著者:内田 繁[うちだ・しげる](1943-2016) インテリアデザイナー。
編集:米沢 敬[よねざわ・たかし](1955-) 編集者。工作舎。
編集協力:長谷部 匡[はせべ・きよし] デザインディレクター。内田デザイン研究所 所長。
編集協力:佐賀 麗菜[さが・れいな] 内田デザイン研究所 マネージャー。
エディトリアル・デザイン:宮城 安聡
エディトリアル・デザイン:小沼 宏之[おぬま・ひろゆき](1981-) デザイナー。工作舎。
NDC:757 デザイン.装飾美術
備考:講演録
【目次】
はじめに [002-005]
目次 [006-009]
第一章 森林に覆われた風土——日本のデザイン・コンセプト 011
日本の現代デザインの固有性
靴を脱ぐ文化と坐る文化
仏教的世界観と日本固有の風土
日本人の死生観
マレビトとしてのカミ
外来文化との共生
日本における空間の特性 025
◎床の重視
◎仕切りの構造
◎仮設文化
◎水平の感覚
◎空白の領域
第二章 方法の記憶——変化、微細、いま 035
日本固有の方法 036
茶の湯とは何か
「殿中茶の湯」から「わび茶」へ
茶室という建築
山中の山居
囲み
微細なものに目を向ける感覚
「変化の相」としての空間
文化の根源へ
第三章 弱さのデザイン——ウィーク・モダニティ 057
弱さの背景 058
弱さの多様性
「弱さ」という感覚世界
弱さをめぐる考察
「弱さ」という感覚世界を生みだす状況や状態 074
◎自然性
◎可変性
◎瞬間性
◎境界性あるいは周縁性
◎フラグメントあるいは断片性
◎装飾性
◎身体性
◎記憶性
◎日常性
「弱さ」という感覚世界のデザイン・ボキャブラリー 085
◎微細性
◎不明瞭性
◎非固定性
◎有機性
第四章 普通のデザイン——時間、空間、記憶、自然 091
普通とは何か 092
◎普通をめぐって
◎デザインと時間
◎時間と空間
◎記憶とデザイン
◎デザインと自然
近代がつくり出した文化 110
◎科学万能主義的世界観
◎近代化とは何か
◎アヴァンギャルドの思考
日常性・身体性の回復 122
◎普通に関する考察
◎近代合理主義によって失われた普通
◎美は普通のなかにある
おわりに……デザインと一九六八年問題(二〇〇七年五月 自宅の書斎にて) [131-138]