編集:玉川大学赤ちゃんラボ
著者:宮崎 美智子
著者:梶川 祥世
著者:高岸 治人
著者:村井 千寿子
著者:高橋 英之
著者:岡田 浩之
著者:齋藤 真弓
編集協力:緑 慎也 (1976-)
編集協力:後藤 中也
イラスト:Mog
カバー写真:SHAKTI/a.collectionRF/Getty Images
NDC:376.11 幼児・初等・中等教育
件名:乳幼児心理学
http://www.shinchosha.co.jp/book/126491/
【目次】
はじめに(二〇一二年六月 脳科学研究所教授 岡田浩之) [003-006]
目次 [007-010]
第一章 「自分」を知る赤ちゃん[宮崎美智子] 013
1 自分の身体についての認識のはじまり ~胎児期から新生児期 015
新生児は他人の表情をまねしたり、言語音声に応じた口の形をまねしたりできる
新生児でも、自分で自分を触る感覚と他者が自分を触る感覚を区別する
意図的な行為はいつ生まれるか?
実は生まれる前から意図的に自分の身体を動かせる?
2 はじめての人との関わり・モノとの関わり ~二カ月革命前後 022
新生児微笑(生理的微笑)から社会的笑いへ
予測と予測違反を楽しもう!――モビール課題と静止顔の実験
「いないいないばぁ」で実験
お母さんのコミュニケーションスタイルを好む
3 お母さん・お父さんを通じて世界を知る ~九カ月革命前後 031
共同注意と社会的参照
4 まねっこ・まねっこ・まねっこ大好き 一歳ころ~ 035
目的の理解その1――タッチライトの実験
目的が見えてなくてもまねできる!――「完遂模倣」
模倣によるコミュニケーション
目的の理解その2――ミラーゲームの実験
5 鏡に映った「自分」に気づく 一歳半ころ~ 043
自分が映っていることの理解を調べる賢い方法――「マークテスト」
マークテスト以外に自己像の理解を調べる方法
6 さっきの自分・いまの自分・これからの自分 ~四歳ころ 049
三分遅れの自分と一週間遅れの自分
二秒遅れの自分を見ると?
ふたごちゃんの反応
【コラム】玉川赤ちゃんラボとは?[齋藤真弓] 059
第二章 赤ちゃんと音楽[梶川祥世] 063
1 音楽は育児の強い味方 066
赤ちゃんに音楽を聞かせていますか?
お母さんの歌いかけにはこんな特徴が
歌い方を聞き分ける赤ちゃん
2 赤ちゃんへの歌いかけと語りかけ 084
歌いかけと語りかけの違い
赤ちゃんは歌いかけと語りかけを区別している?
3 音楽が子どもの発達にもたらすもの 095
歌いかけに伴う様々な刺激
ことばの発達と音楽の関わり
【コラム】赤ちゃんの音声の聞き取りや好みをテストする方法 102
第三章 相手にどう働きかける?――子どもの社会行動[高岸治人] 105
1 いつから不公平さを感じるようになるの? 107
どんなときに不公平と感じるのか
不公平感に基づいた行動の発達
不公平感に基づいた行動の社会的な働き
不公平は嫌だと感じる心
2 相手への思いやり行動はどう発達するの? 121
共感性と心の理論――相手の気持ちを観じる・想像する
心の理論と思いやり行動
自分の評判と思いやり行動
【コラム】赤ちゃん研究は大変だ I [齋藤真弓] 136
第四章 赤ちゃんが見ているモノの世界[村井千寿子] 141
1 発達していくいろいろな知識 142
2 赤ちゃんを知る、ヒトを知る 144
ヒトと動物を比べてみる
進化の中のヒト
赤ちゃんの能力の始まり
サルの赤ちゃん、チンパンジーの赤ちゃん、ヒトの赤ちゃん
3 まとめる、区別する――モノをカテゴリ化する能力 155
カテゴリ化はモノの世界を整理するルール
赤ちゃんのカテゴリ化能力を調べる
赤ちゃんが作るカテゴリ
カテゴリ化能力を比較する
4 モノのルールを理解する 166
ルール違反にびっくり
落ちる? 落ちない?
「落下のルール」の理解の始まり
赤ちゃんが見ている世界
【コラム】赤ちゃん研究は大変だ II [齋藤真弓] 177
第五章 赤ちゃんに学ぶロボット、赤ちゃんに教えるロボット[高橋英之] 181
1 赤ちゃんに学ぶロボット 183
ロボットの動かし方――自律型とオズの魔法使い型
本当は賢くない自律型ロボット
自律型ロボットの前に立ちふさがる二つの大きな壁
言葉を覚えていく赤ちゃんの能力
赤ちゃんからロボットは何を学べるのか
赤ちゃんから学んだロボットの技術
自己意識をもつロボット
2 赤ちゃんに教えるロボット 206
お子さまはロボットがお好き?
想像上の存在としてのロボット
となりのトトロは本当にいる?
ロボットは子供にとって心をもった存在?
子供はロボットに距離感を感じるか?
ロボットと仲良くなるとどうなるの?
トレーナーとしてのロボットの可能性
【コラム】赤ちゃん研究は大変だ III [齋藤真弓] 224
第六章 赤ちゃん学の今と未来[岡田浩之] 229
1 赤ちゃん研究という仕事 230
「泣きピタ!」と赤ちゃん学
赤ちゃん向けおもちゃの開発協力
赤ちゃん研究の難しさ
最先端の装置が武器
人の知能の本質を赤ちゃんから探る
2 赤ちゃんはなぜ言葉を覚えられるのか? 243
人工知能から赤ちゃんの知能の研究へ
赤ちゃんはどんな言語も話せるようになる
音には意味がある――音象徴〔おんしょうちょう〕
対称性の推論が言語獲得のカギ?
赤ちゃん研究のこれから
文庫版あとがき(二〇一四年十月 岡田浩之) [262-263]
参考文献 [264-269]
【関連記事】
・心理学者による言語獲得の研究としては『レキシコンの構築』(など)がある。