著者:富田 一彦[とみた・かずひこ] (1959-) 予備校講師(英語科)。
件名:学習法
NDLC:UA21
NDC:379.7 教育 >> 社会教育 >> 通信教育.独学
試験勉強という名の知的冒険 - 株式会社 大和書房 生活実用書を中心に発行。
【目次】
問題を解くということ――はしがきにかえて [001-012]
私の中の問題意識
「答」のある勉強とない勉強
受験勉強は「有害な知識の詰め込み」か
なぜ「知らないこと」が問われるのか
自己不信と悲観主義
前向き志向と楽観主義
試験をやる意味.受ける意義
科目の垣根を越えて
もくじ [013-018]
第一部 問題はどのようにしてできているか
第一章 問題は野原に咲いている花ではない 022
問題を構成する二つの要素
「手がかり」とは何か
「雑音」は問題の要
難易度を決定する「雑音」
私もだまされた
第二章 雑音の正体 032
まずは分類してみよう
(1) 無関係な情報 033
ステレオタイプの罠/本文よ、お前もか
(2) 無関係に見える情報 037
まるで枕詞(まくらことば)のように
たった一つの見落としで東大を受けられない現実
(3) 別のものに見える情報 041
江戸の仇を?
謎の少年「まもる君」
(4) 遠く離す 047
(5) 未知の情報を見せる 049
知らない単語という目くらまし
女性が語学が得意なワケ
より広く周囲を見渡す目を
(6) 絶対に解けない問題を混ぜる 055
ナイーヴな選択? 視点を変えてみる
(7) 時間に対して分量が多すぎるように見せる 065
(8) 解けないことに対する心理的なコンプレックス 077
ストレスの中で
解答者を心理的に追い詰める「雑音」
固定観念が生む「思い込み」
目の前の現象を見ることができるか
焦りにつけこむ「雑音」
「決められない状態」はバイアスという雑音の母
(9) 一部にだけ注目させる 092
なぜ手品師はハンカチを見せるのか
ルールと現象の矛盾?
Heの正体
(10) 情報を断片化する 100
散らばった「手がかり」
言及しないのも断片化の一つ
(11) 消去――正解を見つけたいというバイアスを利用する 109
他人の感情はわかるのか
事実関係だけに着目する
雑音は分類できない
第二部 有効かつ有意義な勉強法
第一章 試験準備に向けた勉強のあり方 120
数ある「勉強法」
正解は三番目?
「必ず」はない正しい勉強法
危険な神々
試験準備の三つの段階
第二章 どのような知識を手に入れるべきか 127
年中同じことをする学生
頑張れば受かると思い込む学生
ゆるかった大学時代
司法浪人という罠
知識の条件
嘘を蔓延させる成功者
勉強しなくてよかった?
先輩講師の教え
楽したい、の矛盾
他人への期待値
必要にして十分
(1) コンパクトで統一されている
(2) 例外が少なく、あっても対処しやすい
(3) 融通が利く
学力の鍵「抽象化」
品詞かサルか、それが問題だ
知識から知恵へ
知識至上主義の不幸――漢字の書き順
0.75メートルの謎
自動翻訳と人の翻訳
知識ではなく知恵を
全体から部分へ――指導者の条件
生徒に合わせた指導??
複数の教師の見解を聞こう
知性の基本――やじるくえの精神
手を離そう
親の出番
子供を肯定するのが親の務め
辞書を引くのは怠け者
“ダメもと”という積極性
記号という名の抽象化
第三章 観察力とは何か、いかに手に入れるか 173
観察力――成績向上の最大の鍵
観察力は教えにくい
人間が気づく二つのもの
観察力を高める三つのキーフレーズ
(1) 目の前の現象を正直に見る 179
目の前の信号は赤だった
見えている「つもり」
眼前のものが発する情報をくまなくとらえる
「正直に」見るとは?
辞書という名のアイマスク
アリストテレスの呪縛
思い込みという罠
コロンブスよ、お前もか
勉強は危険な荒野への道
(2) 答えではなく、手がかりを探す 194
脇の甘い「方法論」
ありがちな反応と思い上がり
行間は読めるのか?
国語教育における『裸の王様』
意味がわからないまま、同じ意味のものを見つける
根拠の明確さが合格の鍵
手がかりはすべて目に見える
逆になるためには共通点が必要
次元を変えて見る――抽象化とやじろべえ
柔軟性か論弁か
学力の正体
周囲の共通性を利用する
会話=同じ表現のやり取り
人物の気持ち? 本人に聞け
身内の裏切り
信じやすい子供を持つも
(3) 他の何かを持ってきて比べる 225
「比べる」という発想――抽象化とやじろべえの精神の集大成
第四章 得点力の鍵「判断力」 234
どうすれば「速く」なるか
点数を上げるためのもう一つの「判断力」――すべては素点で決まる
合格ラインと戦略
難易度の高い試験の合格ラインが低いわけ
解く問題を賢く選ぶ
決めるのは『あなた」
選択するのは機が熟してから/結論
あとがき(2012年4月 著者) [250-251]