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『地域再生の失敗学』(飯田泰之ほか 光文社新書 2016)

著者:飯田 泰之[いいだ・やすゆき] (1975-) マクロ経済学、経済政策。明治大学政治経済学部准教授。
著者:木下 斉[きのした・ひとし] (1982-) 社会起業家(一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス代表理事)。
著者:川崎 一泰[かわさき・かずやす] (1969-) 地域経済学、公共経済学。東洋大学経済学部教授。
著者:入山 章栄[いりやま・あきえ] (1972-) 経営戦略。早稲田大学ビジネススクール准教授。
著者:林 直樹[はやし・なおき] (1972-) 農村計画学、人口統計学東京大学大学院農学生命科学研究科・特任助教
著者:熊谷 俊人[くまがい・としひと] (1978-) 政治家(千葉市長、千葉県知事)。
NDC:318.6 地方自治.地方行政 >> 地方開発行政
NDC:601.1 産業政策・行政.総合開発


地域再生の失敗学 飯田泰之、木下斉、川崎一泰、入山章栄、林直樹/著 熊谷俊人 | 光文社新書 | 光文社


【目次】
はじめに(飯田泰之) [003-013]
目次 [014-020]


第1章 経営から見た「正しい地域再生〔木下斉〕 021
〔イントロ 飯田泰之
  いかにして「稼げるまち」にするか 
〔対談 木下斉・飯田泰之
  ゆるキャラは「まちおこし」ではない 
  どこでも似たようなイベントが行われるワケ
  まちは路地裏から変わる
  サプライチェーンを長く持つ
  競争意識とコスト感覚の欠如
  域内で内需拡大と資本を回すのが第一
  チェーン店が抜けたあとには何も残らない
  小さな事業を集めて強くする
  プレーヤーに必要な資質
  行商と貿易黒字
  「支援」よりも「緩和」を
  今あるものを捨てる根性
  ソフトランディングのための意識変革


第2章 官民連携の新しい戦略〔川崎一泰〕 085
〔イントロ 飯田泰之
  地方再生のために自治体はどう変わるべきか 
〔講義 川崎一泰〕
  「地域経済学」とは? 
  国も地方も将来世代からの前借りに依存
  増税するインセンティブがない
  もっともリーズナブルな自治体経営ができる規模とは?
  「自治体消滅論」の前提
  産業連関表とは何か
  公共投資は東京と地方の格差を是正しなかった
  民のノウハウを公共サービスへ
  PFIという名のローンの横行
  人々はなぜ「まちなか」に行かなくなったのか
  海外で行われている官民連携の手法
  公共交通を税で賄う
  税源の国際比較
  適正な負担を受益者に求めるべき
〔対談 川崎一泰・飯田泰之
  切望ましい人口密度とは
  公共による「借金の付け替え」
  補助金依存を脱却するためには
  結局はリーダーシップを執れる人がいるかどうか
  地方の税収を増やす改革が急務
  ふるさと納税は地方を救うのか


第3章 フラット化しない地域経済〔入山章栄〕 141
〔イントロ 飯田泰之
  ますます重要になる「信頼」と「人間関係」 142
〔講義 入山章栄〕
  世界はフラット化しなかった 
  多様な人と出会う非公式な場の重要性
  ギザギザ状になった世界
  シリコンバレーの投資家を京都へ
  「誰が何を知っているか」を知ることの重要性
  ビジョンは経営者の顔
  地方都市とイノベーション
〔対談 入山章栄・飯田泰之
  東京は人の集積を生かしきれていない
  海外で勝てば一気にジャパンブランドに
  オフィスはフラットにして交流を促進せよ
  都市にはわかりやすいシンボルが必要


第4章 人口減少社会の先進地としての過疎地域〔林直樹〕 183
〔イントロ 飯田泰之
  「自主再建型移転」とは何か 184
〔講義 林直樹〕
  「過疎」を測る五つの指標 
  高齢化率予想のショッキングな数字
  選択肢を持つことの重要性
  「中山間地域」とはどんな場所か
  移転したほとんどの人が満足
  市町村の財政改善にも貢献
  自主再建型移転はなぜ消えたのか
  誤解されているデメリットもある
  放置すると山は荒れるのか?
  民俗知の種火を残すための拠点
  移転は「敗走」ではないという意識が重要
  集落が維持可能な産業とは
  「穏やかな終末期」も視野に
  「正しい諦め」の必要性
〔対談 林直樹・飯田泰之
  「人口減」は絶対悪ではない223
  増田レポートの陥奔226
  種火集落形成のための条件
  六〇歳前後のリーダーが最適
  都市住民の「理想」を押しつけてはいけない
  次善策は嫌われる
  一番守りたいものをまず決める


第5章 現場から考えるこれからの地域再生熊谷俊人〕 253
〔イントロ 飯田泰之
  市町村にしかできない役割とは 
〔対談 熊谷俊人飯田泰之
  一〇〇年後の都市計画は不可能 
  「全国一律願望」がもたらした交付金依存
  千葉市ベッドタウンではない
  「地域おこし」と「商売」を切り分ける
  地方は「東京にないもの」を生み出せ
  地方は自らの価値に気づけていない
  「設備」から「効用」へ
  役所と民間で人材の行き来がもっとあるべき
  「行きたい街」かどうかがすべて
  地方に住む不便はほとんどない


おわりに(飯田泰之) [297-301]