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『ミュージカルの歴史――なぜ突然歌いだすのか』(宮本直美 中公新書 2022)

著者:宮本 直美[みやもと・なおみ](1969-) 音楽社会学、文化社会学
件名:ミュージカル--歴史
NDLC:KD594 >> 芸術・言語・文学 >> 音楽・舞踊・演劇・娯楽 >> 演劇 >> 演劇の特殊形式 >> ミュージカル
NDC:775.4 演劇 >> 各種の演劇 >> レビュー.少女歌劇.ミュージカル


ミュージカルの歴史 -宮本直美 著|新書|中央公論新社


【目次】
序 言葉か音楽か――古くて新しい問題 [i-vii]
目次 [vii-xi]
  

第1章 歌の世界と台詞の世界 001
  人はいつ歌うのか
  映画音楽の枠組
  ミュージカルにおける複数のリアリティ世界
  音楽劇の宿命
 

第2章 芸術としてのオペラ・娯楽としてのオペラ 019
  古代ギリシャ悲劇
  オペラの誕生──音楽劇の原理
  商業オペラ──歌と台詞の混在
  市民社会のオペラ
  オペレッタの展開
 

第3章 劇場とポピュラー音楽 039
  楽譜の流通とナンバー
  バラエティ・ショーからレヴューへ
  ミュージカル・コメディ
  ティン・パン・アレーの音楽産業
  ソングライターとソングプラガー
  ラジオ・レコードと音楽市場
  ミュージカルの録音


第4章 ブロードウェイ・ミュージカルの確立 073
  アメリカン・オペレッタの流行
  ショーと物語の接近
  《ショウ・ボート》──ドラマとしてのミュージカル
  《オクラホマ!》──物語とナンバーの統合
  黄金期──多様な形態の併存
  「統合」の理念


第5章 音楽によるミュージカル革命 107
  ロック音楽と劇場
  《ヘアー》と新しいサウンド
  コンセプト・アルバムとロック・オペラ
  《ジーザス・クライスト・スーパースター》──音楽先行の受容
  サウンドの理想と現実
  劇場界と音楽界の論理メガ・ミュージカル
  グローバル文化としてのミュージカル


第6章 音楽とサウンドが作るドラマ 149
  音楽による物語り
  ① 文化的意味を背負っている音楽的要素
  ② 音楽による情景描写
  ③ 序曲とオープニング・ナンバー
  ④ 音楽モチーフの関連付け――リプライズ
  台詞・歌の統合とアンダースコア
  重層的サウンドの説明力──現代版コロスとしてのアンサンブル
  劇音楽の自立


終章 ポピュラー文化としてのミュージカル 175
  新しい歌声と表現
  ナンバーの商業的意義
  ミュージカルの可変性と不変性


補遺 ナンバー解説――音楽の役割 192 
  音楽ジャンルによるキャラクター付けとドラマ展開  《ラブ・ネバー・ダイ》
  公共財としての音楽モチーフ――グレゴリオ聖歌「怒りの日」  《スウィーニー・トッド》《貴婦人の訪問》
  音楽によるキャラクター描写  《キャッツ》
  オープニング・ナンバーが示す作品世界とテーマ  《ジキル&ハイド》
  音楽モチーフのリプライズ――複数の物語の統合  《レ・ミゼラブル
  アンダースコアによる歌と台詞の融合1  《パレード》
  アンダースコアによる歌と台詞の融合2  《ジキル&ハイド》


あとがき(二〇二二年四月 宮本直美) [211-213]
参考文献 [214-217]



【メモランダム】
・目次について:第6章には8つの小見出しがある。しかし本書の目次ページでは、紙版でもkindle版でも、そのうち四つ(丸囲み数字が文頭についている四つ)が載っていない。つまり、より下位の階層として扱われていることになる。
 ただし、見出しのフォントや位置を確認したが、そちらでは階層の差が付けられていない。内容からは微妙なラインにある。
 とりあえず、上記目次では八つを同列にしておいた。

・本書の主題とは無関係の話:「あとがき」の冒頭で、COVID-19流行と日本政府の対応を俎上にあげて、「何の根拠もない段階でライブ・エンターテインメントは「自粛」を強要された」と書いている。私としては、制限を行う根拠がなかったと言い切るのは過言だと思う。