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『ミクロ経済学の核心―― 一般均衡モデルへの道案内』(三土修平 日本経済評論社 2015)

【目次】
はじめに [i-v]
目次 [vii-x]


第1部 道具箱経済学を超えよう 

第1章 システムの学としての経済学 003
個人のお金もうけのための学問?/ならば国家のお金もうけのための学問か?/再生産システムとしての経済/保護貿易主義から自由貿易主義へ/ポリティカル・エコノミーの誕生/使用価値と交換価値/「採算が合う」ことで順調な再生産が保障される/投下労働価値説と費用価値説/需要・供給の果たす役割と自由競争主義/限界革命と経済理論の革新/古典派経済学の知的遺産


第2章 ミクロ経済学教育の不幸 018
ミクロ経済学に対する一般のイメージ/主体均衡,部分均衡,一般均衡ケインズ経済学の出現と経済理論の二分化/マクロ経済学への「丸投げ」/マーシャリアンとワルラシアンの混在/主体均衡論は何を到達目標としながら説かれているのか?/道具箱経済学の悲しさ/一般均衡モデルは片手間で説けるほど簡単ではない


第3章 再確認・ミクロ経済学の常識 031
効用関数と無差別曲線/予算制約式と最適消費点の条件/生産関数の立体グラフとその切り口/短期総費用曲線/短期総費用曲線から派生する諸曲線/利潤最大化の条件/限界費用曲線を読み換えると供給曲線になる/最大化された利潤の額の表示/負の利潤が出るが操業は続けられるケース/企業の供給曲線の全体像/生産者理論の要注意点/ボックス・ダイヤグラムとパレート効率性


第4章 一般均衡モデルの基礎 055
純粋交換経済モデルから一歩だけ前進しよう/生産可能集合と生産可能曲線/生産可能集合のもとでの自給自足経済/市場が開かれたときの予算制約式/所与の価格のもとでの最適な生産量の選択/生産と消費の差としての供給量・需要量/Aさんの第1財供給曲線の導出/Bさんの第1財需要曲線の導出/均衡点の存在とそこへの調整過程/ワルラスの法則と絶対価格の不決定性/均衡状態における三種の一致/限界変形率一致の厚生経済学的意義/限界変形率と限界代替率との一致の厚生経済学的意義/価格の媒介機能/ワルラスの法則の数式による確認


第2部 1財2要素モデルの多様な表現 

第5章 生産関数の理論(1) 083
一般均衡モデルのさらなる展開のために/生産関数と等量曲線/限界生産力逓増局面を認めるか否か/等量曲線群に期待される形状/コブ=ダグラス型生産関数/等量曲線の湾曲の方向/要素価格という言葉について/費用最小化問題を解いてみる/長期総費用曲線の導出


第6章 生産関数の理論(2) 099
要素集約度の表現/1次同次生産関数についての二つの重要な定理/定理2の逆命題は条件つきで成り立つ/オイラーの定理の含意/1次同次生産関数を用いることの意義


第7章 労働の雇用を含む一般均衡モデル 111
余暇と消費財の無差別曲線/余暇と消費財の「生産可能集合」/A農場とB農場の産出量曲線の関係/A農場とB農場の自給自足経済/余暇と消費財の交換としての労働の雇用/無差別曲線の形状に微修正を加えておく/Aさんの労働供給曲線の導出/Bさんの労働需要曲線の導出/労働の需給一致と実質賃金率の決定/直角三角形の合同関係としての均衡状態の図示/雇用を通じた資源配分の適正化/これで財市場と要素市場をともに視野に収めたことになる


第8章 家計と企業を分離したモデル 131
企業としての農場の利潤最大化問題/オーナーの効用最大化問題/需給一致条件/実質利潤は土地の限界生産力と関連づけて解釈できる/出資型のモデル/方程式の個数と未知数の個数/出資型モデルの図解/出資型モデルにおける均衡点の模索


第9章 ロビンソン・クルーソー経済と複数主体経済 150
これまでの議論の流れ/企業と家計が1個ずつの場合/実質はロビンソン・クルーソーただ1人の経済/全員が平等な場合の複数主体経済/全員平等ではない場合の複数主体経済/労働供給曲線の左上がり現象/均衡点が複数生じる可能性/解が一意的であるなら/ヴイーザーの自然価値論


第10章 複数生産要素が調節可能なときの利潤最大化 165
2変数の利潤関数を考える/費用最小化から利潤最大化へ/総費用曲線と利潤最大点の発見/規模に関して収穫不変の場合/直接的アプローチ/1次同次生産関数の立体グラフとその接平面/投入係数を用いた表現


第11章 出資型モデルと無利潤モデルの相互読み換え 180
無利潤モデルの定式化/両モデルのあいだでの要素所得の対応関係/両モデルのあいだでの企業行動の対応関係/両モデルのあいだの完全な対応関係/投入係数を用いた表現/方程式の個数と未知数の個数/考えやすいほうで考えればよい/限界生産力と要素価格


第3部 2財2要素モデルとその含意

第12章 無利潤モデルとしての一般的記述 199
本格的な一般均衡モデルへの足掛かりとして/家計の行動と需給一致条件/企業部門の行動の描写/方程式の個数と未知数の個数/座標軸を減らして考察する方法/産出量曲線の上での接点の選択/要素価格比からのアプローチ


第13章 2財2要素モデルの産出量曲面 210
産出量曲面の切り口としての生産可能曲線/ボックス・ダイヤグラムと生産可能集合の関係/産出量曲面の立体模型のつくり方/財の生産量の入れ替え関係/立体模型の根拠/要素価格比が与えられたときの企業の選択/企業の財供給量と労働需要量は不決定になる/家計側の選択を加味することではじめて不決定性が解消される/産出量曲面が線織面になる理由のもうひとつの説明


第14章 出資型モデルとしての再解釈は可能か 231
1財2要素モデルの場合ほど簡単に「相互読み換え」はできない/産業部門別に固定量の土地が出資されている場合の産出量曲面/産業部門別の利潤はどう解釈されるか


第15章 経済モデルにおける期間概念の重要性 241
究極的帰結の表現としてのワルラス型モデル/需給均衡を考える際の期間概念の重要性/ワルラス理解のための補助的武器としての部分均衡分析/短期総費用曲線とそこから派生する諸費用曲線/利潤最大化の条件と利潤の額/狭義の利潤と広義の利潤


第16章 短期均衡と長期均衡はどう接続されるか 255
長期費用曲線の導出/短期供給曲線と長期供給曲線/短期均衡から長期均衡への移行過程/価格費用均等式の真意/ワルラス的調整過程とマーシャル的調整過程/教科書的な説明はじつはあまり適切でない/ワルラスもじつはマーシャル的調整過程を想定していた


第17章 古典派経済学と新古典派経済学 272
ワルラス型モデルの形式と実質/再生産は暗黙に組み込まれている/古典派経済学の自然価格論とワルラス理論/価格の説明原理としての需給の役割/所有権の割り当てに依存する需要・供給構造/長期均衡値の規定要因/均衡値先決主義を超えて


第18章 所得分配と所有権 282
限界生産力に応じた所得分配/クラークの限界生産力説/機能的分配と人的分配の区別/労働しか提供できない人と財産所得者との非対等性/賦存量だけでは決まらない限界生産力/需要構造の差による限界生産力の変化/需要構造と限界生産力との相互関連/ヴイーザーがすでに説いていた「自然価値からの乖離」/均衡解にはどこまで規範的な意義があるか/われわれはようやく道具箱経済学を超えた


付録 一次同時生産関数の性質についての補足 297
はじめに/レオンチェフ型生産関数からの出発/代替的技術がある場合のレオンチェフ型生産関数/生産関数における限界代替率逓減の法則の必然性/同次関数についての準備的考察/数式表現上の若干の書き換え/限界代替率逓減の法則と限界生産力逓減の法則との関係/副産物的知識


あとがき [314]
索引 [318-322]