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『東欧演歌の地政学――ポップフォークが〈国民〉を創る』(伊東信宏 アルテスパブリッシング 2023)

編者:伊東 信宏[いとう・のぶひろ] 大阪大学中之島芸術センター長、人文学研究科教授。 
Ива Ненић[イヴァ・ネニッチ] ベオグラード芸術大学講師。  
上畑 史[うえはた・ふみ] 人間文化研究機構人間文化研究創発センター研究員。 
Стела Живкова[ステラ・ジブコヴァ] ソフィア大学助教授。 
新免 光比呂[しんめん・みつひろ] 国立民族学博物館教授。 
岩谷 彩子[いわたに・あやこ] 京都大学大学院人間・環境学研究科教授。 
輪島 裕介[わじま・ゆうすけ] 大阪大学大学院人文学研究科教授。 
奥 彩子[おく・あやこ] 共立女子大学文芸学部教授。 
濱崎 友絵[はまざき・ともえ] 信州大学人文学部准教授。 
高岡 智子[たかおか・ともこ] 龍谷大学社会学部准教授。 
齋藤 桂[さいとう・けい] 京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター専任講師。 
Klara Hrvatin[クララ・フルヴァティン] リュブリアナ大学助手。 
阪井 葉子[さかい・ようこ](1961‐2017) ドイツ文学・音楽民俗学。元大阪大学大学院文学研究科助教。 
木村 颯[きむら・そう] 大阪大学大学院文学研究科文化表現論専攻博士前期課程修了。 
装丁:福田 和夫[ふくだ・かずお] ブックデザイン。FUKUDA DESIGN


東欧演歌の地政学 – アルテスパブリッシング

 
【目次】
はじめに[伊東信宏] [001-022]
  1 定義
  2 「東欧演歌」の前史
  3 「東欧演歌」とバルカンの社会
  4 本書の構成
目次 [023-027]
凡例ならびに注釈 [028]


序論 南東欧におけるポップフォーク共同と交換の歴史を概観する[イヴァ・ネニッチ/伊東信宏+上畑史 訳] 030


■第1部 東欧演歌のハードコア

第1章 セルビアのターボフォーク 「オリエンタルなヴェルヴェット」は何色〔なにいろ〕か[上畑史] 060
  1 はじめに 060
  2 オリエンタルなターボフォークに対する批判の背景 064
  3 ターボフォークの文化基盤としてのカファナ(酒場) 067
  4 ターボフォークにおけるカファナ(酒場)の機能 070
  5 結び――ターボフォークと多民族共通の故郷バルカン 076


第2章 ブルガリアのチャルガ――アイデンティティ、変革、グローバライゼイション[ステラ・ジブコヴァ/伊東信宏 訳・構成] 084
  1 歴史 087
  2 歴史と絡まり合う心性 088
  3 魅惑するチャルガ 090
    3-1 チャルガのルーツ 
    3-2 チャルガの性格 
    3-3 チャルガの特徴的要素 
      3-3-1 リズム
      3-3-2 演奏形態
      3-3-3 歌詞
      3-3-4 チャルガの響き
  4 「危険」としてのチャルガ 102
  5 新しい音楽と新しいアイデンティティを求めて 103

一五年後の補足――ブルガリアのポップフォークがひらいた新しいページ 106


第3章 西欧化のジレンマとマネレ――ゆらぐルーマニア人のアイデンティティ[新免光比呂] 118
  1 マネレとはなにか 121
    1-1 マネレの歴史
    1-2 さまざまなマネレ演奏家
    1-3 マネレの特徴
  2 西欧化と自画像のはざまで 128
    2-1 西欧化としての集団改宗
    2-2 西欧化の試みと挫折
    2-3 西欧からの疎外
    2-4 西欧化とマネレ
  おわりに 136


第4章 マネレ、あるいは界面としてのジプシー音楽[岩谷彩子] 138
  1 ルーマニアのロマが生きる環境 140
  2 ロマを取り巻く異なる音楽需要とマネレ 144
  3 マネレが媒介するさまざまな音と人 149
  4 マネレが響く空間 158
  5 おわりに 163


対論 ポップフォークは演歌なのか――あるいは日本大衆音楽の東欧演歌化のために[輪島裕介] 166



■第2部 東欧演歌の源流へ 

第5章 麗し〔レーパ〕のプレナのはるかな旅――ユーゴスラヴィアの歌姫[奥彩子] 180
  1 ポップ・フォークへの視線 180
  2 新作曲民謡――酒場〔カファナ〕からの「民主化」 184
  3 レーパ・プレナ 187
  4 故郷を失った「ティトーのバービー」 191
  5 ユーゴノスタルジアからユーゴスフィアへ 196


第6章 「アジュ」を歌え――トルコにおけるアラベスクの誕生と展開[濱崎友絵] 200
  1 アラベスク成立の経緯 203
    イスタンブルの音楽文化
    トルコ共和国
    1950年代から60年代にかけての社会変動
  2 「アジュ」を歌え――アラベスクの音楽的特徴 211
    アラベスクの歌詞と言葉
    旋律と装飾
    楽器編成/アンサンブル
  3 アラベスクの受容と展開 225
    1980年代から2000年代にかけてのアラベスクの展開
    アラベスクの磁力をめぐって


第7章 東ドイツ・ロック前夜のダンス音楽「リプシ」――戦後ドイツ大衆音楽の水脈をたどる[高岡智子] 232
  はじめに 232
  1 リプシ[Lipsi]で踊ろう! 235
    1-1 ロックンロールのオルタナティブ
    1-2 リプシと社交ダンス
    1-3 リプシの音楽と「ドイツらしさ」
    1-4 リプシは国境を超え、若者はデモをした
  2 リプシを生んだ音楽の思想 246
    2-1 1950年代の大衆音楽事情
    2-2 「大衆音楽は芸術である」という思想
  3 ナショナルなダンス音楽を求めて 255
    3-1 1920年代のジャズ論から東ドイツのロックンロール論へ
    3-2 ダンス音楽の国民性
    3-3 メロディ重視のレガシー
  4 おわりに 262


コラム1 森への誘い――フォーク・メタルにみる民族/民俗[齋藤桂] 265


■第3部 東欧演歌の周縁へ 

第8章 薄明の流星 スロヴェニアのターボフォーク、 その勃興と没落[クララ・フルヴァティン/伊東信宏訳・構成] 272
  1 序論 272
  2 スロヴェニア版ターボフォークのレシピ 274
  3 スロヴェニア版ターボフォークの主人公たち 277
    3-1 ターボフォークの起点
    3-2 スロヴェニア版ターボフォーク――ダイトニック・アコーディオンの復活?
    3-3 音楽的特徴と歌詞――「なんでもアリ?」
      音楽的特徴
      歌詞
  4 衰退――スロヴェニアのターボフォークはジャンルと言えるのか? あるいはただの試行だったのか? 290


第9章 東ドイツのフォーク・リヴァイヴァル運動[阪井葉子] 294
   東ドイツのフォーク・リヴァイヴァル――その発端と展開
   「西」からの風
   東西ドイツ・フォークのレパートリー
   ドイツ再統一とフォーク音楽シーン


コラム2 アルメニアシルショー右傾化する――アルメニアのポップフォーク[木村颯] 322
 

初出一覧 [328-329]
プレイリスト [330-331]
参考文献 [332-348]
人名索引 [349-353]
執筆者一覧 [354]