本の民間信仰との関係
  疱瘡神伝説の諸相
  伝説の成立はいつか
  アイヌの草の輪くぐり
  鉤の呪具
  人形へのおそれ


第6章 祭祀……狩猟民と山の神の農耕儀礼 217
  カムイと神
  アイヌの祭祀と古代日本
  東北北部からの移民
  移民と祭祀
  イナウ
  イクパスイ
  山の神信仰との関係
  粥搔き棒と斎箸
  アイヌの酒漉しイナウ
  農耕儀礼の受容
  重要な農業の神
  神々の再編
  サイモンとはなにか


第7章 黄金……アイヌは黄金の民だったか 249
  黄金を知らない黄金島の人びと
  渡海する和人の金掘りたち
  至高の宝
  それは金の精錬か
  北海道は金銀島
  決定的な史料
  奥州藤原氏は北海道へやってきたか
  渡海の目的
  驚くべき指摘
  砂金の発見
  宝の銅鋺が意味するもの
  北海道にやってきた修験者
  アイヌの黄金郷


第8章 現代……アイヌとして生きる 279
  Aさんへのインタビュー
  アイヌの開拓団
  入植地での暮らし
  失われる文化
  アイヌなのに
  旧土人ってだれ?
  おびえと学び
  記憶する力
  自分のなかの日本
  アイヌとして生きる


おわりに [299-303]
引用文献 [304-311]