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『Jポップの日本語研究――創作型人工知能のために』(伊藤雅光 朝倉書店 2017)

著者:伊藤 雅光[いとう・まさみつ](1955-) 計量言語学、日本語学、テクスト言語学自然言語処理
カバーデザイン:(株)オセロ グラフィックデザイン
NDC:814 語彙(日本語)


Jポップの日本語研究 |朝倉書店


【目次】
まえがき(2017年4月 伊藤雅光) [i-ii]
目次 [iii-ix]


◎第1部 Jポップの言語学


第1章 和風化するJポップ 001
1.1 松任谷由実中島みゆきの歌詞テクストにみられる日本語回帰現象 001
  1.1.1 松任谷由実中島みゆきの歌詞テクストの語種
  1.1.2 構成比率
  1.1.3 松任谷由実の歌詞にみられる日本語回帰現象
  1.1.4 中島みゆきの歌詞にみられる日本語回帰現象

1.2 ヒットランキング100の歌詞タイトルにおける外来語と外国語の増減過程 005
  1.2.1 歌詞タイトルの言語単位
  1.2.2 タイトル語種とは何か
  1.2.3 タイトル語種構成比率の変遷

1.3 ヒットランキング100の歌詞テクストにおける外来語と外国語の増減過程  008

1.4 戦後ポップス史における和風化段階モデル 010

1.5 洋楽カバーポップスの時代 011
  1.5.1 1920年代〜1930年代:第一次ジャズブーム期,1940年代後半〜1950年代:第二次ジャズブーム期
  1.5.2 1950年代後半〜1960年代:ムード歌謡期・第三次ジャズブーム期
  1.5.3 1950年代前半〜1960年代前半:ラテン音楽ブーム期
  1.5.4 1950年代後半:ロカビリーブーム期
  1.5.5 1950年代後半〜1960年代前半:洋楽カバーポップス時代
  1.5.6 1960年代:和製ポップス時代
  1.5.7 1960年代後半:グループ・サウンズ時代
  1.5.8 1960年代後半〜1970年代:フォーク時代
  1.5.9 1970年代〜2010年代現在:和製ロックンロール時代

1.6 Jポップの時代 016
  1.6.1 1970年代〜1980年代:ニューミュージック時代
  1.6.2 1990年代〜2010年代現在:Jポップの時代


第2章 Jポップはなぜ和風化するか
2.1 「洋楽離れ」と「邦楽志向」 018
  2.1.1 若者の「洋楽離れ」か、日本人全体の「洋楽 離れ」か
  2.1.2 音楽ヒットランキング 100における洋楽のランクイン率の変遷
  2.1.3 1981〜2015年のレコード・CD洋艦の販売率の変遷
  2.1.4 ミリオンセラーの時代:1990年代〜2000年代前半
  2.1.5 1953〜1960年の洋盤の盤種別生産枚数比率の変遷
  2.1.6 音楽メディアの売り上げからみた「邦楽志向」
  2.1.7 「洋楽離れ」と「日本語回帰」はなぜ起こったか

[コラム] 日本におけるハリウッド映画の興行収入シェアの推移 27

2.2 日本語回帰説の土台となる日本文化論 028
  2.2.1 三島由紀夫の「無の坩堝モデル」
  2.2.2 河合隼雄の「中空構造モデル」
  2.2.3 大瀧詠一の「分母分子論」と「ポップス“普動説”」


◎第2部 中島みゆきユーミン言語学


第3章 中島みゆき松任谷由実の歌詞はどちらが豊かか 
3.1 中島みゆき松任谷由実の創作力発揮モデル 032
  3.1.1 オリジナルアルバム数の比較
  3.1.2 歌詞数の比較

3.2 中島とユーミンの語彙はどちらが豊かか 034
  3.2.1 語彙の豊かさの指標
  3.2.2 TTRの有効性の検証
  3.2.3 中島とユーミンTTR比較
  3.2.4 なぜユーミンの方が語彙が豊かなのか(1)――リフレインとの関係
  3.2.5 なぜユーミンの方が語彙が豊かなのか(2)――語種との関係


第4章 中島とユーミンの「語り」の文体をさぐる
4.1 歌詞の「語り」の文体の体系 043
  4.1.1 対話体
  4.1.2 独白体
  4.1.3 歌詞の「語り」の文体の体系と構造

4.2 人称代名詞から中島とユーミンの「語り」の文体的特徴をさぐる 046
  4.2.1 人称代名詞の使用状況と解釈
  4.2.2 一人称代名詞の使用状況
  4.2.3 男性の「語り」
  4.2.4 男性の「発言」
  4.2.5 二人称代名詞の使用状況
  4.2.6 三人称代名詞の使用状況
  4.2.7 不定人称代名詞の使用状況


第5章 ナラティブモデルによる中島とユーミンの創作の秘密の解明 
5.1 「ドミナントストーリー(支配的な物語)」と「オルタナティブストーリー(代替的な物語)」とは何か 054
  5.1.1 ナラティブモデルとは何か
  5.1.2 「語り」における主体の二重性と生成
  5.1.3 歌詞の「語り」における主体の生成
  5.1.4 日本語の歌詞の「語り」における主体の多重性
  5.1.5 ナラティブセラピーにおける「ドミナントストーリー」と「オルタナティブストーリー」

5.2 中島とユーミンの創作の秘密 057
  5.2.1 中島とユーミンにおける「ドミナントストーリー」と「オルタナティブストーリー」
  5.2.2 中島における一人称単数の変遷
  5.2.3 ユーミンにおける一人称単数の変遷


◎第3部 男歌と女歌のテーマ分析 


第6章 ユーミンは何を歌ってきたか
6.1 ユーミンの「恋」の類型論 062
  6.1.1 ユーミン作品の全体的テーマ
  6.1.2 「恋」の類型的特徴(1)「過去・現在・未来」
  6.1.3 「恋」の類型的特徴(2)「相思相愛」と「片思い」
  6.1.4 「恋」の類型的特徴(3) 「未練」と「非未練」
  6.1.5 「恋」の類型的特徴(4)「破局への不安」と「現在の冷却」
  6.1.6 ユーミン作品における「恋」のタイプ体系とその構造

6.2 「恋」のタイプとユーミンソング 067
  6.2.1 ユーミン好みの「恋」のタイプ
  6.2.2 恋愛過程における「恋」のタイプとユーミンソング


第7章 男性作詞家(シンガーソングライター)は何を歌ってきたか 
7.1 流行歌ランキング・ベストワンのソングライターは何をテーマにしてきたか 071
  7.1.1 分析対象とテーマ
  7.1.2 流行歌ランキング・ベストワンで好まれる「恋」のタイプ

7.2 男性ソングライターは何を歌ってきたか 073
  7.2.1 小椋佳は何を歌ってきたか
  7.2.2 「Mr.Children」は何を歌ってきたか
  7.2.3 「ゆず」は何を歌ってきたか
  7.2.4 「コブクロ」は何を歌ってきたか
  7.2.5 「いきものがかり」は何を歌ってきたか


第8章 女性作詞家とアイドルは何を歌ってきたか
8.1 女性ソングライターは何を歌ってきたか 086
  8.1.1 竹内まりやは何を歌ってきたか
  8.1.2 「DREAMS COME TRUE」の吉田美和は何を歌ってきたか
  8.1.3 aikoは何を歌ってきたか
  8.1.4 miwaは何を歌ってきたか

8.2 アイドル歌手・松田聖子中森明菜は何を歌ってきたか 093
  8.2.1 松田聖子中森明菜のプロフィール
  8.2.2 松田聖子のアイドルイメージを形成したソングライター達
  8.2.3 中森明菜のアイドルイメージを形成したソングライター達
  8.2.4 松田と中森の全体的なテーマ分析
  8.2.5 松田の「恋」のイメージタイプ
  8.2.6 中森の「恋」のイメージタイプ
  8.2.7 松田と中森の「恋」のイメージタイプ比較


第9章 男女の作詞家のテーマを比較する 
9.1 テーマ全体の比較 101
  
9.2 恋愛のテーマタイプの比較 102
  9.2.1 男性ソングライターの恋愛のタイプ比較
  9.2.2 女性ソングライターの恋愛のタイプ比較
  9.2.3 男性ソングライターと女性ソングライターの「恋愛」のタイプ体系と構造の比較


◎第4部 男歌と女歌の語彙分析


第10章 男歌と女歌のことばを計算す
10.1 男歌と女歌のタイニーコーパスを作成する 106
  10.1.1 作業過程の概要
  10.1.2 ブレイン・テクストの作成
  10.1.3 タイニー・コーパスまでの作業

10.2 男女別の度数順語彙表の作成 117

10.3 Jポップソング分析のための品詞論 117
  10.3.1 擬音詞と擬態詞
  10.3.2 日英共通品詞論

10.4 品詞構成比率からみた歌詞テクストの表現性 122
  10.4.1 ミクロ分類とマクロ分類の品詞構成比率
  10.4.2 男歌と女歌の表現性を計算する―― MVR という文章指標 123


第11章 男歌と女歌のことばを分類する 
11.1 対照語彙表の作成 125
  11.1.1 簡略版対象語彙表の作成
  11.1.2 詳細版対象語彙表の作成

11.2 構造語彙表の作成 130
  11.2.1 構造語彙表と構造度数分布表の共通枠組みシートの作成
  11.2.2 構造語彙表の作成
  11.2.3 構構造度数分布表の作成


第12章 男歌と女歌のことばを分析する
12.1 構造語彙表の第一次分析 135
  12.1.1 構造語彙表の見出し語の多い区画とない区画の分析
  12.1.2 基本語彙と特徴語彙の条件
  12.1.3 構造語彙表の各区画の性格
  12.1.4 語彙分布の分析

12.2 構造語彙表の第二次分析 138
  12.2.1 Jポップソングにおける語彙の三分類
  12.2.2 書き言葉基本語彙の構造語彙表の作成と第二次分析
  12.2.3 話し言葉語彙の構造語彙表の作成と第二次分析
  12.2.4 テーマ語の構造語彙表の作成と第二次分析

12.3 構造語彙表の第三次分析 143
  12.3.1 失恋語の意味分野別構造語彙表の作成
  12.3.2 失恋語文の意味分野別分析
  12.3.3 男歌と女歌の主要な意味分野
  12.3.4 構造語較表分析法のまとめ


◎第5部 創作型人工知能とは何か


第13章 機械はラブソングを作れるか
13.1 創作型人工知能のしくみ 149
  13.1.1 創作型人工知能とは何か
  13.1.2 機械が作ったラブソング
  13.1.3 テクスト自動生成の原理

13.2 テクスト自動生成の研究史 153
  13.2.1 欧米におけるテクスト自動生成の研究史
  13.2.2 日本におけるテクスト自動生成の研究史

13.3 疑似ユーミンソングを生成する創作型人工知能システム 156
  13.3.1 対象とした歌曲
  13.3.2 三つの歌詞自動生成システム

13.4 創作型人工知能が生成する「テクストらしさ」 157
  13.4.1 結束性とテクスト構造とテーマ性の生成
  13.4.2 首尾一貫性の生成
  13.4.3 テーマ生成語彙編

13.5 創作型人工知能システムの改良 161
  13.5.1 トリグラムによる全自動式システム
  13.5.2 「初音ミク」が歌い、「キャラミん」が踊るシステム

13.6 Jポップソングのテクスト構造と曲構造 163
  13.6.1 Jポップ一般の曲構造
  13.6.2 ユーミンソングの既成曲の構造とテクスト構造
  13.6.3 疑似ユーミンソングの曲構造とテクスト構造

[コラム]清水ミチコユーミン風の曲を作って疑似ユーミンソングを歌う 165


第14章 機械的にラブソングを作る――失恋ソング生成語彙表の使い方 
14.1 失恋ソング生成語彙表とは何か 167
  14.1.1 生成語彙表の元となった歌詞
  14.1.2 生成語葉表の構成
  14.1.3 日本語の見出し語の代表形
  14.1.4 日本語の語形の「ゆれ」と融合形の統一
  14.1.5 その他の記号の意味


終章 歌詞創作型AI研究の意義
15.1 科学的研究方法から創作型 172
  15.1.1 これまでの科学的研究方法――要素還元主義
  15.1.2 これからの科学的研究方法――ホーリズム全体論

15.2 人文科学からみた歌詞創作型AI 173
  15.2.1 人間と機械のテクスト生成過程の関係
  15.2.2 歌詞の創作過程とテーマの発生

15.3 文学研究からみた歌詞創作型AI
  15.3.1 パリの実験文学グループ「ウリポ」の実践活動のために
  15.3.2 現代文学理論の研究のために

15.4 感性工学からみた歌詞創作型AI 176
  15.4.1 人工知能における感情
  15.4.2 歌詞創作型AIにおける感情

15.5 複雑系からみた歌詞創作型AI 178
  15.5.1 複雑系とは何か
  15.5.2 人工生命からみた歌詞創作型AI
  15.5.3 創発システムとしての歌詞創作型AI
  15.5.4 自己組織化システムとしての歌詞創作型AI
  15.5.5 カオス理論からみた歌詞創作型AI

15.6 言語学からみた歌詞創作型AI 183
  15.6.1 伝統的言語学複雑系言語学
  15.6.2 複雑系言語学の方法論
  15.6.3 科学史のなかにおける複雑系言語学の位置
  15.6.4 諸科学における知のパラダイム転換の進度

15.7 「クローン人工知能」としての歌詞創作型AI 186

[コラム]高次脳機能障害と歌詞創作型AI 187


付録 「失恋ソング生成語彙表」 [189-191]
参考文献・楽曲 [192-198]
索引 [199-202]