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『大坂堂島米市場――江戸幕府vs市場経済』(高槻泰郎 講談社現代新書 2018)

著者:高槻 泰郎[たかつき・やすお] (1979-) 経済学。ミクロ政策分析。
NDC:611.33 農業経済→米.米価.米の輸出入


『大坂堂島米市場 江戸幕府vs市場経済』(高槻 泰郎):講談社現代新書|講談社BOOK倶楽部



【目次凡例】
※ルビを亀甲括弧〔 〕に示した。
※資料の「現代語訳」と「原文」が引用されている箇所では、資料名のみを一字下げて示した。
※8章に登場する「鴻善」・「加久」は、それぞれ鴻池屋善右衛門・加島屋久右衛門の略記。



【目次】
はじめに [003-011]
  躍動する江戸時代の市場経済
   「米穀売買出世車図式」
  暴走する江戸時代の市場経済
  市場経済との向き合い方
  表記方法について
目次 [012-013]


第1章 中央市場・大坂の誕生 015
  江戸時代初期の大坂
  細川家と大坂市場
  幣制の統一
  開発の一七世紀


第2章 大坂米市の誕生 027
  米市の発生
   『大阪市史 第三』
  手形取引の功罪
  米切手の誕生
  先物取引の誕生
  清算機関の誕生
   「米商旧記〔こめしょうきゅうき〕」
  立物米〔たてものまい〕取引は商品先物取引にあらず
  実物をやりとりしない取引は賭博?


第3章 堂島米市場の成立 047
  米取引をめぐる紛争
   『日本永代蔵』
  「不実」な商いの容認
   『御触書寛保集成』
  享保期の米価低落
  享保期の米余り
  堂島米市場の「容認」
   『御触書寛保集成』
  天下御免の米相場へ
  帳合米商いを支えた秩序
   「八木のはなし」
  堂島米会所か、堂島米市場か


第4章 米切手の発行 071
  江戸時代のウォール街
  大坂への米廻送
  大坂蔵屋敷の属性について
  久留米藩蔵屋敷における米の荷さばき
  入札資格「蔵名前」
  米切手の発行
  大坂米市場における取引の流れ
  米切手の券面
  米切手券面のトリック
   「浜方記録」
  米切手の期限


第5章 堂島米市場における取引 105
  堂島米市場のルールブックは存在するのか
  堂島米市場の組織
  堂島米市場の取引空間
  正米商い(スポット市場)の取引ルール
  帳合米商い(先物市場)の取引ルール
  立用〔るいよう〕
   「難波の春」
   「考定 稲の穂」
  取引の終わり
  立物米の選定基準
  三五歳デリバティブ限界説?
  立物米を取引するとは?
   「夢之代」
  帳合米商いを「手仕舞う」
   「御仕置類例集 甲類(第一輯)十下」
   「米穀売買出世車図式」
  米方両替の機能
  例外としての現物決済
   「考定 稲の穂」
  帳合米商いはマネーゲームか?
   『草茅危言 五巻』より「米相場の事」


第6章 大名の米穀検査 157
  米の品質を巡る競争
  「見付」と「地味相応」
  熊本藩の米穀検査制度
  市場経済と地域社会
  地租改正と産米品質


第7章 宝暦11(1761)年の空切手停止令 169
  一八世紀中期の危機
  空米切手問題の顕在化
  広島藩蔵屋敷取り付け騒ぎ
  萩藩蔵屋敷を巡る騒動
  大津での騒動
  待たれる政策対応
  江戸幕府による実態調査
  空米切手停止令の発令
   「米商旧記」
  久留米藩米切手滞り騒動の発端
   「筑後米蔵出し滞出訴一件扣」
  奉行の言葉
   「筑後米蔵出し滞出訴一件扣」
  買い戻し価格を巡る交渉
  「内済証文」の裏側
  大坂町奉行所の役割
  空米切手停止令の意義


第8章 空米切手問題に挑んだ江戸幕府 201
  モラル・ハザード逆選択
  不埒な米切手の回収
  鴻善・加久の回答
  江戸表からの再提案
  鴻善・加久の再反論
  不渡り米切手のお買い上げ政策
  蔵屋敷への監査
  その後の空米切手騒動
  江戸幕府・大名・商人の対話


第9章 米価低落問題に挑んだ江戸幕府 225
  米価水準と江戸時代経済
  享保一六年の買米〔かいまい/かわせまい〕令
   「享保十六年買米一件控」『大阪編年史 第八巻』
  享保一六年買米令の顛末
  米価の下限規制
  買米ふたたび
  下限規制の撤廃
   『大阪市史 第三』372-373
  宝暦の大坂御用金
   「内無番状刺」
  享保の大坂買米との違い
  政策がもたらした正負の効果
  宝暦の御用金政策をいかに評価するか
  文化三年大坂買米の発令
   『大阪市史 第四 上』458-459
  目標高の指定
  升屋平右衛門の素晴らしい提案
  政策の「出口」と買米高の意味
  政策の効果
   「草間伊助筆記」
   「草間伊助筆記」
  江戸幕府による学習過程


第11章 江戸時代の通信革命 273
  「状屋」というビジネス
   「考定 稲の穂」
  米飛脚の役割
  米飛脚の速度
  米飛脚の起源
  旗振り通信の登場
  旗振り通信が禁止された理由
  旗振り通信の「証拠」
  旗振り通信の技術
  相場情報の活用事例
  「速度」が求められた時代


おわりに 297


あとがき [303-306]
参考文献一覧 [307-318]