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『くじ引きしませんか?――デモクラシーからサバイバルまで』(瀧川裕英ほか 信山社新書 2022)

編者:瀧川 裕英[たきかわ・ひろひで](1970-) 法哲学
著者:岡﨑 晴輝[おかざき・せいき](1968-) 政治理論、比較政治学
著者:古田 徹也[ふるた・てつや](1979-) 近現代の哲学・倫理学(Ludwig Josef Wittgenstein研究)。
著者:坂井 豊貴[さかい・とよたか](1975-) 社会的選択理論、マーケットデザイン、メカニズムデザイン。
著者:飯田 高[いいだ・たかし](1976-) 法社会学、法と経済学。
シリーズ:信山社新書 - 法と哲学新書;02
件名:社会科学
件名:法と哲学
件名:偶然性
件名:平等
NDC:300 社会科学
NDC:321.1 法哲学


くじ引きしませんか? ― デモクラシーからサバイバルまで - 信山社出版株式会社 【伝統と革新、学術世界の未来を一冊一冊に】


【目次】
はしがき[瀧川裕英] [iii-x]
目次 [xi-xvi]


1 くじ引きは(どこまで)公正なのか――古代と現代における空想的事例をめぐって[古田徹也] 
はじめに 003

I 古代ギリシアにおける「くじ」 005
  1 世界分領神話とくじ引き
  2 「神意」としてのくじ
  3 プラトンの〈エルの神話〉におけるくじ引きの役割
  4 プラトンの国制構想におけるくじ引きの役割
  5 くじ引きの背景① ――誰がなぜ、いつくじ引きを行うと決めるのか
  6 くじ引きの背景② ――くじ引きによって何が、誰の間で割り当てられるのか
  7 くじ引きの背景③ ――「いかさま」の可能性をどう考慮すべきか

II 現代における「臓器くじ(サバイバル・ロッタリー)」 046
  1 「臓器くじ」とは何か
  2 「臓器くじ」におけるくじ引きという方法それ自体をめぐる諸問題
  3 現代においてくじ引きに対して向けるべき姿勢

注・参考文献 057


2 選挙制・任命制・抽選制[岡﨑晴輝] 
I 抽選制議会 063
  1 抽選制議会論の争点
  2 選挙制議院+抽選制議院の擁護

II 抽選制市民院の構想 071
  1 選挙制参議院から抽選制市民院へ
  2 抽選制市民院の効用
  3 憲法改正の問題
  〈中間考察〉 077

III 抽選官僚制 080
  1 抽選制の自由主義的可能性
  2 混合抽選制の擁護

IV 抽選官僚制の構想 087
  1 最高裁判所への適用
  2 内閣法制局への適用
  3 その他の公職への適用
  結語

注・引用文献 099


3 くじ引き投票制の可能性[瀧川裕英 
I 選挙と抽選 109
  1 くじと民主制
  2 くじ引き投票制
  3 くじ引き投票制の利点と欠点

II 人数問題 119
  1 総和
  2 追加
  3 総和と追加
  4 均等確率説
  5 公平確率説(個人くじ)
  6 くじ引き投票制と公平確率説

III 事前くじと事後くじ 136
  1 抽選が先か、投票が先か
  2 事前くじと事後くじの相違
  3 事後くじの優位?

IV 事前くじの可能性 141
  1 ミニ・パブリックスと事前くじ
  2 裁判員制度と事前くじ
  3 事前くじの優位性
  4 事前くじの欠陥
  5 事前くじの擁護
  6 くじに対する信頼

注・参考文献 157


4 投票かじゃんけんか?[坂井豊貴]
  はじめに 169
  1 ギバード・サタスウェイトの不可能性定理 170
  2 くじの導入による不可能性の回避 174
  3 票数に比例する確率で決定 177
  4 おわりに 180
引用文献 182


5 くじによる財の配分――リスクの観点から[飯田 高] 
I はじめに 185

II リスク選好 188
  1 リスク選好とは
  2 損失の回避
  3 リスク選好に影響する諸要素

III くじによる決定はどれくらい支持されるか――社会調査データの分析 202
  1 調査の概要と集計結果
  2 くじに対する態度の分析

IV 考察とまとめ 213
  1 くじは「平等」か
  2 くじによる決定の望ましさ

V おわりに 220
注・引用文献 221


執筆者紹介 [233]
奥付 [235]
人類と書物の受難の時代に――〈法と哲学〉新書の創刊に寄せて 井上達夫(二〇二二年五月) [236-237]