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『ヘーゲル読本』(加藤尚武[編] 法政大学出版局 1987)

編者:加藤 尚武[かとう・ひさたけ] (1937) 哲学(ヘーゲル研究、ドイツ観念論)。倫理学(応用倫理学生命倫理学)。
著者:西部 邁
著者:杉山 吉弘
著者:上妻 精
著者:本多 修郎
著者:菅野 盾樹
著者:山崎 純
著者:久保 陽一
著者:渡辺 祐邦
著者:栗原 隆
著者:原崎 道彦
著者:藤田 正勝
著者:笹澤 豊
著者:八田 隆司
著者:黒崎 政男
著者:上村 芳郎
著者:山口 祐弘
著者:奥谷 浩一
著者:岡本 賢吾
著者:門倉 正美
著者:松本 正男
著者:伊坂 青司
著者:星 敏雄
著者:滝口 清栄
著者:星野 勉
著者:高山 守
著者:平山 茂樹
著者:高田 純
著者:大庭 健
著者:山口 誠一
著者:菊地 恵善
著者:増成 隆士
著者:金谷 佳一

NDC:134.4 ドイツ・オーストリア哲学(#ヘーゲル Hegel, Georg Wilhelm Friedrich 1770-1831)


ヘーゲル読本 | 法政大学出版局


【目次】
目次 [iii-v]
凡例 [vi]


〈対談〉人間と国家と歴史西部邁加藤尚武] 001
近代国家の自己主張 002
人倫を支えるもの 006
解釈と聴従 011
平衡感覚と二元論 015
何ほどかの人間に対する不審 018
日の丸と君が代 025
ポスト・モダンとプリ・モダン 029


人間ヘーゲル――そのベルリン時代[杉山吉弘] 035
  ベルリン大学への任命/激動する時代/講義の成功と同僚たちとの対立/ヘーゲルと社交/ヘーゲルの復習教師/フリース批判とブルヘンシャフト/一八二六年の誕生祝賀会/知られざるヘーゲル
主な参考文献 046


  〇私のゼミナールから

意識の世界性について[上妻 精] 048
注 051


ヘーゲル自然哲学とシステム思考[本多修郎] 052


哲学するということ――メルロ=ポンティヘーゲル理論菅野盾樹] 059
注 063


  〇思索の跡を訪ねて

愛と運命の思索[山崎 純] 066


カント道徳哲学との対決[久保陽一] 077
カント道徳神学の受容 077
「愛」の宗教への転換 081
カント道徳哲学批判の諸論点 082


ミネルヴァのふくろうはもう一度飛び立つ――シェリングヘーゲルフランス革命経験研究のための序説渡辺祐邦] 087
『ミネルヴァ』を探す 087
アルヘンホルツとは誰か? 089
政治文化誌『ミネルヴァ』 092
パリのドイツ人・エルスナー 093
ヘーゲルと『ミネルヴァ』 095
附録 096
参考文献 101


訣別と克服――時代に対するヘーゲルの哲学的批判とその論理[栗原 隆] 103
喧騒の〈時代は変る〉 104
語りし者たちの〈血の轍〉 107
否定性の夜を〈ぶっとばせ〉 108
体系という名の〈プロミスト・ランド〉 111
注 112


体系概念の成立――そのモチーフと構造原崎道彦] 113
理念・自然・精神 113
「論理学と形而上学」 114
自然哲学と精神哲学 116
体系のモチーフ 117
体系は循環する 118
潜在知から顕在知へ 119
注 120


感覚から絶対知への精神の遍歴[藤田正勝] 122
精神現象学』の成立 122
実体=主体 123
知の生成の叙述 124
意識の経験 126
「意識」から「理性」へ 128
「精神」から「絶対知」へ 132
注 135


  〇ドイツ観念論の完成

感覚・知覚・悟性[笹澤 豊] 138
感覚 138
知覚 141
悟性 144


主人と奴隷の逆転[八田隆司] 148
自己意識の本質的構造 148
一つの自己意識の二重化 150
二つの自己意識ーー自己と他者 152
生死を賭けた戦い 153
勝者と敗者ーー支配と隷属 154
主人と奴隷の逆転 155
人間の自然性から人間の自由へ 156 


思考における言語の役割黒崎政男] 158
言語の恣意性 159
言語と思想の内的連関 161
精神の現存在としての言語 163
注 165


心の魔術的な関係――動物磁気・狂気・身体[上村芳郎] 166
人間学 166
動物磁気 167
狂気 169
身体 171
まとめ 173
注 174


論理的知性とイデアリスムス[山口祐弘] 175
有限なものの否定 176
カヘン性の意識 177
矛盾の積極性 179
思弁的理念の活動 181
全体への運動 182
注 184


形式論理学弁証法[奥谷浩一] 187
論理学をめぐる問題状況 187
ヘーゲル形式論理学批判 188
ヘーゲル論理学の発想 191
ヘーゲル弁証法の視座 193
ヘーゲル論理学の評価をめぐって 195
注 196


ヘーゲル論理学の方法――「存在するもの」の思考から「生成」の思考へ[岡本賢吾] 198
「カテゴリーの変容」の企て 198
「存在するもの」の思考の批判 200
「他者」の〈関与〉への問い 203
「生成」の思考の地平 207
注 208


ヘーゲルニュートン批判[門倉正美] 210
二十五年間の努力 210
自然科学の概念の批判的検討 212
ケプラーニュートンの対比 215
自然の数学 217
重力の法則の高次の証明 218
付記 220


時間・空間・エーテル[松本正男] 221
エーテル(Äther) 221
限界(Grenze) 224
空間(Raum) 225
時間(Zeit) 228
空間・時間・運動(R., Z., Bewegung) 230
注 231


物質はいかにして精神を生み出すか[伊坂青司] 232
自然から精神への理念の運動 232
生命の概念的把握 233
生命過程としての地球 235
生命体の誕生と分化 236
動物の形態分化 237
運動プロセスとしての動物有機体 238
類的能力としての感覚 239
病気が人間精神を生み出す 240
引用記号 242


ヘーゲル哲学の基本的立場と視座[星 敏雄] 243
時代と哲学、あるいは哲学の表裏 243
哲学の定義 246
科学と哲学、あるいは概念の網 249
注 252


世界と精神の交流

自然・労働・社会――精神の生成と存立[滝口清栄] 254
“精神は自然より高い” 254
教養形成としての労働 255
疎外化・承認としての交換 258
「万人の労働」の体系と教養形成 259
法(普遍意志)による教養形成 261
近代の分裂と知に媒介された共同体 262
時代の要請と制約 263
注 264


市民社会」論[星野 勉] 265
市民社会の概念 265
欲求の体系 268
司法活動 273
福祉行政と職業団体 274
注 278


犯罪と刑罰[高山 守] 279
「犯罪」 281
「犯罪」を犯す者としての人間 282
「刑罰」 283
コッツェブー刺殺事件 285
「犯罪」とその意図 287
注 289


人間にとって国家とは何か――『法哲学』における自由な共同体[平山茂樹] 290
自由の実現としての国家 290
市民社会を統治する国家 292
立憲君主論 294
三権分立論 295
戦争と献身 297
引用略号 300


歴史の構造[高田 純] 301
ヘーゲル哲学と歴史の問題 301
精神とその歴史的発展 303
自由の実現の歴史的必然性 306
世界史の諸段階 308
注 312


キリスト教の本質・三位一体[大庭 健] 313
初期ヘーゲルと神・人の一体性 313
三位一体すなわち[霊(精神)]〔ガイスト〕 315
精神現象学』『宗教哲学』における三一的円環 317
哲学と宗教――内容と形式 318
三ペルソナ一ウーシア――人格性と霊(精神)性 320
汎神論的キリアリスムス?――ゲマインデの将来 322


感情と精神――ヘーゲルの魂の友ヤコービ[山口誠一] 324
対決から親縁関係への変化 
忘却された機知の思索家ヤコービ 
ヤコービ批評の二つの水準 
「実体」から「精神」への移行の先導者ヤコービ


ギリシア精神とキリスト教[菊地恵善] 334
西洋文化の座標系 
二つの精神形態の交差と緊張 
二つの精神形態の交流――「愛」と「運命」 
二つの精神形態と『現象学』の基本構想 
哲学と宗教――キリスト教評価の揺ぎ 
絶えざる対話の相手として――ギリシア精神 


絵画作品から見たヘーゲル美学[(解説と翻訳)増成隆士] 350
ヘーゲル美学の五大特色 350
ファン・エイク《ゲントの祭壇画》 354
ラファエルロ《シストの聖母》 356
ラファエルロ《キリストの変容》 359
肖像画ティツィアーノデューラー) 360
ネーデルランドの世俗画 362
ヘーゲル美学の結びのことば 364
注 365


ヘーゲル観さまざま[金谷佳一/編] 368
ゲーテ――オティーリエ・フォン・ゲーテによる回想(『ヘーゲル同時代人の証言から』)(1827年
ハイネ『ドイツ古典哲学の本質』(1834年
ニーチェ『反時代的考察』(1873年
マルクス『哲学草稿』(1844年)
ツルゲーネフ『祈り』(1881年
トルストイゴーゴリ』(1909年)
夏目漱石『点頭録』(1916年)
西田幾太郎『続思索と体験』(1936年)
田辺元弁証法の論理』(1928年)
アラン『イデー』(1939年)
デューイ『ドイツ哲学と政治』(1942年)
ポッパー『開かれた社会とその論敵』(1943年)
ラッセル『西洋哲学史』(1946年)
メルロ=ポンティ『意味と無意味』(1948年)
毛沢東『矛盾論』(1937年)
ハンナ・アレント『人間の条件』(1958年)
小林秀雄『対談集 歴史について』(1971年)
高橋和己『人間にとって』(1979年)
吉本隆明『世界認識の方法』(1980年)
太宰治『創作余談』(1937年)
梅原猛『地獄の思想』(1970年)
林健太郎『歴史と現代』(1947年)
長洲一二『人間讃歌』(1975年)


ヘーゲル読本・あとがき[一九八六年十一月二十四日 加藤尚武] [376-378]

ヘーゲル邦訳文献一覧 [10]
文献索引 [7-9]
事項索引 [4-6]
人名索引 [1-3]