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『プリオン説はほんとうか?――タンパク質病原体説をめぐるミステリー』(福岡伸一 ブルーバックス 2005)

著者:福岡 伸一[ふくおか・しんいち] (1959-) 分子生物学(伝達性スポンジ状脳症の感染機構、細胞の分泌現象、細胞膜タンパク質解析)。


『プリオン説はほんとうか?』(福岡 伸一):ブルーバックス|講談社BOOK倶楽部


【目次】
はじめに(二〇〇五年一一月 著者) [003-008]
目次 [010-014]


第1章 プリシナーのノーベル賞受賞と狂牛病 015 
生物学の中心原理から逸脱したプリオン
プルシナーと狂牛病 
発火点 
レンダリング 
オイルショック 
イギリス政府の不十分な対応 
イギリスの犯罪
変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の発生
拡大する変異型ヤコブ病の感染患者


第2章 プリオン病とは何か 033
プリオン病の正式名称は、伝達性スポンジ状脳症
致死率は100%
スクレイピー病の研究史
感染症証明までの長い道のり
病原体はいずこに
ウイルソン、目の前にあるデータが信じられない
実験マウスで進むスクレイピー研究
キンバリンとディキンソン
スローウイルス
クロイツフェルト博士とヤコブ博士
クールー病の発見
クールーとスクレイピーの符合
食人儀式とクールー病
伝達性ミンク脳症と狂牛病


第3章 プリオン説の誕生 059
ティクバー・アルパーの大胆な仮説
グリフィスの思考実験 プリオン説の原型
プルシナー登場 ノーベル賞への道
プリオン説明
プルシナーへの反発力
ストックホルムへの道
プルシナーの野望 
バイオアッセイ
越えられない壁 
プリオンタンパク質
窮地から誕生したプリオン説 


第4章 プリオン説を強力に支持する証拠 087
プリオン説は謎をどのように説明するのか
プリオン説を強力に支持する証拠
唯一の明確な生化学的診断基準
GPIアンカー型タンパク質
ノックアウト実験――決定的証拠
プリオン説によるノックアウト実験の解釈
家族性ヤコブ病の存在は、プリオン説を支持している
プリオン説は家族性ヤコブ病を次のように説明する
トランスジェニックマウスの実験器
プリオン説の勝利


第5章 プリオン説はほんとうか その弱点 113
コッホの三原則の検証
第一条項は満たされる
第二条項は満たされているのか
困難極まりない病原体の濃縮・精製の試み
プルシナーの方針転換
コッホの三原則第三条項も証明されていない
異常型プリオンタンパク質と感染性
プリオン説への疑義
根拠のない弥縫策
特定部位のみ除去するだけでほんとうに安全なのか
プリオンタンパク質変性の謎
間違っていたプルシナーモデル
エネルギーはどこからくるのか
再考、トランスジェニックマウスの実験
なぜ複雑な条件の実験をするのか
問題山積のプリオン説の最終証明
シンプルでないプルシナーのロジック
プルシナー研究室の実験環境への疑念


第6章 データ再検討でわかった意外な事実 153
カイネティックスは一致しない
電離放射線による不活性化実験の問題点
病原体粒子の推定データ
不活性化実験の再検討
スクレイピー病原体の不死身伝説への疑問


第7章 ウィルスの存在を支持するデータ 173
潜伏期の短縮現象
つじつまが合うウイルス説
スクレイピーには多数の「株」がある
種の壁
孤発性の伝達性スポンジ状脳症はどのように説明しうるか
プリオン病はほんとうに自然発生するのか
病原体はどのようにして移動しているのか
病原体の免疫系B細胞依存性 


第8章 アンチ・プリオン説――レセプター仮説 191
レセプター仮説
家族性ヤコブ病はどのように説明しうるか
日本人はほんとうに狂牛病になりやすいのか
感染源はいずこに
アンチ・ブリオン説は、伝達性スポンジ状脳症の謎をどのように説明しうるか
免疫反応が起こらないのはなぜか
異常型プリオンタンパク質の生成
神経細胞が死滅する理由
分子量五〇万の粒子が感染性を示す
ウイルス説を裏付ける説が次々に


第9章 特異的ウイルス核酸を追って 219
ウイルス探索の試み
C型肝炎ウイルスはいかにして捉えられたか
先の見えない作業
伝達性スポンジ状脳症の特異的核酸を探す試み
シグナル - ノイズ比を上げる工夫
病原体を追い詰める
ディファレンシャル・ディスプレイ


おわりに [238-240]
さくいん [242-246]


コラム
 アタキシアの謎 102
 正常型プリオンタンパク質の機能 111
 酵母プリオン 170
 ウイリノ説 211



【メモランダム】
吉村昭彦(1958-)氏による、本書の内容への否定的な言及(2009年09月14日)。
http://new2.immunoreg.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=14