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『音楽の理論』(門馬直美 講談社学術文庫 2019//1992//1955)

著者:門馬 直美[もんま・なおみ](1924-2001) 音楽評論。
装幀:蟹江 征治[かにえ・せいじ] 装丁、絵本。
件名:音楽理論
NDLC:KD121
NDC:761 音楽の一般理論.音楽学
初出 :初版は『音楽の理論』(音楽之友社、1955年)として刊行された。本書の直接の原本は『新版 音楽の理論』(音楽之友社、1992年)。


『音楽の理論』(門馬 直美):講談社学術文庫|講談社BOOK倶楽部


【目次】
はしがき(平成3年1月改稿 門馬直美) [003-005]
注意 [006]
目次 [007-011]


第1部 基礎の理論
第1章 音程と音階 015
  1. 音程 015
  2. 音階 018
  3. 音程の感じ 024

第2章 調 035
  1. 調 035
  2. 転調 036
  3. 移調 039
  4. 調の感じ 042


第2部 和声の理論
第1章 和音 049
  1. 三和音 049
  2. 七度和音その他 051
  3. 和音の変形 052
  4. 和音の進行 056
  5. 声部の進行 058

第2章 和声的リズム 065

第3章 三和音の進行 071

第4章 和声外の音 075
  1. 経過音 075
  2. 補助音 076
  3. 音 079
  4. 掛留音 082
  5. 挿入転換音 087
  6. 先行音 089
  7. 持続音 091

第5章 三和音の転回 103
  1. 第一転回 103
  2. 第二転回 110

第6章 終止法 119
  1. 完全終止 (または正格終止) 119
  2. 半終止 (不完全終止) 121
  3. 変格終止 123
  4. 中断終止 (終止) 125

第7章 属七の和音 129
  1. 属七の和音 129
  2. 他調の属七 130
  3. 属七の予備 136
  4. 属七の不規則な解決 136

第8章 属九の和音 143
    1. 属九の和音 143
  2. 減七和音 145
  3. 減五短七の和音 149

第9章 副七、九度、十一度和音 153
  1. 副七和音 153
  2. 九度和音 156
  3. 十一度および十三度和音 157

第10章 変化和音 159
  1. ナポリ六度 159
  2. 増六の和音 162
  3. 上基と下中和音の变化 168
  4. 増五度および減五度和音 172
  5. 調の拡大176

第11章 連進 179

第12章 特殊和声 185
  1. 教会旋法の和声 185
  2. 全音音階 190
  3. 近代の和声 192
  4. 無調音楽 197
  5. 多調音楽 204


第3部 転調の理論
第1章 転調 209
第2章 全音階的調 213
第3章 半音階的調 217
第4章 異名同音調 221
第5章 経過転調 225


第4部 リズムと旋律の理論
第1章 リズム 227

第2章 複リズム 233

第3章 旋律 237
  1. 旋律の存在 237
  2. 旋律の形 241
  3. 旋律の進行 244
  4. 旋律の構造 247

第4章 旋律と和声  253

第5章 分節法 259

第6章 不正規な構造 265


第5部 対位法の理論
第1章 対位法 279

第2章 対位法旋律の独立性 283

第3章 旋律の結合 291

第4章 転回対位法 297
  1. 転回対位法 297
  2. 八度の二重対位法 298
  3. 十五度の二重対位法 300
  4. 十度の二重対位法 303
  5. 十二度の二重対位法 305
  6. 三重対位法 307
  7. 四重および五重対位法 309

第5章 カノン 313
  1. 模倣 313
  2. 反転 313
  3. カノン 317
  4. 二声部カノン 318
  5. 多声部カノン 323
  6. 特殊なカノン 324


第6部 形式の理論
第1章 音楽の形式 331
第2章 歌曲形式 333
第3章 ロンド形式 337
第4章 変奏曲形式 341
第5章 フーガ形式 349
第6章 ソナタ形式 361


結び(著者) [365-369]




【抜き書き】
「はじめに」から。

音楽の理論では、和声と対位法と音楽形式がもっとも重要なものとなっていて、普通にはそれらを別々の著書で研究することになっている。そしてそれは専門的な学生には必要なことである。しかし、一般の人にはそういうことは望むこともできない。少なくとも、そういう専門的研究にはいる前に、全体を総合的に見る必要がある。私は、今ここでそういう音楽理論の総合的大観を試みたのである。それは、いろいろなものを雑然と羅列したのではなくて、一つの観点から総合したのである。すなわち、本書は和声とか対位法とか音楽形式とかの寄せ集めではなく、一つの体系的な音楽理論であって、その中に和声や対位法や音楽形式、そしてさらに旋律とリズム編までも含んでいるのである。その中心となる観点は、私が音楽史と音楽美学の研究から得た私自身のものである。