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『知的トレーニングの技術〔完全独習版〕』(花村太郎 ちくま学芸文庫 2015//1982//1980)

著者:花村 太郎[はなむら・たろう] = 長沼 行太郎[ながぬま・こうたろう] (1946-)
NDC:002.7 知識.学問.学術 >> 研究法.調査法
NDC:141.5 普通心理学.心理各論 >> 思考.想像.創造性
件名:調査・研究法


筑摩書房 知的トレーニングの技術〔完全独習版〕 / 花村 太郎 著


【目次】
目次 [003-008]


イントロダクション 知的スタート術――知的トレーニングのための五つの原則 011
  創造が主、整理は従
  自分一身から出発しよう、等身大の知的スタイルをつくろう
  知の全体を獲得すること、そのために自立した知の職人をめざす
  方法に注目する
  情報から思想へ


◆準備編 知的生産・知的想像に必要な基礎テクニック8章 ◆

志を立てる - 立志術 022
1 知的離陸は志をたてることから始まる 022
2 志を失わないために何が必用なのか 025
3 理想の人間像のサンプルは書物のなかに 030


人生を設計する - 青春病克服術 033
1 「老い」の問題までもプログラムに入れる 033
2 “早熟な天才”の生き残る〔サヴァイヴァル〕方法 036
3 ゲーテは“逃げる”ことで自滅をまぬがれた 038
4 ロマン主義的ノイローゼの克服法 040
5 “早熟か?” “晩熟か?”に悩むひとに 042


ヤル気を養う - ヤル気術 044
1 知的能力は意欲から生まれる 044
2 森鴎外のライフスタイルに学ぶこと 047
3 毎日の習慣をつくるいちばんの秘訣 049
4 生きる意欲、ヤル気は内発的な力なのだ 052
5 伝記はヤル気を起こさせる興奮剤だ 053


愉快にやる - 気分管理術 056
1 ハシャギ虫とフサギ虫が気分をつくる 056
2 「愉快」をつくりだすための知恵 059


問いかける - 発問・発想トレーニング法 061
1 自分のなかに世界大の知的マップをつくる 061
2 問いを答えやすい形式にするのが発想術だ 063
3 発想トレーニングに必要なものは何か? 067
4 大勢ならブレーン・ストーミングがいい 068


自分を知る - 〔基礎知力〕測定法 070
1 知的脚力をチェックしてみよう 070
2 漢字・漢文コンプレックスを克服する 072
3 語学は、肉体トレーニングの集積だ 074
4 ぼくらの知的空間を大宇宙に拡げるには 078
5 使いこなす能力とは辞書に慣れることだ 080


友を選ぶ・師を選ぶ - 知的交流術 085
1 自分の知力を拡張する交流術の3パターン 085
2 友を選んで、友情の共同体をつくる 089
3 もうひとつの柱は、良き師を選ぶことだ 091
4 入門期間を終えた師弟関係の宿命は? 093


知的空間をもつ - 知の空間術 097
1 書斎は一個の巨大な百科事典なのだ 097
2 図書館よりも書店の配架法に学べ! 099
3 使いやすさを第一に考えるのが必要だ 101
4 本の所有、蔵書には独特の意味がある 102


◆実践編 読み・考え・書くための技術11章 ◆

論文を書く - 知的生産過程のモデル 108
1 単純化しあ知的生産過程の共通モデル 108
2 知的生産には12の工程がある 110
3 「読む」「考える」「書く」 117


あつめる - 蒐集術 119
1 あつめることは分析の第一歩だ 119
2 「全部」あつめることが大切なのだ 121
3 良い本を見つけだすにはコツがある 124
4 蒐集的知性の歴史をふり返ってみる 125


さがす・しらべる - 探索術 128
1 いろいろな分類システムを使いこなす 128
2 探索には推理力も必要だ 130
3 「目次」による探索と「索引」による探索 132


分類する・名づける - 知的パッケージ術 137
1 自分自身の分類体系をみにつけよう 137
2 分類したものに名前をつける 138


分ける・関係づける - 分析術 140
1 分析とは見えない関係を見つけることだ 140
  定性分析と定量分析
  統計資料の読みとりの手法 
2 まず初歩的な分析術からスタートすることにしよう 146
3 マトリックスづくりの手法を使いこなす 150
4 システム分析と構造分析について 154


読む - 読書術 157
1 「読む」ことは世界を他者と共有するこだ 157
2 本の外にいるか、なかに入るか? 158
3 アタマのなかにもう一冊の本ができる 161
4 全集読破はトレーニングのチャンピオン 163
5 からだを使って読んでしまう 164
6 読書は五つの段階に分けられる 168
7 「サイドライン法」の実際 174
8 難点突破のための妙法を紹介してみる 182
9 記憶術にもいろんな方法がある 188
10 本居宣長から遅読術の奥義を学んでみる 194
11 “不読〔フドク〕の虎〔ドク〕”こそ読書術の秘中の秘なのだ 196


書く - 執筆術 200
1 メモを取ることは執筆への第一歩だ 201
2 ノート術――知的生産の原点 203
3 レーニンのノートは、何度でも使用可能だ 208
4 カード派? ノート派? 215
5 読者としてメディアを計算して書く 218
6 書くためのデータ収集法 219
7 構成力トレーニング法 222
8 語彙肥大収症と文法肥大症について 226
9 カード式文章執筆法 229
10 推敲トレーニング 232
11 レヴィ=ストロースの推敲術 234
12 思考の言葉と文章の言葉とのあいだには断絶がある 236
13 いい文章を書くには技法が必要だ 240
  改行というとっておきの手
  文章のとっつきやすさの手法
  テクニカル・タームの使用法
  具体化の手法も身につける
14 ユニット操作の技法をマスターする 245


考える - 思考の空間術 251
1 思考術には、三つの段階がある 251
  対話的思考術
2 ノートによる思考術 255
3 どこで考えるか――思考の場所術 259
  書斎思考術
  獄舎の思惟
  外国で考える
4 フィールド・ワークの思考法 270


推理する - 知的生産のための思考術 273
1 有効な問いのたてかたを学ぶ 274
2 魔術から科学へ 277
3 思考実験法――ガリレオ的推理 282
  仮説思考法
4 知的生産としての思考は「労働」丹似ている 287
5 対立する二つの思考パターンを身につける 289


疑う - 科学批判の思考術 298
1 科学ははたして無罪か? 298
2 科学の役割には認識と応用の二つがある 301
3 もうひとつの科学 307


直感する - 思想術 314
1 知の大量生産から知のワンダーランドへ 316
2 森の小径に迷いこんだぼくらの“知”の行方 320
3 脱科学的思考――まるごと全体をとらえる 325
4 浪費こそ、あまりに人間的な行為だ 328
5 浪費サイクルの思考は答えから問いをつくる 333


さまざまな巨匠たちの思考術・思想術 - 発想法カタログ 339
1 夏目漱石の「自己本位」の発想――夏目漱石吉本隆明 339
2 翻訳文化のなかで考えるための多国籍思考――境界線上の言語・ニッポン語の罠を熟知するために 344
3 ウェゲナーの地図思考――アルフレッド・ロタール、ウェゲナー、小松左京 350
4 フロイトの《痕跡読み》の手法――フロイト、マルト・ロベール、J・ラカン 354
  崩壊した人間精神の合理性への信頼
5 バシュラールの物質的想像力――ボードレール梶井基次郎ユングバシュラールサルトルゲーテ 361
6 ボルヘスの迷宮思考――アル・ムターシム、オルビス・テルティウス、ひとつの問題の多くの問題、誇張主義の羅針盤 365
7 ロジェ・カイヨワの対角線の科学――カイヨワ、ブルトンバタイユデュルケーム、モース 368
  バタイユの“至高者”とカイヨワの目まい
  宇宙の基本原理としての「反対称」


文庫版あとがき(二〇一五年 七月 著者) [385-392]


コラム① 図書館は知力を拡張する空間だ 105
コラム② 電子時代の読書術 199
コラム③ 弁証法的な思考とはなにか? 297
コラム④ 知的好奇心とノーベル賞のメダル 313
コラム⑤ 人間は文学的動物 381