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『憲法の条件――戦後70年から考える』(木村草太,大澤真幸 NHK出版新書 2015)

著者:木村 草太
著者:大澤 真幸


NHK出版新書 452 憲法の条件 戦後70年から考える | NHK出版


【目次】
まえがき 大澤真幸 [003-008]
目次 [009-013]


第1章 「法の支配」と「空気の支配」 015
1.1 「法の支配」とは何か
1.2 国際法こそ法の中の法?
1.3 法が機能する二つの条件
1.4 「法の支配」ならぬ「空気の支配」
1.5 法は「職員室」からやってくる
1.6 「法の支配」と「法解釈の支配」
1.7 解釈の余地がある法とない法
1.8 法を蹂躙する権力者たち
1.9 「善き法の支配」の伝統
1.10 法の支配をめぐる矛盾


第2章 幻想の「国体」と日本国憲法 043
2.1 憲法をめぐる分断
2.2 政治的妥協としてのA級戦犯
2.3 天皇制はなぜ残されたか
2.4 二重の否認
2.5 戦争は「南海のゴジラ」だった
2.6 敵国であることを忘れて
2.7 憲法の原点には物語がある
2.8 物語の不在と自己欺瞞
2.9 奴隷制廃止の背景
2.10 死者の視線
2.11 「救世主」としてのアメリ
2.12 「国体」というマジックワード
2.13 拡散した「国体」
2.14 護憲派の倒錯
2.15 未来の他者の願望を受け取る


第3章 ヘイトスピーチ化する日本 083
3.1 ヘイトスピーチ問題の二面性
3.2 社会への贈与としての「表現の自由
3.3 価値のないことを表現する自由
3.4 ヘイトスピーチの背後にあるもの
3.5 「普遍」を嫌う人たち
3.6 アイロニカルな没入
3.7 ナショナル・プライドの喪失
3.8 「普遍」が嘘っぽく受け取られる理由
3.9 国に「愛されたい」愛国者たち
3.10 グノーシス自傷行為
3.11 「愛されない不満」と「国家の無力化」
3.12 「社会への贈与」の不調
3.13 言論空間の歪み
3.14 ヘイトスピーチと日本国の同型性
3.15 別れたいのに別れられない
3.16 反・米軍基地の深層心理
3.17 へイトスピーチヘの法学的対応


第4章 偽りの「集団的自衛権」 137
4.1 「戦争なき集団的自衛権
4.2 「つなぎ措置」としての自衛権
4.3 集団的自衛権の「アルコール度数」
4.4 なぜ違憲なのか
4.5 集団的自衛権を使わなくても国民を助けに行ける
4.6 「日本の存立を脅かす事態」とは?
4.7 なぜ「集団的」と言い換えたのか
4.8 外務省の思惑
4.9 自己チューな日本
4.10 誰のための集団的自衛権
4.11 憲法九条の「使い方」
4.12 国際公共価値はアメリカ任せ
4.13 手続き論も、理念も抜きの空論
4.14 アメリカ盲従以外の選択肢はあるのか
4.15 理性の私的使用と公共的使用
4.16 「二重の欺職」から「二段構えの思考」へ
4.17 魂なき法律至上主義を脱するために


第5章 議論なき議会と「空気」の支配 189
5.1 政治とは「他者と向き合う」こと
5.2 全員一致主義の日本
5.3 PTAという「空気の共同体」
5.4 代表制が機能するために何が必要か
5.5 一般意志に基づく投票とは?
5.6 選挙権の行使は「公務」である
5.7 一般意志と日本的全員一致の違い
5.8 スイス寒村での住民投票
5.9 日本における性的マイノリティ問題
5.10 「差別」と「不平等」の違い
5.11 類型化をいかに乗り越えるか
5.12 自己の反転としての他者
5.13 普遍の立場で考えるためのレッスン
5.14 弱さを通じた連帯
5.15 法の外に締め出された人たち


第6章 憲法を私たちのものにするために 237
6.1 法の改変可能性
6.2 ORAユニットとノートルダム寺院
6.3 「第三者の審級」とは何か
6.4 形式へのコミットメント
6.5 近代法システムの本質
6.6 聖書からコーランまで――参照点としてのテキスト
6.7 「法解釈」の恐ろしさ
6.8 「当てはめ」の陥穿
6.9 「飛躍」というウィーク・ポイント
6.10 どこにあるかはわからないが、ある
6.11 「国家緊急権」をどう解釈するか
6.12 九条の本質的理念とは
6.13 憲法に命を吹き込むために
6.14 何のための憲法
6.15 憲法をつくり直すために
6.16 九条を選び直す


あとがき 木村草太 279
参考文献 [285-286]