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『多数決を疑う――社会的選択理論とは何か』(坂井豊貴 岩波新書 2015)

著者:坂井 豊貴[さかい・とよたか] (1975-) 社会的選択理論。メカニズムデザイン、マーケットデザイン。
NDC:311.7 民主主義 

 

多数決を疑う - 岩波書店

多数決を疑う――社会的選択理論とは何か (岩波新書)

多数決を疑う――社会的選択理論とは何か

 
多数決を疑う 社会的選択理論とは何か (岩波新書)

多数決を疑う――社会的選択理論とは何か

 

【目次】
はじめに [i-viii]
目次 [ix-xii]

 

第1章 多数決からの脱却 001
1 多数決を見つめ直す 002
  絶海の孤島での選挙
  多数意見は尊重されるか
2 ボルダルール 011
  ボルダによる幕開け
  なぜボルダ配点が優れているのか
  なぜ配点を固定するのか
3 実用例 019
  中欧スロヴェニアでのボルダルール
  南国ナウルでのダウダールール
  キリバス大統領候補選挙でのボルダルール
4 是認投票 026
  マルかバツかの投票

 

第2章 代替案を絞り込む 031
1 コンドルセの挑戦 032
  革命の果てに
  ボルダルールへの批判
2 データの統計的処理 039
  確定不能を解消する
  もっとももっともらしい手法
3 さまざまな集約ルール 047
  あるのは民意か集約ルールか
  ペア基準を問い直す
  棄権のパラドックス
  総合的な評価としてボルダルールはよい

 

第3章 正しい判断は可能か 061
1 真実の判定 062
  陪審定理
  正しい判断、結果の正当性
2 『社会契約論』における投票 072
  社会契約
  一般意思
  主権の役割
  多数決の暴走への歯止め
  社会的分断と多数派の暴走
  自由と社会契約
3 代表民主制 088
  直接民主制と代表民主制
  オストロゴルスキーのパラドックス

 

第4章 可能性の境界へ 095
1 中位投票者定理 096
  直接制と代表制
  単峰性と中位ルール
  多数決と中位ルール
  単峰性のもとでの「ボルダ・オア・コンドルセ
2 アローの不可能性定理 109
  ペア比較の徹底
  独裁への帰結
  ケネス・アロー村上泰亮の不可能性定理
  ギバート・サタスウェイトの不可能性定理
3 実証政治理論 123
  二大政党の政策競争
  熟議と単峰性
4 最適な改憲ハードルの計算 129
  64%多数決ルールと改憲
  現行の改憲条項は弱い

 

第5章 民主的ルートの強化 137
1 立法と執行、主権者と政府 138
  立法としての主権
  執行と政府
  立法と執行
2 小平市都道328号線問題 146
  半世紀眠っていた計画
  成立要件の不当性
3 公共財供給メカニズムの設計 153
  自分たちで決められないのか
  メカニズムデザイン
  クラークメカニズム
  新しい制度へ

 

読書案内 [167-169]
主要参考文献 [170-176]
おわりに(二〇一五年一月三〇日 自宅書斎にて 坂井豊貴) [177-180]