著者:永井 均[ながい・ひとし] 哲学。
対談:川上 未映子[かわかみ・みえこ] 小説。
NDC:134.94 西洋哲学 >> ドイツ・オーストリア哲学 >> 生の哲学.現象学.実存主義 >> Nietzsche, Friedrich Wilhelm, 1844-1900
備考:『ルサンチマンの哲学[シリーズ・道徳の系譜]』(河出書房新社,1997年)の増補・改題版。
【目次】
目次 [003]
序章 『星の銀貨』の主題による三つの変奏 007
最初のお話
二番目のお話
最後のお話
あの世での少女たちの会話
第一章 ルサンチマンの哲学――そしてまたニーチェの読み方について 013
ルサンチマンの本質
ニーチェの真価について
善悪の起源
キリスト教的内面の成立
今日におけるルサンチマン
自己罪責化とニヒリズム
ルサンチマンの「克服」
第二章 幸福・道徳・復讐 049
新新宗教 051
注 055
見えないヨーロッパ――その原点の点描 057
見えないヨーロッパ
道徳と狂気
告白
忘恩の要求
信仰と忘却
フィロソフィア
犯罪 ―Once and for all―
差別と愛
試練は存在しない
見えるヨーロッパの逆襲
よく生きることヤテ、そらナンボのもんや? 076
1 道徳の理由と哲学史
2 ソクラテス、プラトン、アリストテレス――概念の変造――
『クリトン』のソクラテス
プラトンの『ゴルギアス』
アリストテレス
3 カント、そしてヘーゲル――変造の完成――
カントにおける「ホワイ・ビー・モラル?」の問い
ヘーゲルの「人倫」学説
4 概念変造の一つの帰結――結びに代えて――
注 096
怨恨なき復讐――われわれの時代のルサンチマン 100
1
2
3
4
5
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第三章 永遠回帰の哲学――あるいはまたニーチェへの問い方について 117
永遠回帰概念の不整合性
永遠回帰思想のルサンチマン性
私の解する永遠回帰
ニーチェにとっての永遠回帰
空間の披界・選別と躓き
単行本へのあとがき [139-140]
付録対談 川上未映子×永井均 ニーチェと、ニーチェを超えた問い(二〇〇九・五・一五) 141
ルールに罰則があると罰を覚悟の上ならルールを破ってもいいということが暗に示されてしまう
死刑ではなく、死ぬこと自体が極刑である
カント的意味で絶対的にしちゃいけないことが存在するなら「してはいけない」ということそれ自体がそれをする動機になりうる
プレイヤーがプレイしながらそのゲームのルールを問題にすることはできない
人間社会に属していない者にしか見えない真理の一面がある
人が普通の幸せを求めるということもそうであるべき道徳の一部である