原題:GDP: A Brief but Affectionate History (Princeton University Press)
著者:Diane Coyle(1961-)
訳者:高橋 璃子[たかはし・りこ] 翻訳家。
NDC:331.86 経済各論 >> 国富.国民所得[国民経済計算].社会会計.GNP
【目次】
目次 [003-006]
はじめに [007-012]
第1章 戦争と不況――18世紀-1930年代 013
国民経済計算の黎明期 014
現代の国民経済計算の誕生 017
GDPとは何か 030
GDPの定義と求め方 031
アフリカは本当に貧しいのか 038
シリコンバレーの悩ましい統計事情 041
幻の1976年危機 042
「生産の境界」をめぐる問題 044
第2章 黄金時代――1945-1975年 048
戦後の黄金時代 050
暮らしはどれだけよくなったのか 052
為替レートと購買力 055
国際比較データは何を教えてくれるのか 062
第3章 資本主義の危機――1970年代 065
スタグフレーションの襲来 067
共産主義の脅威 072
地球環境への新たな関心 074
貧困問題と人間開発指数 077
第4章 新たなパラダイム――1995-2005年 082
新たな経済成長理論 083
「ニューエコノミー」ブーム 086
サービスの価値をどう測るか 089
イノベーションと多様化 091
第5章 金融危機――現在 098
ギリシャ悲劇の3要素――傲慢、愚行、破滅 098
金融業は価値を生んでいるのか 103
生産と非生産の境界 110
インフォーマル経済をどう扱うか 112
GDPか、豊かさか 115
第6章 新たな時代のGDP――未来 125
複雑化する経済 128
生産性のパズル 132
持続可能性 138
おわりに――21世紀の国民経済計算とは 142
謝辞 [148-149]
原注 [v-xiii]
索引 [i-iv]
【メモランダム】
冒頭のエピソードが衝撃的だ。
ギリシャ。新設の統計局に遣わされた人物が、経済統計をまともに公表しようとしたところ、職務怠慢のかどで逮捕されてしまう。GDP等各種指標は間接的に政治的利権と結び付いているため、こんなことが起きたらしい。