著者:沼崎 一郎[ぬまざき・いちろう] (1958-) 文化人類学。
章扉イラスト:村山 宇希[むらやま・うき]
件名:論文作法
件名:情報活動
NDC:002.7 知識.学問.学術 >> 研究法.調査法
【目次】
まえがき [iii-vi]
目次 [vii-viii]
第1章 研究をはじめる前に 001
1.研究するとは,何をすることか? 003
A 研究という言葉の意味を調べてみる 003
B 研究と勉強はどう違う? 006
2.どこまでも事実に基づいて研究するために 009
A 実証的に研究する 009
(1) 自分の目で見る
(2) 人の話を聞く
(3) 経験を通して確かめる
B 事実とは何か? 011
(1) 事実とは、どういう意味か?
(2) 事実を探しに行こう!
C 意見とは何か? 015
(1) 意見には3種類ある
(2) 意見は、経験と知識に基づく
D 事実と意見を見わけよう 020
(1) 意見を事実だと思ってはいけない
(2) 意見が事実と広く認められることもある
(3) 評価や解釈は事実として扱えない
3.どこまでも誠実に研究するために 022
A 研究にはインテグリティが必要 022
(1) 研究公正って何?
(2) インチキしてはいけない
B 研究の6段階に必要な良い習慣 024
(1) 勇気を出して、問いを立てる
(2) 協力者・関係者を、人間として尊重する
(3) 強い意志で、最後までやりぬく
(4) 正直に、結果を見せる
(5) 謙虚に、成果をまとめる
(6) 全体をふりかえって、反省する
C インテグリティは、習慣づければ難しくない 030
【パワーアップ・レッスン 1】批判的に考え,批判的に読む 031
A 批判的に考えるとは? 031
(1) 明晰に考える
(2) 理性的に考える
(3) 偏見にとらわれない
(4) 証拠に基づいて考える
(5) 批判的とは、実証的ということ
B 批判的に読む習慣を身につけよう 034
C 批判的に読む方法 034
(1) 明晰に書かれているか?
(2) 理性的に、偏見にとらわれず、証拠に基づいて書かれているか?
第1章 研究を進める 039
1.研究の流れ 041
2.小さなトピックを見つける 043
A 「知らない」ことを探しにいく 043
(1) 新聞には事実がのっている
(2) 見出しをみつけ、記事内容をつかむ
(3) 縮刷版を眺める
B 記事メモをGoogleドライブにためていく 049
C くりかえし記事になっているものに注目する 053
(1) 同じできごとや事件に関する記事をまとめる
(2) 記事3つ以上のできごとや事件にタイトルをつける
(3) 記事の多いタイトル順にメモを並びかえる
(4) 研究する価値のあるトピックが見つかった!
D 小さなトピック候補を選ぶ 059
3.大きなテーマを見つける 062
A 新聞記事から大きなテーマの候補を探す 062
B 新書を読んで、大きなテーマについて学ぶ 065
(1) 新書の並んだ棚をはしからはしまで眺めて歩く
(2) ブックマークをつけながら読む
C Googleドライブに大きなテーマ候補をためていく 068
(1) 新書の記述を要約する
(2) 新書の記述の要約のメモしていく
D なぜ新書を読むのか? 071
(1) 新書は一般向けに書かれた教養書
(2) 新書は最適な入門書
4.問いを立て,答えを見とおす 073
A イエス/ノー型の問いをいくつも立ててみる 073
B 答えが実証できそうな問いを選ぶ 076
(1) 事実を集めるのが難しそうな問いは捨てる
(2) たくさんの事実を集められそうな問い
(3) 事実が集まりそうかどうか、実際に集めてみる
C 目標規定文を書く 078
(1) 目標規定文は何度も書き直す
(2) 目標規定文は自分のためのもの
5.事実が書かれた資料を探す 082
A Google Scholar を使う 082
(1) 基本的な使い方
(2) リンクをたどって論文や本を見つける
B サイト指定して検索する 087
C 図書館を歩き回る 088
(1) 書棚を眺めてまわる
(2) 百科事典を調べる
(3) ウィキペディアは要注意!
(4) 新聞記事データベースを使う
D 書誌情報をGoogleドライブにためていく 095
(1) 雑誌論文の書誌情報
(2) 本の書誌情報
(3) Google Scholarで見つけた文献資料の書誌情報
(4) URLを忘れずに!
6.資料のなかからデータを集める 102
A 質的データと量的データ 102
B 資料からデータを抜き書きする 103
(1) 質的データを抜き書きする
(2) 量的データを抜き書きする
(3) データは集められるだけ集める
7.データに事実を語らせる 108
A データを分析する 108
B 質的データを組み合わせ、全体像を語らせる 108
C 質的データを並べ、共通点と違点を語らせる 111
D 量的データを示し、一般的な特徴を語らせる 115
(1) ばらつきの大きさと形を語らせる
(2) 中心的な傾向を語らせる
E 量的データを示し、変化の方向を語らせる 120
(1) 比較の基準を明確にする
(2) 傾向の一貫性を確認する
(3) データは何を語っているか?
F 事実を積み上げる 125
【パワーアップ・レッスン 2】大学教員を訪ね,アドバイスをもらう 126
A 大学教員とは、どういう人か? 126
B 大学教員には、何ができるのか? 127
(1) 一緒に問題意識を掘りさげる
(2) 読むべき本を示す
(3) 他の研究者を紹介する
C 大学教員からアドバイスを受けよう! 131
(1) 訪ねる教員について予習する
(2) 面会申し込みメールを出す
(3) 大学教員に面会する
D 大学教員訪問は、とても有意義 135
第2章 研究レポートを書く 137
1.どこまでも誠実に書くために 139
A 出典を明記する 139
(1) 正直に文章の著作者を明かす
(2) 著作者を尊重するために出典を明記する
(3) 出典明記のやり方
B 他人の文章を引用する 142
C 他人の文章をパラフレーズする 144
(1) 自分の言葉で言い換えて要約する
(2) 自分なりの補足説明を加える
(3) パラフレーズに直接引用を含めるには
(4) 自分独自の要約を完成させる
(5) パラフレーズにならない例
(6) 直接引用をつなげるやり方もある
2.どこまでも論理的に書くために 153
A ハッキリ述べる 153
(1) ハッキリ言い切る
(2) ハッキリ定義する
B シッカリ支える 156
(1) 理由をシッカリ示す
(2) 理由をデータてシッカリ根拠付ける
C スッキリ並べる 159
(1) 順序よく並べる
(2) よけいな話は削る
(3) つながりを明確にする
3.研究レポートの組み立て方を知る 163
A 研究レポートには形式がある 163
B なぜ研究レポートには形式があるのか 163
C 「下書き」ファイルを3種類つくる 165
4.序論を書く 166
A 問題を設定する 166
B キーワードを定義する 167
C 研究者さの動機を説明する 168
D 研究の方法を説明する 169
E レポートの構成を説明し、結論を予告する 170
F 序論は研究レポート全体の見取り図 171
G 考察の予告も含める場合(上級編) 173
H 序論は2度書く 177
5.本論を書く 179
A パラグラフを組みたてる 179
(1) 主題文と補助説明文
(2) 研究の進め方とパラグラフの論じ方は逆になる
B パラグラフをつなげて節をつくる 182
C 節をつなげて章をつくる 188
D 節と章を論理的に並べる 191
6.結論を書く 193
A できたことをまとめ、問いに対する答え。出す 193
B 自分の答えを批判的に考察する 194
(1) 自分で自分の答えを否定してみる(初級編)
(2) 自分の答えを他人の意見と比べてみる(上級編)
C できなかったことを反省し、次に進む方向を展望する 202
7.形式を整え,提出する 204
A タイトルをつける 204
(1) タイトルは集められる研究全体の最も短い要約
(2) かっこいいタイトルをつける
B 引用文献リストを整える 206
(1) 書籍
(2) 雑誌
(3) 新聞
(4) ウェブサイト
(5) その他の文献資料
(6) 文献のぶらさげ表記
C 書式を整える 214
(1) 余白、行間、フォントを設定する
(2) 表紙をつける
(3) ページ番号を入れる
(4) 図表を整え、番号をつけ、配置を調性する
(5) 章・節の並びを整えて番号をつける
(6) 引用文献一覧を挿入する
D 提出する 222
(1) 電子提出するときはpdfファイル
(2) お礼に差し上げるときは紙にプリント
【パワーアップ・レッスン 3】構想や結果をプレゼンテーションする 224
A 基本的な注意点 224
(1) 読み上げ原稿をつくる
(2) 聞いてわかる言葉で話す
B スライドの準備 226
(1) 構想発表用スライド
(2) 中間発表用スライド
(3) 結果発表用スライド
引用文献一覧 [234-238]
あとがき――研究レポート作成を指導なさる方々へ [239-242]