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『移民たちの「満州」――満蒙開拓団の虚と実』(二松啓紀 平凡社新書 2015)

著者:二松啓紀[ふたまつ・ひろき] (1969-)

新書782移民たちの「満州」 (平凡社新書)

新書782移民たちの「満州」 (平凡社新書)

【目次】
目次 [003-007]
満州国地図 [008]


序章 最も身近な戦争体験としての「満州」 009
  消えた同級生
  戦争を知らない世代の「戦争」体験
  満蒙開拓団の資料を託されて


第一章 満州国の誕生と大量移民の幕開け 021
  満州事変から満州国誕生へ
  五・一五事件満州移民
  日満議定書と平頂山事件
  第一次武装移民とリットン調査団
  第二次武装移民と依蘭事変
  「満州移民のトーチカ」高橋是清の死
  大量送出の時代へ


第二章 日中戦争満州移民 045
  満蒙開拓青少年義勇軍
  移民の募集担当だった水上勉
  教員が教え子を戦場へ
  少年義勇軍の悲劇
  「分村移民は精神運動」
  分村計画の先駆け、宮城県南郷村
  「優良村」だった山形県大和村
  分村移民、三つのモデル
  「移民」から「開拓民」へ


第三章 模範村「大日向村」の誕生 071
  『蒼氓』で描かれた海外移民
  ブラジル移民から満州移民へ
  「名ばかりの暗い日陰の村」
  農村問題の解決策として
  現実の大日向村
  小説に描かれなかった疑獄事件
  分村移民のその後
  島木健作の見た大日向村
  「時局便乗小説」


第四章 形骸化する満蒙開拓事業 097
  移民に対する負のイメージ
  立ち消えた京都府の分村移民計画
  京都府の視察団が満州大日向村へ
  「国策」と「天皇」を御旗に
  数合わせに終始した机上の計画
  「成功」を装う満州天田郷建設
  良識ある反対派を駆逐
  「満人」に対する優越感
  集落の割り当てから個人・家族選抜へ
  継続こそが目的に
  京都府内唯一の「模範」
  波紋が大きかった高知県


第五章 戦争末期の満州満蒙開拓団 129
  都市部の転業者開拓団
  天田郷開拓団は新聞でいかに報じられたか
  京都市の平安郷開拓団
  「満州に来るな」
  戦禍の影すらない平和な日々
  ソ連参戦と逃げ出した日本人官僚
  開拓地を玉砕覚悟で死守すべし
  玉音放送松花江の惨劇
  敗戦後も戦禍が続く


第六章 日本人の大量難民と収容所 159
  傀儡帝国の崩壊
  麻山の集団自決と葛根廟の大量虐殺
  対照的な運命をたどった二つの開拓団
  ハルビンの花園収容所
  満州で最大規模だった新香坊収容所
  過半数が死亡した伊漢通収容所
  一五万人の難民が押し寄せた奉天
  都市の居留民が見た難民収容所


第七章 引き揚げと戦後開拓――満州の記憶 195
  東西冷戦が反映した引揚事業
  日本人帰国の報に募る焦燥感
  封じ込められた満州の記憶
  日本人女性のための「秘密病院」
  満蒙開拓の焼き直しだった戦後開拓
  満州引揚者が再び京都の入植地へ
  軽井沢の「大日向」
  大日向を詠んだ御製
  加藤完治と橋本傳左衛門のその後


第八章 一八歳のシベリア抑留――もう一つの収容所 225
  消えた「アジア最強」の関東軍
  史上最大の拉致事件
  シベリアの強制収容所
  初めての冬に三万人が死亡
  帰国のための思想改造
  蒼く澄み切った舞鶴の海


終章 消えない「満州」の残像 251
  満州移民とは何だったのか
  地方の裁量と責任
  混在する加害と被害
  今も続く「満州


あとがき(二〇一五年四月二〇日 すべての戦争犠牲者に捧ぐ 二松啓紀) [261-262]
参考文献・資料 [263-269]
関連年表 [270-273]