著者:三橋 規宏[みつはし・ただひろ] (1940-)
著者:内田 茂男[うちだ・しげお] (1941-)
著者:池田 吉紀[いけだ・よしき] (1943-)
NDC:332.107
※2015年にシリーズがリセットされた。デザインや構成が変更され、ソフトカバーで一段組に。
新・日本経済入門 | 日経BOOKプラス
【目次】
はしがき(二〇一二年三月 著者を代表して 三橋規宏) [i-ii]
グリーン成長の時代がやってきた
さっと読めます、じっくりも読めます
あなたを経済のエキスパートにします
目次 [iii-vii]
序章 日本経済TODAY 001
1 大震災後の将来展望 001
大震災、大津波、原発事故
立ち直りかけていた景気に冷や水
タイの大洪水も打撃
八方ふさがりの現状を直視する
バブル時代に国家百年の計を達成
「戦術あって戦略なし」の国家に陥る
古い制度や慣行を捨て切れなかった日本
いつまでも柳の下にドジョウはいない
2 戦略国家に必要な条件 006
低炭素、資源循環、自然との共生を満たす社会
最も打撃が大きかった日本
税収に見合う歳出の原則
外に開かれた経済体制の確立
一国繁栄型発展からの脱皮に失敗
FTA、TPPへの積極的な参加が必要
エネルギー転換
低炭素型社会支える経済発展モデルへの転換
デカップリング経済に成功したEU諸国
八〇年代の日本はデカップリング経済を実現
3 人口減少と二〇三〇年の日本 014
二〇〇五年から人口減少時代に入る
経済成長にマイナスだと悲観論強まる
経済成長率、年率平均で1・5%程度を予想
高齢者の労働力率の向上目指す
一人当たり実質GDPの伸びは2%を期待
4 新たな国家目標と戦略 018
新たな国家目標を掲げる時
一人当たりGDPの水準維持を新たな目標に
GDP信仰からの脱却を急ごう
成長も人口増加もどこかで壁に突き当たる
成長も人口増加もどこかで壁に突き当たる
人口減少時代の将来戦略
①人口減少緩和策の展開――女子労働力の活用
②人口減少緩和策の展開――高齢者の就業率向上
③人口減少緩和策の展開――外国人労働者の一展用促進
5 新目標を考える
①行財政改革の推進――もっとムダを削減できる
②科学技術の振興――独創技術開発のチャンス
理数好きの子供を育てることも課題
③国民生活の向上――モノの豊かさより心の豊かさ
家計部門が経済の主役に
家計部門の活性化家計を「法人並み」扱いへ
ハイリスクマネーは家計部門にあり
質の高い住宅づくりを目指す
住宅ローン金利は全額課税所得控除を
④低炭素型社会の構築――地球と折り合って生きる
練習問題 032
図1-1 経済発展モデルの転換 011
図1-2 GDPとGHG排出量の関係(1990年~2007年) 012
図1-3 経済成長と原油輸入の関係(日本の場合) 013
図1-4 わが国の人口構造の推移 015
表1-2 経済成長率の展望 016
図1-5 人口・労働力人口の展望(年齢階級別) 017
図1-6 一人当たり実質GDPの展望 018
図1-7 新しい国家目標 021
図1-8 日本の労働力人口と労働力率 023
図1-9 日本の中学生の学力国際比較(IEA調査) 027
図1-10 今後の生活で何に重きを置くか 029
2 景気の謎を解く 033
I 日本経済TODAY
1 海外減速下の復興景気 034
サプライショック
急降下した経済活動
盛り上がる復興需要期待
金融危機後遺症
減速する世界景気
復興景気の行方
2 小泉景気の真実 042
三つのコブを持つ景気
構造改革景気
輸出主導型回復
ミニバブル型景気
3 行き詰まった景気政策 047
不動如山
戦後最大の経済対策
財政のワナ
流動性のワナ
量的金融緩和策の解除とゼロ金利からの脱却
かすむ日本の危機対応
4 バブル不況の謎を解く 052
アメリカ経済、マイナス貯蓄の怪
二つの所得
キャピタルゲインの経済学
二つのモデル
資産価格下落下の大不況
5 変わる景気パターン 057
とらえにくくなった在庫循環
ストック経済下の景気新次元
グローバリゼーション景気
II 歴史・理論を学ぶ
1 戦後日本の景気循環 060
景気変動のルーツ
戦後日本の景気循環
(1) 朝鮮戦争ブーム(?― 昭和26年10月)/(2) 投資・消費景気(昭和26年十月 ― 29年11月)/(3) 神武景気(昭和29年11月 ― 33年6月)/(4) 岩戸景気(昭和33年6月 ― 37年10月)/(5) オリンピック景気(昭和37年10月 ― 40年10月)/(6) いざなぎ景気(昭和40年10月 ― 46年12月)/(7) 列島改造ブーム(昭和46年12月 ― 50年3月)/(8) 安定成長景気(昭和50年3月 ― 52年10月)/(9) 公共投資景気(昭和52年10月― 58年2月)/(10) ハイテク景気(昭和58年2月 ― 61年11月)/(11) 平成景気(昭和61年11月 ― 平成5年十月) /(12) さざ波景気(平成5年10月 ― 平成11年1月)/(13) IT景気(平成11年1月 ― 平成14年1月)/(14) 小泉景気(平成14年1月 ― 平成21年3月)
2 景気の波いろいろ 066
(1) ジュグラー・サイクル(主循環)
(2) キチン・サイクル(小循環)
(3) コンドラチェフ長波
(4) 建築循環
一九二九年恐慌
3 景気循環をめぐる仮説 070
(1) 太陽黒点説
(2) 過少消費説
(3) 過剰投資説
(4) 革新説
乗数と加速度
リアルビジネスサイクル(RBC)理論
III 統計を読む
1 景気指標の分析 077
景気指標
景気動向指数
サーベイ・データ
季節調整
2 景気予測
(1) 勘ピューター予測
(2) チャート法
(3) 計量モデル予測
(4) 段階的接近法
練習問題 090
図2-1 景気動向指数(CI、一致指数)の動き 035
図2-2 鉱工業生産と家計消費(月次、季調済み実質) 036
図2-3 3長命景気の主要需要項目別増加寄与率 045
図2-4 消費者物価とGDPデフレーター 051
図2-5 資産増とGDP 053
図2-6 戦後の景気局面 061
図2-7 コンドラチェフの波 068
図2-8 DIによる景気の山と谷 080
表2-1 28系列による景気動向指数の採用系列 081
図2-9 消費と所得の散布図 086
図2-10 消費の実績と推定値 086
図2-11 消費、投資、所得の予測結果 088
3 新成長の設計 091
I 日本経済TODAY
1 成長戦略の再設計 092
ゼロからの出発
リスボン大地震の教訓
ブータン国王夫妻の贈り物
グリーン成長への道
技術革新第三波が始まる
2 失われた二〇年 096
九〇年代の「失われた一〇年」
二〇〇〇年代の「失われた一〇年」
名目ゼロ成長の二〇年
「失われた三〇年」にしないために
3 BRICU連動型成長 102
BRICs プラス USA
強まる中国依存
広がる日本企業のサプライチェーン
BRICUとの経済連携を進める
4 経済計画と経済成長 106
経済計画に見る夢とロマン
黄昏の経済計画
主流は長期展望に
政策は短・中期の展望で
5 民間内需主導型成長の設計 109
公共投資でもなく、輸出でもなく
頼りは民間内需
公から民へ
日本のかたち
II 歴史・理論を学ぶ
1 経済成長の起源 113
レッセフェールの叫び
経済成長の始まり
2 戦後日本の経済成長 114
経済復興
高度成長
転型期論争
経済大国への道
石油危機と成長屈折
バブルと「失われた一〇年」
3 経済成長の理論 120
経済発展に関する仮説
マルクスの経済成長理論
シュンペーターの経済発展論
ハロッド・ドーマー・モデル
新古典派成長理論
4 国民所得の決定 124
貯蓄・投資バランス
国民所得決定式
有効需要の原理
III 統計を読む
1 GDP 128
GDPとは
GDPのつくり方
2 GDEとNI 130
三面等価の原則
新SNA統計
遠のく年収二〇〇〇万円時代
練習問題 134
図3-1 わが国の実質成長率の歩み 093
図3-2 名目成長率の動き 098
表3-1 戦後経済計画の推移 106
図3-3 GNPの各国比較 117
表3-2 石油ショック前後10年間の実質成長率 118
表3-3 日本経済に見る三面等価の原則(2010年度) 131
図3-5 一人当たり雇用者所得の行方 133
4 物価と市場経済 135
I 日本経済TODAY
1 日本的デフレ病からの脱却 136
このデフレは日本病
資産価格も日本病
日本病の真因
デフレ的金融政策からの脱却
2 二極化する物価 142
実感とずれる消費者物価
もう一つの二極化――川上と川下
3 日本的物価問題 145
物価ギャップ
日本的二重構造
高い東京の物価
4 デフレ・インフレの経済学 149
デフレ・インフレ共通要因
(1) 輸入/(2) 流動性/(3) コスト/(4) 需給
債務デフレ理論
管理価格インフレ
5 価格政策の再構築 153
消える伝統的な物価対策
インフレは善か悪か
調整インフレ論
新価格政策
II 歴史・理論を学ぶ
1 物価の歴史 158
消えた“戦争サイクル”
物価優等生の日本
2 価格の理論 162
価格って何
市場と価格
黄金のクロス――価格は需要と供給の一致点で決まる
AD‐AS曲線
(1) AD曲線(総需要曲線)
IS‐LM曲線から/LM曲線のシフト
(2) AS曲線(総供給曲線)
労働の限界生産力低減の法則/AS曲線は右上がり/長期のAS曲線は垂直になる
AD‐AS分析
フィリップス曲線
貨幣数量説
III 統計を読む
1 物価指数の分析 173
物価指数のつくり方
消費者物価指数
指数の構成
卸売物価指数(企業物価指数)
2 諸物価の関係 177
物価の寄与度、寄与率
消費者物価と卸売物価(企業物価)の関係
公共料金
練習問題 180
図4-1 主要国の消費者物価(四半期、1995年=100) 137
図4-2 消費者物価の動き(生鮮食品を除く総合、前年比上昇率) 138
図4-3 世界主要株価の動き(月次、2008年8月=100)139
図4-4 GDPデフレーターと輸入価格・円相場(1995年=100、四半期) 140
図4-5 日米のマネタリーベース(2002年1‐3月=100、四半期) 141
図4-6 財・サービス別の消費者物価(1995年=100、四半期) 142
図4-7 原油価格の動き(WTI、月次) 143
表4-1 小売価格の国際比較 148
図4-8 輸入物価の上昇率(暦年、円ベース) 150
図4-9 イギリスの卸売物価指数の推移、1750年~1980年(1953年平均=100) 159
図4-10 アメリカの卸売物価指数の推移、1750年~1980年(1967年平均=100) 159
図4-11 日本の卸売物価指数の推移、1900~1980年(1934-1936年平均=1) 160
図4-12 物価の動き(前年同月比上昇率) 161
図4-13 需要曲線と供給曲線 164
図4-14 AD曲線の導出 166
図4-15 AS曲線の導出 167
図4-16 AD‐AS曲線 169
図4-17 わが国のフィリップス曲線(暦年、1975-2010) 170
表4-2 物価指数の計算例 174
表4-3 消費者物価による寄与度・寄与率の計算例(1999年) 177
図4-18 国内企業物価指数と消費者物価指数の構成 178
表4-4 公共料金の分類 179
5 人口減少時代の財政 181
I 日本経済TODAY
1 変わる政府の役割 182
政治経済環境の激変
「大きな政府」から「小さな政府」へ
政府の規模をはかる
深刻さを増す財政赤字
財政支出の需要創出効果
国債の中立命題
国債残高がGDPを上回る
マーケットでの信用を保てるか
2 財政改革の構図 192
構造改革と財政再建の系譜
政策目標となったプライマリー・バランスの黒字化
3 高齢社会の重圧 195
公共投資は主役から後退
膨らむ社会保障コスト
二〇〇四年に大幅改正された年金制度
上昇する国民負担率
高齢者の負担増求める医療制度改革
4 迫られる税制改革 204
直接税から間接税へ
税率の簡素化進む
所得の捕捉率を高める共通番号制
消費税を税収の柱に
5 財投制度・特別会計の変革 209
財投システムは役割終えたか
特別会計制度の改革
II 歴史・理論を学ぶ
1 財政の役割としくみ 213
財政と予算――財政の三機能
財政の資源配分機能
所得の再分配機能
景気調整機能(経済の安定化機能)
国の予算のしくみ
〔会計年度〕/〔一般会計予算と特別会計予算〕/〔暫定予算と補正予算〕/〔予算編成のスケジュール〕
2 財政の歴史 217
松方財政
大正から昭和の財政
戦後の復興期
ドッジ・ラインとシャウプ勧告
高度成長期
国債抱いた財政
3 主要な財政理論 221
ケインズの財政理論
有効需要の原理
ケインズ批判
▽ マネタリズム/ ▽ 合理的期待形成学/ ▽ サプライ・サイドからの批判/ ▽ 政治経済学的批判
4 公共財の理論 225
公共財とは
公共財の選択はどうなされるか
税制によって異なる公共財供給への対応
民主主義(多数決投票)の帰趨
累進税制では公共財は過剰供給の可能性
アローの不可能性定理
III 統計を読む
1 国と地方 231
2 国の歳出構造 232
3 国の歳入構造 233
練習問題 234
表5-1 国民経済に占める財政の役割(国際比較) 184
表5-2 国の予算とGDP 185
表5-3 国の財政状況の推移 187
表5-4 財政状況の国際比較(対GDP比) 190
図5-1 基礎的財政収支(GDP比)の推移 194
表5-5 政府支出の構造変化 196
表5-6 社会保障の給付と負担の見通し 197
表5-7 厚生年金、国民年金の保険料水準の引き上げ 199
表5-8 世代別にみた年金の受け取りと支払い 200
表5-9 一般歳出に占める主要項目の構成比 201
表5-10 国民負担率の推移と国際比較 202
表5-11 財政投融資計画の推移 211
表5-12 予算編成のスケジュール 217
表5-13 国と地方の財政 231
表5-14 一般会計予算主要経費別内訳の推移 232
表5-15 国の歳出増加率の推移 232
表5-16 国税収入の構成の国際比較 234
6 金融システムの再構築 235
I 日本経済TODAY
1 金融市場揺らぐ 236
金融激震――リーマン・ショック
世界的金余りと金融緩和政策
ユーロ危機――「流動性危機」から「ソブリン危機」へ
ギリシャからイタリア、スペインへ
ユーロに構造問題、後手に回る対応策
非伝統的な金融政策
デフレ経済下の金融政策・金融市場
2 変わる資金の流れ 246
「直接金融」と「間接金融」
企業が資金余剰部門に
3 不良債権はなぜ問題なのか 250
不良資産、不良債権が銀行をだめにする
危険なシステミック・リスク
十年を要した日本の不良債権問題処理
長引いたペイオフ凍結
4 金融ビッグバン 259
規制の少ない自由でフェアな金融市場へ
証券市場改革が中核
銀行の証券業務参入本格化
II 歴史・理論を学ぶ
1 金融政策の誘導目標 264
操作目標の変更
マネタリーベースと通貨供給量の違い
2 ケインズの経済政策論 266
IS‐LM曲線
IS曲線の導き方
LM曲線の導き方
財政政策と金融政策の効果
3 マンデル=フレミングの理論 272
IS‐LM曲線の導出
財政政策は効かず、金融政策に効果
固定相場制下では金融政策が効かない
III 統計を読む
1 個人金融資産 276
2 金利・通貨統計 277
政策金利
マネーサプライ統計
マネタリーベース
練習問題 279
表6-1 デフレ経済の進行と日銀の金融政策 244
図6-1 日本の資金循環構造(残高ベース、2011年9月末) 247
図6-2 主要部門の資金過不足(名目GDP比) 248
表6-2 ある銀縁の貸借対照表 251
図6-3 政策金利(翌日物無担保コールレート)とプライムレートの推移 264
図6-4 生産物市場での均衡 267
図6-5 貨幣市場での均衡 268
図6-6 IS‐LM曲線 270
図6-7 財政政策の効果(公共投資を拡大した場合) 272
図6-8 金融政策の効果(マネーサプライを増加させる場合) 272
図6-9 開放体制のもとでのIS‐LM曲線 273
表6-5 個人金融資産の残高と対GDP比 276
表6-8 各国中央銀行政策金利 278
表6-9 マネタリーベースなどの伸び率 279
7 国際経済と日本の貿易 281
I 日本経済TODAY
1 変わる世界経済のダイナミズム 282
急激に高まった日本の貿易依存度
中国など高成長経済を活力源に
中国の急成長と自立性高めるアジア経済
変動するアメリカ経済
2 アジアの成長・挫折・回復 289
アジア通貨危機
なぜアジアは高成長が可能だったか
「二十一世紀型危機」と外資依存の輸出主導型発展
3 自由貿易と経済摩擦の相克 294
揺らぐ自由貿易体制
超大国の下での自由貿易
アメリカの赤字と日本の黒字
繊維からハイテクへ
フェーズ 1(1968‐72年)/フェーズ2(1977‐79年)/フェーズ3(1980‐1990年代初め
はびこる「輸出自主規制」
アメリカの「一方主義」
アメリカの経済学者の多数意見
経常収支はISバランスで決まる
4 中国の加盟とWTO体制 304
経済のサービス化に対応
中国の加盟で体制強化
5 急増する地域貿易協定 307
EPA【Economic Partnership & Agreement】に覆われる世界
積極策に転じた日本
II 歴史・理論を学ぶ
1 比較生産費の理論 311
生産費の構造が違えば貿易が行われる
絶対的な生産費の格差とは無関係
貿易で所得が増える
2 貿易構造の現実的要素 317
資本集約・労働集約とその逆説
プロダクト・サイクルの理論
III 統計を読む
1 日本の貿易構造 321
2 総合的な国際収支表 321
経常収支
資本収支
外貨準備増減
3 通関統計――輸出入統計の土台 325
基準の違いで数字に差
大きい日米の統計差
貿易が有利か不利か――交易条件
練習問題 328
表7-1 日本の貿易依存度 282
表7-2 アメリ力の貿易依存度 282
表7-3 世界経済の動向と日本 283
表7-4 世界貿易の推移と日本 283
表7-5 日本の地域別貿易構造 284
表7-6 中国経済の動向 285
表7-7 アジア地域の域内貿 286
表7-8 アメリ力のマクロ経済動向 287
表7-9 アジア各国・地域の経済成長率の推移(実質) 288
図7-1 ASEAN3カ国へのネット資金フロー(純流入額)の推移 291
表7-10 アジア各国・地域の貿易収支の対GDP比率 292
表7-11 アメリ力の貿易動向と対日貿易 298
表7-12 日本の貿易動向 299
表7-13 比較生産費の仮設例 313
表7-14 日米両国の生産・消費・貿易 316
図7-2 プロダクト・サイクルと輸出入 317
表7-15 日本の輸出入構造(I) 322
表7-16 日本の輸出入構造(II) 323
表7-17 日本の国際収支の推移 324
表7-18 貿易統計の比較 326
表7-19 日米間の貿易収支 326
表7-20 日本の交易条件 327
8 グローバリゼーション下の円 329
I 日本経済TODAY
1 ユーロ危機できしむ通貨体制 330
ユーロ独歩安
ユーロ危機の真因
招かれざる円高
2 ドル支配の終わり 335
四半世紀前の米不均衡拡大予測
膨らむ経常赤字
ドル離れ
金融危機で露呈したドルの弱点
経常赤字の真因
3 円はダメな通貨なのか 339
ジャパン・プレミアム
国際的な金利の序列が変わる
日本国債の格下げ
望まれる貯蓄・投資バランスの改善
4 内に弱い円 343
理髪代平価は一四五円九七銭
もう一つの内外価格差問題
購買力平価は円安
5 通貨新秩序への胎動 346
どう裁く市場対国家の相克
重み増す共通の土俵
世界中央銀行の夢
II 歴史・理論を学ぶ
1 国際通貨制度 351
貨幣の登場
貨幣の機能
グレシャムの法則
金本位制
ブレトンウッズ体制
変動相場制
2 円の歴史 357
両から円へ
金本位制下の円
金輸出解禁
三六〇円時代
円切り上げ
フロート制下の円
3 為替レート決定モデル 361
購買力平価説
マネタリー・アプローチ
ファンダメンタルズ・アプローチ
需給バランス法
アセット・アプローチ
真のモデルは何?
III 統計を読む
1 外国為替 367
外国為替市場
市場レートと平価
直物・先物・スワップ
スプレッドと金利裁定
2 為替レート指標 370
社内レート
実効レート
購買力平価レート
ファンダメンタルズ指数
為替レートと国際収支
3 為替レートの予測 374
テクニカル・アナリシス
計量モデル予測
練習問題 376
図8-1 ユーロ・ドルの対円相場(月末値) 331
表8-1 変動相場制下の円の対ドル相場(銀行間直物) 331
図8-2 主要ユーロ加盟国の10年物国債利回り(月次) 332
図8-3 ユーロ3カ国【希・西・独】の実質成長率(暦年) 333
図8-4 日米の経常収支 335
図8-5 ジャパン・プレミアムの動き 339
図8-6 購買力平価の動き(四半期ベース) 345
表8-2 各国通貨の現状(2001年5月現在) 356
図8-7 スミソニアン合意前後の主要通貨の動き 360
表8-3 わが国の米ドル市場出来高 368
図8-8 主要通貨の実効レート(月次) 371
図8-9 ファンダメンタルズ指数と円相場(四半期) 372
図8-10 日次円相場の推移 374
図8-11 購買力平平価による円レートの予測 375
9 変わる産業構造 377
I 日本経済TODAY
1 経済のグローバル化と日本の産業 378
東日本大震災の企業への影響
産業構造の転換促す要因山積
所得収支の黒字で稼ぐ時代
成熟した債権国への移行期
二〇〇五年に所得収支黒字が貿易黒字を上回る
九〇年代に市場経済が急拡大
低賃金の東アジアへ生産拠点を移転
円高の影響も無視できない
高まる海外生産比率
自動車の海外依存は七割を超えている
アジアの売り上げ比率が四割へ
移転価格税制で追徴課税の企業も増加気味
2 製造業の進むべき道 385
立地件数は激減
状況の変化で国内回帰の動きも出てくる
国内は高付加価値製品、海外は汎用品
アジア経済圏で生きる選択
3 伸びる産業、沈む産業 388
時価総額で見る産業の興亡
ペティ=クラークの法則
高まる第三次産業の比重
消費のモノ離れ
今後の産業を支える戦略分野
IT革命を軸とする新技術の波
環境重視の潮流が後押し
早まる電気自動車の時代
高齢化の波
II 歴史・理論を学ぶ
1 産業構造の移り変わり 397
一〇〇年の変遷
就業構造の変化
2 工業化の歴史 400
明治初期
軽工業化時代
重工業化へ
貿易構造の変化
廃墟から復興へ
第一次技術革新ブーム
「驚くべき日本」
自動車生産、中国、韓国が躍進
3 産業構造の理論 410
(1) ペティ=クラークの法則
(2) クズネッツの分類
(3) ホフマンの法則
(4) ロストウの経済発展段階説
(5) プロダクト・サイクル論
(6) マハループの知識産業論
III 統計を読む
1 日本標準産業分類 419
大幅改定された日本標準産業分類
大分類項目はサービス業が増加
中分類では、無店舗小売業など新設
2 工業統計 421
国勢調査の工業版
企業数
一〇〇万人超える食品部門従業員
出荷額のトップ県は愛知
3 商業統計 424
練習問題 425
表9-1 東北・北関東の太平洋沿岸部に立地する主な工場の被害状況など 379
表9-2 発展段階別の国際収支のパターン 380
図9-1 貿易収支と所得収支の推移 381
図9-2 海外へ工場新設・増設を実施した理由(リーマン・ショック以降) 382
図9-3 対外直接投資の推移 383
図9-4 わが国製造業の海外生産比率 384
図9-5 現地法人の地域別売上高推移(シェア) 384
表9-3 主力企業の海外売上高比率 384
図9 6 工場立地件数・面積推移(製造業) 386
図9-7 海外への工場新設・増設に伴う国内拠点の生産規模の変化 387
図9-8 国内拠点において重視する役割 387
表9-4 企業の時価総額の推移 389
表9-5 戦前・戦後の就業構造の変化 391
表9-6 生産構造の変化(国民純生産の構成比) 392
図9-9 消費支出に占めるサービス支出(全国、全世帯) 393
表9-7 経済産業省「産業構造ビジョン2010」の戦略5分野による効果 394
表9-8 生産構造110年の変化 398
表9-9 明治以降の産業発達史 402-403
10 経営革新と雇用問題 427
I 日本経済TODAY
1 変革期を迎えた企業経営 428
ROEは〇二年から回復、〇八年から落ち込む
「三つの過剰」から抜け出す
低い資産効率と日本的経営の強さ
重要な盛田論文の今日的意味
株主価値経営
2 動き出したM&A 437
新日鉄が買収される?
名門、王子製紙による敵対的M&A
投資ファンドが引き金に
M&Aと企業価値
政府の「買収防衛策に関する指針」
3 構造変化する労働市場 445
崩壊した賃金上昇神話
増える非正規従業員
労働力減少は必至
II 歴史・理論を学ぶ
1 企業の労働需要 450
2 企業行動の理論 453
利潤最大化理論
不完全競争
所有と経営の分離
経営者効用論
株価の理論
III 統計を読む
1 企業経営を読む 460
さまざまな企業統計
企業のフローとストック
損益計算書
貸借対照表
悪化した収益力
2 経営分析 462
経常利益
練習問題 464
表10-1 GDPと企業業績 429
表10-2 上場企業の経営指標の変化 429
表10-3 大企業の設備、雇用人員に対する判断 430
図10-1 民間企業の資本ストックの推移(実質、進捗ベース、前年度比増加率) 431
表10-4 企業の借入金の推移 432
図10-2 自己資本利益率(ROE)の日米比較 435
表10-5 日本企業の主要なM&A、MBO 438
表10-6 ユシロ化学工業とソトーのTOB関連指標 440
表10-7 賃金の推移 445
図10-3 景気回復過程での経常利益と賃金 446
表10-8 雇用形態別雇用者数の推移 447
図10-4 女性の年齢階級別就業率の変化 448
図10-5 企業の労働力需要(I) 451
図10-6 企業の労働力需要(II) 452
図10-7 実質賃金の硬直性と失業の発生 452
図10-8 UV曲線 453
図10-9 平均・限界費用曲線 454
図10-10 ボーモルの「売上高極大化」仮説 456
図10-11 マリスの「成長率極大化」仮説 457
表10-9 製造業の損益計算書 462
表10-10 製造業の貸借対照表 462
表10-11 総資本経常利益率と関連指標 463
表10-12 企業業績の変化 463
11 地球環境問題を考える 465
I 日本経済TODAY
1 地球の限界と環境問題 466
環境と経済の両立を目指す
「膨張の時代」を経て地球の限界に突き当たる
食生活の高度化で食糧生産も急増
地球規模で様々な環境問題が発生
地下資源も枯渇化が目立つ
2 原発事故と新たな環境問題 469
世界規模で原発増設の動き
原発の安全神話、一日で崩壊
アメリカは続行、欧州は見直し論広がる
深刻な放射能汚染
原発は安全に運転管理ができるのか
3 地球温暖化と京都議定書 473
温暖化のメカニズム
IPCC【気候変動に関する政府間パネル】の科学的知見と京都議定書の採択
CO2など六種類を温室効果ガスに指定
京都議定書、アメリカ抜きで二〇〇五年に発効
4 ポスト京都議定書の温暖化対策 476
温暖化に警鐘ならす二つの報告書
スターン・レビュー
IPCC第四次評価報告、人為的行為とほぼ断定
先進国、二〇年までに二五‐四〇%削減が必要
一三年以降の国際的な枠組みは、暗礁に乗り上げる
中国はアメリカを抜き、世界トップの排出国へ
各国の自主的削減目標に期待するしかない
日本は二五%削減の旗を掲げ、世界の先頭に立て
5 生物多様性を守る 482
生物の絶滅数、年間約四万種も
生物多様性国家戦略と生物多様性基本法
アメリカが参加しない理由
名古屋でCOP10【生物多様性条約第一〇回締約国会議】が開催
6 循環型社会へ動き出す 484
九〇年代は画期的な一〇年
二〇〇〇年国会で六つのリサイクル法成立
初めて循環型社会が定義された
拡大生産者責任の原則明記
リサイクル関係法の位置付け
(1) 改正廃棄物処理法(二〇〇〇年十月実施)
(2) 改正リサイクル法(二〇〇一年四月実施)
II 歴史・理論を学ぶ
1 公害防止先進国への道 490
四大文明から始まっていた環境破壊
ローマクラブの警告と「成長の限界」
浮上する地球環境問題
積極的な公害防止投資で対応
なぜ公害防止投資に取り組むか
2 外部不経済と公害 496
外部経済とは何か
私的費用と社会的費用の乖離
規制の費用は誰が負担するのか
3 公共財としての地球環境 499
コモンズの悲劇
囚人のジレンマ
4 経済的手段による環境対策 501
OECDの五つの基準
税および課徴金
排出権取引制度
国内排出権(量)取引のメカニズム
預託金(デポジット)払い戻し制度
III 統計を読む
1 世界人口七〇億人突破 508
二十世紀に入って急増
人口転換三段階仮説
2 地球温暖化対策 511
環境税の実施状況
二〇五〇年、低炭素型社会実現のシナリオ
練習問題 514
表11-1 膨張の時代(1950-2000年) 467
図11-1 地球環境問題の原因と破壊の諸現象 468
図11-2 鉱石量に占める既採掘量の割合 468
表11-2 主要国の原子力発電所数(2011年1月) 469
図11-3 主要国のCO2排出量の推移 479
表11-3 温室効果ガス各国の削減目標(2020年メド) 481
表11-4 循環型社会を促進、支援する法律・制度(90年代以降成立年) 485
図11-4 循環型社会推進のための施策体系 489
表11-5 地球環境問題をめぐる世界の動き 491
図11-5 設備投資動向 と公害防止投資比率(製造業) 493
図11-6 日本開発銀行の公害防止融資実績推移 495
図11-7 自動車交通サービスの外部不経済と課徴金 498
表11-6 囚人のジレンマ 501
図11-8 温暖化対策税の試算結果 504
図11-9 A、B 2国の排出権取引 505
図11-10 国内排出量取引 507
図11-11 過去50万年の世界の人口増加 509
図11-12 世界の人口増加 509
図11-13 人口転換三段階仮説 510
表11-7 ヨーロッパの温暖化対策税導入状況 512
表11-8 低炭素型社会実現に必要な2000年から2050年にかけての改善速度 513
終章 環境立国への道 515
1 新しい日本人の登場 516
お金よりも、同情、使命感を重視する
低炭素、資源循環、自然との共生を満たす社会
自然満足度曲線
資源循環型社会の選択
足るを知る時代へ転換
既存の経済学の限界
人間行動は経済合理性だけでは説明できない
「足るを知る」価値観が必要
2 ストック活用社会への転換 523
資源生産性という新しい概念
(1) 資源生産性高い循環型経済システム
ストック社会支える多様なサービス産業群
自動車産業もすでにサービス産業だ
3 グリーン成長への道 526
デカップリング政策の内容
(1) イノベーション
① 省エネルギー分野
②新エネルギー分野
再生可能エネのシェア、三〇年に約二割へアップ
③ 電気自動車――ハイブリッドから電気自動車へ
リチウムイオン電池で早まる電気自動車時代の到来
(2) 新制度設計
環境税の導入など
固定価格買取制度――ドイツの成功が刺激に
再生可能エネルギー法の成立
(3) 節電革命
二〇%を超える節電に成功
土日操業、夏時間採用などに取り組む
省エネ型産業構造への転換のチャンス
(4) 自然再生――人に優しい公共事業
農林水産業の自給率低下に歯止めを
食料など自給率八〇%の高い目標目指せ
環境立国への道
練習問題 537
図12-1 自然満足度曲線 517
図12-2 1人当たりGDPとGPIの乖離 518
表12-1 戦略10訓 520
表12-2 既存経済学の限界 521
表12-3 資源生産性を高める方法 523
図12-3 ストック概念を加えた自然満足度曲線 524
図12-4 自動車産業の市場規模(2004年) 526
図12-5 経済発展モデルの転換 526
表12-4 再生可能エネルギーの見通し 529
表12-5 電気自動車の発売時期 530
図12-6 政府が掲げるエコカー普及目標 531
表12-6 地球温暖化対策税(環境税) 532
表12-7 再生可能エネルギー法 533
参考文献 [539-545]
索引 [546-550]
【メモランダム】
・財政に関してはおおむね日経新聞の立場をそのまま引き継いでいる。
・「序章」と「終章」では、著者の意見表明部分の割合が(残りの章よりも)大きい。
・本書では「序章」の次に「2章」が配置されている。しかし大多数の日本語書籍では、「序章・1章・2章……」と構成されるものだ。
・「終章」は誤植が散見される。これは詳細目次にも表れている。ハードカバー・二段組・550頁の大部にはさすがに校正者も疲れたのだろう。
・〈ゼミナール〉シリーズの本書では、当初「日本経済新聞社」を執筆者の名義にしていたが、シリーズ途中からこの三人へ変更された(なお、三人とも日本経済新聞社からキャリアをスタート。エコノミストや論説委員を経由し、2013年現在は客員教授や名誉教授に就かれている)。
【目次について】
・目次内に含まれるスミつき括弧【 】の中の語句は、補足のために私が後付した。小見出しには省略や略語が多いので念の為に。
・図表一覧を章ごとに置いた。ただし見やすさを優先して出典は割愛した(図表自体やデータ典拠の情報を確認したい場合、書籍本体を参照)。
可読性の悪さは、典拠を残したヴァージョンの図表一覧を確認すると分かる(例として第9章)。
表9-1 東北・北関東の太平洋沿岸部に立地する主な工場の被害状況など【(出所)経産業新聞 2011年3月15日】 379
表9-2 発展段階別の国際収支のパターン【(出所) 内閣府「日本・21世紀ビジョン」】 380
図9-1 貿易収支と所得収支の推移【日銀:国際収支統計季報】 381
図9-2 海外へ工場新設・増設を実施した理由(リーマン・ショック以降)【(資料)経済産業省調べ(11年1月)「2011年版ものづくり白書」】 382
図9-3 対外直接投資の推移【(資料)日本銀行『国際収支統計季報』】 383
図9-4 わが国製造業の海外生産比率【(資料)経済産業省「海外事業活動基本調査」】 384
図9-5 現地法人の地域別売上高推移(シェア)【ibid.】 384
表9-3 主力企業の海外売上高比率【(出所)日本経済新聞2011年7月21日】 384
図9 6 工場立地件数・面積推移(製造業)【(資料)経済産業省「工場立地動向調査」】 386
図9-7 海外への工場新設・増設に伴う国内拠点の生産規模の変化【(資料)経済産業省調べ(11年1月)「2011年版ものづくり白書」】 387
図9-8 国内拠点において重視する役割【ibid.】 387
表9-4 企業の時価総額の推移 389
表9-5 戦前・戦後の就業構造の変化【(資料)『経済学大辞典』(東洋経済新報社)、総務省統計局「国勢調査」など】 391
表9-6 生産構造の変化(国民純生産の構成比)【(資料)内閣府「国民経済計算年報」など】 392
図9-9 消費支出に占めるサービス支出(全国、全世帯)【(出所)総務省統計局「家計調査」】 393
表9-7 経済産業省「産業構造ビジョン2010」の戦略5分野による効果【(資料)経済産業省「産業構造ビジョン2010」】 394
表9-8 生産構造110年の変化【(出所)佐貫利雄『日本経済の構造分析』ほか】 398
表9-9 明治以降の産業発達史【(出所)『経済を見る100の指標』(日本経済研究センター編)ほか】 402-403