編者:猪木 武徳[いのき・たけのり] 労働経済学、経済思想。
著者:杉村 芳美[すぎむら・よしみ](1948-) 社会経済学。
著者:清家 篤[せいけ・あつし](1954-) 労働経済学。
著者:岩井 八郎[いわい・はちろう](1955-) 教育社会学、家族社会学。社会調査法。
著者:藤村 博之[ふじむら・ひろゆき](1956-) 人的資源管理論、労使関係論。
著者:宇野 重規[うの しげき](1967-) 政治治思想史。政治哲学。
NDC:366 労働経済.労働問題
【目次】
まえがき(二〇一四年正月 執筆者を代表して 猪木武徳) [v-viii]
目次 [ix-xii]
第一章 成熟社会で〈働く〉こと 001
1 働く意味を求める時代 001
働く意味をめぐる経験
働く意味を求める時代
働く意識にとっての「成熟」
2 「仕事」を語る言葉――現地調査から 005
敬業精神と好きな仕事――上海
良い医師とおカネ――クロアチア
新しい公と新しい生き方――隠岐・海士町〔あまちょう〕
宝をつくる仕事――多気町
祈りとしての仕事――伊勢神宮
3 アメリカ人と仕事 020
コーリングとしての仕事
仕事の尊厳
4 成熟社会の仕事意識 029
働くことの「つながり」
成熟社会の「働く」をかたちづくるもの
注 035
引用・参考文献 037
第二章 地に足の着いた雇用改革を 039
1 働きかたの質を高める 039
2 失業を経ない採用制度 045
3 長期雇用制度 051
4 年功賃金と生涯現役 057
5 格差是正 064
6 公智、実学、奴雁 072
注 075
引用・参考文献 077
第三章 多様化するライフコースとその課題 081
1 縮小する戦後日本型システム 081
2 女性の就業パターンの変容と家族形成 083
「団塊の世代」のライフコース
「団塊ジュニア」のライフコース
就業パターンと家族形成
3 若年男性のライフコース 090
二〇歳代のライフコースの不安定化――無職、非正規雇用、転職の分析
学校卒業後のライフコース
4 高齢者の社会的地位と同居の意味の変化 097
高齢者の社会的地位の変化
子ども世代の不安定化と同居の変容
5 「脱標準」の活力 101
6 一つの提案――「ライフコース基金」の構想 105
付記 111
注 111
引用・参考文献 112
第四章 日本人は、なぜ六五歳を超えても就労意欲が高いのか? 115
1 働きたい日本の高齢者たち 115
急速な高齢化が日本の特徴
高齢期になっても就労意欲が衰えないのはなぜか?
2 使用する資料について 117
「七〇歳まで働ける企業」推進プロジェクト
福岡県七〇歳現役応援センター
六〇歳代前半の雇用と就労についての資料
3 六〇歳代前半の就労状況 119
高齢者雇用安定法改正と雇用状況
企業が六〇歳以上の従業員に何を期待しているのか
企業が高齢者の中途採用者に期待すること
彼らはその期待に応えているか
六〇歳代前半層はなぜ働くのか?
彼らは何を求めているのか?
この節のまとめ
4 六〇歳代後半以降の就労状況 132
七〇歳以上まで働ける企業の割合は一八・二%
二〇〇八年時点でも約四分の一の企業は六〇歳代後半層を雇用
「七〇歳まで働ける企業」拡大への提言
六〇歳代前半で働いている人は六〇歳代後半も就労を希望
五〇歳代の能力開発が問題
五〇歳からの能力開発のために
行政の取り組み――福岡県七〇歳現役応援センター
5 生涯現役社会の実現に向けて 144
少子化の責任者は誰か?
経営者の決断が欠かせない
注 146
引用・参考文献 148
第五章 〈地域〉において〈働く〉こと 151
1 地域の結びつきと〈働く〉こと 151
2 抽象化された近代の労働観 155
3 「稼ぎ」・「仕事」・「暮らし」 159
4 存在論的安心と〈地域〉 163
5 地域における〈コモン〉の再発見 167
6 労働の新たな可能性 171
注 175
引用・参考文献 175
第六章 中間的な組織での自由な労働 177
1 個人と国家のあいだ 177
2 奴隷労働と雇用労働 180
3 援け合う技術を学ぶ装置 185
4 結社の実例 189
5 日本の小規模な「結社」の例 190
6 結社は国の財政赤字を削減する 193
7 日本の共済組合 195
労働金庫の場合
その活動の現況
は十分な役割を果たしているか
8 労働組合の本来の役割 201
労働組合の条件
労働組合の人材育成への参与
9 連携(associate)する労働を求めて――結びにかえて 204
注 207
参考文献 207
あとがき(成熟社会の労働哲学研究会 佐藤友美子) [209-212]
執筆者紹介 [214]