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『認知や行動に性差はあるのか――科学的研究を批判的に読み解く』(Paula J. Caplan, Jeremy B. Caplan[著] 森永康子[訳] 北大路書房 2010//2009)

原題:Thinking Critically about Research on Sex and Gender, 3rd edition.
著者:Paula J. Caplan(1947-2021)
著者:Jeremy B. Caplan
訳者:森永 康子[もりなが・やすこ](1959-) 
カバーデザイン:白沢 正[しらさわ・ただし] 装丁家。1989年京都市立芸術大学美術学部卒業。
NDC:143.1 心理学 >> 発達心理学 >> 両性の心理
件名:性差心理学


認知や行動に性差はあるのか - 北大路書房 心理学を中心に教育・福祉・保育の専門図書を取り扱う出版社です


【目次】
献辞 [i]
目次 [iii-viii]
凡例 [viii]
題辞 [ix]
第1版まえがき(ポーラ・J・カプラン ジェレミー・B・カプラン) [xi-xiv]
第2版まえがき(ポーラ・J・カプラン ジェレミー・B・カプラン) [xv]
第3版まえがき(2008年7月 ポーラ・J・カプラン ジェレミー・B・カプラン) [xvi-xix]


第1章 序論 001
  循環するバイアス 001
  2つの危険な仮定 004
  まったく新しい考え方 008
  みなさんが学ぶこと 010
  本書における性別とジェンダーの意味 013
  本書の概略 020
  性差を視点に入れておく 026


第2章 性差研究の歴史を簡単に展望する 030
  ところで、だれの歴史なのだろうか 031
  女性の劣等性の証拠を求めて 032
    偉大なる脳を探究する
    社会進化論(社会ダーウィン主義
    研究や理論の中にあるさまざまなバイアスどうしの関係
  社会生物学進化心理学――現代版社会進化論 045
  問題あるパターンのいくつかを要約する 050


第3章 性別とジェンダーの研究に科学的方法を用いる 052
  何を研究するかを選ぶ 054
  自分が何を探しているのかを正確に決める 055
  研究を計画する 057
  研究を実施する 062
  結果を解釈する 066
  メタ分析――研究をまとめる 069
  なぜ性差/ジェンダー差を研究するのか 071
    動機
    筆者である私たちのもつバイアス
    「進歩的」バイアス
    公刊するのはなぜか? 公刊バイアスとお蔵入り問題
    


第4章 男の子は女の子より数学ができるのか 082
  「数学推論能力」を測定する 087
  均質のサンプルをとるという問題 089
  暗示の力 091
  特殊から一般へ 092
  男性は生まれつき優れているという正当化されない主張 095
  最近の展開 100


第5章 空間能力の性差 103
  空間能力とは何か 104
  性差の程度 108
  動く砂の上で理論をつくる 111


第6章 女性は男性より高い言語能力をもっているのか 116
  言語能力とは何か 119
  言語能力における性差はあるのか 122
  テスト構造の問題 126
  なぜ人々は女性が言語的に優れていると信じているのか 128


第7章 脳の性差に関する最近の研究 130
  脳を研究する――性差研究に関するこの現代的アプローチからわかることとわからないこと 130
  脳の構造と機能をどのように測定するのか 132
  性差に関する脳研究の基礎にある仮定をあばく 135
  1つの例――脳半球間のつながり 141


第8章 ホルモンが女性をつくるのか――あるいは男性も 144
  「PMS」とはいったい何だろうか 147
  産後うつ病とは何だろう 154
  更年期は問題なのか 156
  ホルモンが引き起こす問題を研究するのはなぜ難しいのか 158
    PMS研究の問題
    後うつ病と更年期研究の問題
    1つの例
  「男性の更年期」はあるのか 165
  リサーチ・クエスチョンの選択 167


第9章 セクシュアリティ 171
  基準としての男性 172
  プロトタイプとステレオタイプ 173
  見いだされた差異は普遍的なのだろうか――文化比較 175
  性差は生物学的なものが基礎にあるのだろうか――比較動物研究 177
  性的指向に関するいくつかの覚え書き 179
  障害と呼ばれた同性愛 182
  同性愛の「原因」 183
  「性同一性障害」 188


第10章 女性のマゾヒズムについての神話 190
  メイ[Robert May]の研究 194
    メイのアプローチと理論
    メイの方法
    メイの結果
    結果に関するメイの解釈
  女性とマゾヒズムについての新しい見方 201


第11章 対人関係能力は「依存性」と呼ぶほうがよいのだろうか 206
  依存性と情緒 207
  女性は男性よりも道徳的に劣っているのだろうか 213
  主張性 216
  啓発的な2つの研究 218


第12章 攻撃性の性差 221
  男性の高い攻撃性は生得的なものなのか 223
  攻撃性の性差に関する研究 229
    境界条件を探す
    攻撃性研究の抱える問題のいくつか
  女性は違う形で攻撃的なのだろうか 234
  攻撃性についての仮定がもたらす社会的・政治的ないくつかの帰結 236
  開かれた未来をめざして 238


第13章 母親非難 240
  母親非難は正当化されるのか、もしくは役に立つのか 242
  父親役割のゆがみ 248
  なぜ母親非難が生じるのか 250


第14章 バイアスの循環を破る――研究について判断できる知識をもった人になる 256


訳者あとがき(2010年10月 森永康子) [261-266]
注 [1-2]
引用文献 [1-22]
人名索引 [1-3]
索引 [1-3]