著者:浜本 隆三[はまもと・りゅうぞう] (1979-) 19世紀アメリカ文学・アメリカ文化研究。
NDC:316.853 民族・人種問題、民族運動、民族政策(アメリカ合衆国の)。
【目次】
目次 [003-006]
はじめに [007-012]
第一章 ポピュリズム政治の源流――トランプ現象とクー・クラックス・クラン 013
白人至上主義という共通項
トランプ現象の不思議
ポピュリズムと反知性主義
トランプとクランの関係は
「本来のアメリカ」を取り戻す
トランプ人気の消散
第二章 秘密結社大国アメリカ 033
秘密結社とは
フリーメイソンとアメリカ
相互扶助のために
アメリカ史におけるフロンティア
秘密結社が拡大した時代背景
第三章 クー・クラックス・クランの誕生 047
結成にまつわる噂
加入儀礼をめぐる噂
イタズラ集団クラン
修正されたクラン像
第一期の実像は闇に包まれたまま
クラン結成の素地
ゲリラ集団への変貌
黒人襲撃の意図
クランの名前の由来
「見えざる帝国」の怪物たち
加入儀礼の実態
暗号とサイン
結成時のメンバーたち
謎の女性クラン
第一期クランは緋色が基調
怪しいクランズメン
緋色のクランズメン
奇妙な風貌の謎
示威活動で町が無法状態に
第四章 近代化への抵抗のなかで――黒人差別社会の成立 105
アメリカの黒人と奴隷制の成立
南北戦争と黒人奴隷解放
南部の再建とクラン
クランの襲撃とリンチ
強盗、鞭打ち、リンチの証言
「クラン対策法」
黒人差別社会の成立
第五章 転換期の排外主義とアメリカニズム 133
世紀転換期のアメリカ
同化論と排外論
移民制限の経緯
狂乱の二〇年代
第二期クランの結成
アメリカニズムと排外主義
クラン急拡大の「金脈」と人脈
マスク裏の素顔
政界進出と女性クラン
第六章 白装束集団の正体――第二期クランの実像と虚像 167
リンチ集団か慈善団体か
各地で開かれた娯楽行事
色鮮やかなクランの装束
クランの記章と旗の解読
第二期クランの衰退
架空の巨大結社
第七章 公民権運動から現代まで――第三期クランの波とその後 191
テロリスト集団として
一九七〇年代以後のクラン
現代のクラン
冷戦後の世界とナショナリズム
日本のヘイト・スピーチ問題
ヨーロッパの移民・難民問題と排外主義
メキシコ系移民とアメリカ
グローバル化と排外主義
あとがき(二〇一六年八月 浜本隆三) [214-217]
主要参考文献 [218-221]
図版出典一覧 [222-223]