原題:Economics: Principles and Practices (New York; Glencoe, 1995)
著者:Gary E. Clayton
訳:大和証券 商品企画部
訳者:花岡 幸子[はなおか・さちこ]
訳者:山崎 政昌[やまさき・まさあき]
監訳:大和総研 教育事業部
監訳者:大澤 静香[おおさわ・しずか]
監訳者:風間 真二郎[かざま・しんじろう]
カバーデザイン:日下 充典[くさか・みつのり] 装幀家。
編集協力:薫風社
NDC:331 経済学.経済思想
※改訂版あり。
最新版アメリカの高校生が学ぶ経済学|WAVE出版
【目次】
はじめに(大和証券株式会社 専務取締役 商品本部長 石橋俊朗) [002-003]
目次 [004-009]
第1部 経済の基本概念
FUNDAMENTAL ECONOMIC CONCEPTS
第1章 経済学とは何か 012
1. 希少性と経済学 012
「ただで手に入るものなどない」 012
根本的経済問題 012
生産要素 014
土地
資本
労働力
起業家
3つの基本問題 015
何を作るか
どのように作るか
誰のために作るか
経済学の意義と視野 016
記述
分析
説明
予測
2. トレードオフと機会費用 019
選択のトレードオフ 019
機会費用 020
生産可能性フロンティア 020
3. 基本的経済概念 023
ニーズと欲求 023
ニーズ
欲求
財、サービス、消費者 023
財
サービス
消費者
価値、効用、富 025
価値の逆説
効用
富
生産性 026
労働の特化
人的資本
経済的相互依存 027
経済活動の循環
将来へ投資する 029
道標 030
コラム 教育と所得の関係 032
第2章 経済システムと意思決定
1. 経済システム 033
伝統経済 033
長所
短所
指令経済 034
長所
短所
市場経済 036
長所
短所
2. 資本主義と自由企業 040
競争と自由企業 040
経済的自由
自発的交換
私有財産
利潤動機
起業家の役割 042
消費者の役割 043
政府の役割 044
保護者
供給者と消費者
規制者
国家目標の推進者
コラム 地方自治体の役割 046
第2部 ミクロ経済学
MICROECONOMICS
第3章 需要 050
Demand
1. 需要とは何か 050
需要序論 050
需要表 050
需要の例 051
2. 需要の法則 054
需要量の変化 054
所得効果
代替効果
需要の変化 055
消費者所得
消費者の嗜好
関連生産物の価格
限界効用逓減 057
3. 需要の弾力性 059
需要の弾力性 059
弾力的需要
非弾力的需要
特定市場と一般市場の識別
総収入テスト 060
総収入を求める
3つの結果
総収入の例
弾力性と価格政策
需要の弾力性の決定要因 063
購入を遅らせることができるか
適切な代替物は入手可能か
購入に多くの部分が使われるか
第4章 供給 067
Supply
1. 供給とは何か 067
供給序論 067
供給と供給表 067
供給曲線
供給の法則
供給量の変化 069
供給の変化 069
投入コスト
生産性
技術
供給者の数
課税と補助金
期待
政府規制
供給の弾力性 072
供給の弾力性
供給の弾力性の決定要因
供給と需要の弾力性の比較
2. 生産理論 075
可変比率の法則(Law of Variable Proportions) 075
生産関数 076
総生産
限界生産物
3つの生産段階 078
ステージ I :収穫逓増(increasing returns)
ステージ II :収穫逓減(diminishing returns)
ステージ III:損失発生(negative returns)
3. 供給と費用の役割 080
生産性とコスト 080
さまざまなコスト 081
固定費
変動費
総コスト
限界費用
コスト原理の応用 082
ガソリンスタンド
映画館
収入の物差し 084
総収入
限界収入
限界分析 082
損益分岐点分析
利益最大化
第5章 価格と意思決定 087
Prices and Decision Making
1. シグナルとしての価格 087
価格の利点 087
中立性
柔軟性
選択の自由
管理コストゼロ
効率性
価格なしでの配分 089
公平性での問題
管理コストの高さ
インセンティブの減退
2. 価格はどのようにして決まるか 092
格調整過程 092
経済モデル
市場均衡
余剰
不足
均衡価格
現実性 096
3. 価格システム 098
システムとしての価格 098
価格が固定されると何が起こるか 099
上限価格
下限価格
価格を予測する 101
供給の変化
需要の弾力性
需要の変化
農産物価格支持政策 104
ローン支援制度
不足金払い制度
価格支持政策改革 106
市場が「語る」とき 106
第6章 競争、市場構造、政府の役割 108
Competition, Market Structures, and the Role of Government
1. 競争と市場構造 108
完全競争 108
完全競争の条件
利益最大化
理論上の状況
独占的競争 111
商品の差別化
非価格競争
利益最大化
寡占 113
相互依存行動
価格づけ
利益最大化
独占 115
自然独占
地理的独占
技術的独占
政府独占
利益最大化
2. 市場の失敗 120
不十分な競争 120
独占の脅威
経済力と政治力
市場の両側
不適切な情報 121
資源の非移動性 122
外部性 122
負の外部性
正の外部性
市場の失敗としての外部性
公共財 123
3. 政府の役割 125
政府規制 125
パブリック・ディスクロージャー 125
修正自由企業 125
第3部 マクロ経済学:制度
MACROECONOMICS: INSTITUTIONS
第7章 政府歳入 130
Sources of Government Revenue
1. 課税の経済学 130
租税の経済的影響 130
資源配分
行動の変更
生産性と成長
効果的な租税の基準 132
公平
簡素さ
効率性
租税の2原則 133
受益者負担の原則
支払能力の原則
租税の種類 135
定率税
累進税
逆進税
コラム 政府、地方自治体の税収内訳 137
第8章 政府歳出 138
Government Spending
1. 政府歳出の経済学 138
政府歳出 138
過去の傾向
いくらなら多すぎるのか
2種類の歳出 139
財とサービス
移転支出
政府歳出の影響 140
資源配分への影響
所得分配への影響
民間部門との競合
第9章 貨幣 143
Money
1.貨幣の進化 143
貨幣とは何か 143
交換手段
価値尺度
価値貯蔵手段
古代の貨幣 144
貨幣の特徴
携帯性
耐久性
可分性
利用可能性の制限
第10章 連邦準備制度と金融政策 147
The Federal Reserve System and Monetary Policy
1. 連邦準備制度 147
連邦準備制度の特徴 147
地区性
民間所有
連邦準備制度の構造 148
連邦準備制度理事会(FRB)
連邦公開市場委員会(FOMC)
連邦諮問会議
規制責任 150
州加盟銀行の監督
銀行持株会社
国際業務
加盟銀行の合併
小切手の精算
消費者保護
貨幣
2. 金融政策 155
準備預金制度 155
銀行はどう経営されているか 155
銀行を設立する
預金を受け入れる
貸出しを行う
満期
預金準備とマネー・サプライの増加 158
貸出しとマネー・サプライの増加
預金準備とマネー・サプライ
金融政策のツール 160
預金準備率
公開市場操作
公定歩合
他の道具
3. 金融政策、銀行業、経済 166
短期の影響 166
長期の影響 167
前例
マネタイジング
インフレを制御する
他の金融政策の問題 168
タイミングと影響
現在と将来の資金分配
金利の政治学
貨幣の定義
第11章 投資、市場、株式
Financial Investments, Markets, and Equities
1. 貯蓄と金融システム 172
倹約と資本形成 172
金融資産と金融システム 173
金融資産
金融システム
投資
ノンバンク金融仲介業者 174
ファイナンス会社
生命保険会社
ミューチュアル・ファンド
年金基金
2. 金融資産への投資 178
基本的な投資の留意点 178
リスク・リターンの関係
投資目的
継続性
複雑な投資を避ける
金融資産としての債券 180
債権の構成要素
債権価格
債権利回り
債権格付け
金融資産とその特徴 182
杜撰
地方債
個人向け国債
外債
マネー・マーケット・ファンド
トレジャリー・ノート、トレジャリー・ボンド
トレジャリー・ビル
3. 株式・先物・オプション投資 186
市場の効率性 186
組織化された証券取引所 187
ニューヨーク証券取引所
アメリカン証券取引所
地方証券取引所
世界の証券取引所
店頭市場 189
株式パフォーマンスの指標 189
ダウ・ジョーンズ工業株平均(Dow-Jones Industrial Average)
スタンダード・アンド・プアーズ500(Standard & Poor's 500)
将来を取引する 191
スポット市場
先物市場
オプション市場
第4部 マクロ経済学:政策
MACROECONOMICS: POLICIES
第12章 国内総生産 196
Gross Domestic Product
1. 生産量の測定 196
国内総生産 196
計算
サンプリングと調査方法
中間生産物
中古品の売買
国内での生産
その他の要因 199
報告の遅延
生産物の構成
生活の質
非市場取引の排除
違法な活動
GDP分析の重要性 200
経済的パフォーマンス
経済状態
2. 所得の測定 202
総収入という概念 202
所得の5つの尺度 202
国民総生産
国民純生産
国民所得
個人所得
個人可処分所得
経済部門と循環 204
消費者部門
投資部門
政府部門
海外部門
生産・支出モデル 206
3. GDPと物価水準の変化 208
物価指数の構築 209
主要物価指数 209
消費者物価指数(consumer price index)
生産者物価指数(producer price index)
潜在GDPデフレーター(implicit GDP price deflator)
実質GDPと名目GDP 211
GDPを実質値に変換する
比較
第13章 人口、経済成長、景気循環 214
Population, Economic Growth, and Business Cycles
1. 人口 214
アメリカの人口 214
人口を調査する
人口の歴史的増加
人口予測トレンド 215
地域的変化
人口増加に影響を与える要素
年齢と性別による予測
人種と民族集団による予想
2. 経済成長 220
アメリカの経済成長 220
成長を測定する
実績
経済成長の重要性 222
生活水準
政府支出
国内問題
外国への援助
世界の手本
経済成長に影響を与える要因 223
土地
資本
労働力
起業家
生産性と成長 225
実績
影響
原因
3. 景気循環と景気変動 228
景気循環の局面 228
アメリカの景気循環 229
大恐慌
大恐慌の原因
第2次大戦後の景気循環
景気循環の要因 231
資本的支出
在庫調整
技術革新と模倣
通貨要因
外部ショック
景気循環を予測する 233
計量経済モデル
景気先行指標
コラム 日本の景気循環 236
第14章 失業、インフレーション、貧困 237
Unemployment, Inflation, and Poverty
1. 失業 237
失業率の計測 237
失業率
失業率の問題点
失業の種類 238
摩擦的失業
構造的失業
循環的失業
季節的失業
技術的失業
完全雇用の概念 241
2. インフレーション 243
アメリカでのインフレーション 243
インフレーションの計測
インフレーションの度合い
インフレーションの要因 246
ディマンド・プル
財政赤字
コスト・プッシュ
賃金・物価の悪循環
過剰通貨供給
インフレーションの影響 248
貨幣価値減少
支出性向の変化
投機の増加
所得分配の変化
3. 貧困と所得分配 251
所得分配 251
所得格差が生じる理由 251
教育
富
差別
能力
独占的権力
貧困 254
貧困の定義
所得貧困率(imcome-to-poverty raito)
所得格差は拡大しているか
貧困撲滅プログラム 257
所得援助
一般援助
ソーシャル・サービス・プログラム
負の所得税
事業誘致地域
勤労福祉プログラム
コラム 日本の失業率 239
コラム 日本の消費者物価上昇率 245
第15章 経済的安定の達成 260
Achieving Economic Stability
1. 経済的不安定のコスト 260
経済的コスト 260
スタグフレーション
GDPギャップ
ミザリー指数(misery index)
不確実性
社会的コスト 263
無駄になる資源
政治的不安定
犯罪と家族の価値
2. マクロ均衡 265
総供給 265
総供給曲線
総供給の増加
総供給の減少
総需要 266
総需要曲線
総需要の増加
総需要の減少
均衡 268
3. 安定化政策 270
ディマンドサイド政策 270
ケインズの枠組み
政府の役割
自動安定装置(ビルト・イン・スタビライザー)(automatic stabilizers)
財政政策と総需要
財政政策の限界
サプライサイド政策 273
ディマンドサイド政策との比較
政府の役割の減少
連邦税減税
サプライサイド政策と総供給
サプライサイド政策の限界
金融政策 277
金融政策の道具の復習
金利とインフレーション
金融政策と失業
4. 経済学と政治 280
独立した金融当局 280
エコノミストの意見はどうして異なるか 280
経済の政治学 281
大統領経済諮問委員会
理解と認識の高まり
第5部 国際経済学
INTERNATIONAL AND GLOBAL ECONOMICS
第16章 国際貿易 286
International Trade
1. 絶対優位、比較優位 286
アメリカと国際貿易 286
貿易量
貿易の必要性
絶対優位 287
比較優位 288
2. 貿易障壁 291
国際貿易の制限 291
関税
輸入割当
他の貿易障壁
保護貿易主義者を支持する議論 293
国防
新興産業保護
国内雇用の保護
ドルの国外流出防止
国際収支の改善
自由貿易への動き 295
世界大恐慌中の関税
第二次世界大戦後の関税
NAFTA
3. 外国為替と貿易赤字 299
国際貿易と外国為替 299
外国為替
固定為替相場
変動為替相場
貿易赤字 302
貿易赤字の問題
ドルの国際的な価値
貿易赤字を改善する
コラム 変動為替相場(ドル/円) 306
第17章 発展途上国 307
Developing Countries
1. 経済発展 307
経済発展に対する関心 307
発展途上国に対する関心
一人あたりの所得
経済発展への障害 308
人口
天然資源
教育と技術
対外債務
資本逃避(capital flight)
コラム 1人あたりGDP 309
コラム 外貨準備 314
2. 開発の枠組み 317
経済発展の段階 317
原始的均衡
原始的均衡からの移行
離陸
成長段階
成熟段階
先進国に対する優先事項 319
貿易障壁の削減
マクロ経済政策改革
経済援助増額
経済改革支援
発展途上国に対する優先事項 319
人材への投資
自由経済へ環境を改善する
国際貿易へ経済を開放する
マクロ経済政策の見直し
3. 経済発展のための資金調達 322
国内資金での発展 322
市場経済を通じた貯蓄
指令経済における貯蓄
外国資金での発展 323
民間投資の呼び込み
先進国からの援助
国際機関からの借入れ
地域協力 325
欧州連合
OPEC
韓国のサクセス・ストーリー 329
コラム EUの発展 327
第18章 世界経済の潮流 331
1. 世界的資源需要 331
人口問題
再生不能なエネルギー資源
再生可能エネルギー資源
他の資源
2. 経済的インセンティブと資源 339
価格システム
公害と経済的インセンティブ
資源を賢明に利用する
3. 経済的思考法を実際に適用する 344
意思決定のためのフレームワーク
将来に対処する
経済学の基本用語索引 [348-367]
訳者あとがき [368-369]
著訳者紹介 [370]
【メモランダム】
・訳者・監訳者の略歴(肩書きは2005年当時の情報)
訳者:花岡 幸子[はなおか・さちこ]
大和証券投資戦略部長。東京大学経済学部卒業。大和証券入社。大和総研企業調査部、大和証券投資情報部、商品企画部などを経て、現在に至る。訳者:山崎 政昌[やまさき・まさあき]
大和証券投資戦略部ニューヨーク駐在。シニアストラテジスト。学習院大学法学部卒業。大和証券入社。支店営業を経て、米オハイオ州立大学マックスMフィッシャー経営大学院でMBA(経営学修士)を取得。監訳者:大澤 静香[おおさわ・しずか]
大和総研 経営戦略研究所 教育事業部次長 日本証券アナリスト協会検定会員 東北大学経済学部卒業。日系証券会社、ノンバンク、外資系銀行プライベート・バンキング部を経て現在に至る。監訳者:風間 真二郎[かざま・しんじろう]
大和総研 経営戦略研究所 教育事業部課長代理。日本証券アナリスト協会検定会員。慶應義塾大学総合政策学部卒業。事業会社勤務後、大和総研入社。証券アナリストを経て、現在に至る。
・冒頭にも追記したとおり、2014年に日本語版で〈最新版〉が刊行。次回の改訂で困りそうなネーミングだ。
〈https://www.wave-publishers.co.jp/books/9784872902341/〉
〈https://www.wave-publishers.co.jp/books/9784872906905/〉
・同じ著者の本も日本語訳されている。
『アメリカ経済がわかる「経済指標」の読み方[原著第7版]』(日本経済新聞出版 2011年)
原題:A Guide to Everyday Economic Statistics
著者:Gary E. Clayton
著者:Martin Gerhard Giesbrecht
著者:Feng Guo
訳者:山田郁夫
アメリカ経済がわかる「経済指標」の読み方 原著第7版 | 日経BOOKプラス
・似たテイストの本もある。
『新版 アメリカの高校生が読んでいる経済の教科書』(フォレスト出版 2018)
著者:小川正人(1963-)
備考:初版 アスペクト 2008年
新版 アメリカの高校生が読んでいる経済の教科書 | フォレスト出版
『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』(ソフトバンククリエイティブ 2019//2016)
原題:Financial Literacy for Millennials: A Practical Guide to Managing Your Financial Life for Teens, College Students, and Young Adults.
著者:Andrew O. Smith(1962-)
訳者:桜田 直美(1969-)
アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書 | SBクリエイティブ