contents memorandum はてな

目次とメモを置いとく場

『多モデル思考――データを知恵に変える24の数理モデル』(Scott E. Page[著] 椿広計[監訳] 長尾高弘[訳] 森北出版 2020//2018)

原題:The Model Thinker: What You Need to Know to Make Data Work for You (Basic Books)
著者:Scott E. Page 複雑系、社会科学。
監訳:椿 広計[つばき・ひろえ](1956-) 統計数理研究所所長。
訳者:長尾 高弘[ながお・たかひろ](1960-) (株)ロングテール社長。翻訳。
カバーデザイン:小山 巧[こやま・たくみ] 志岐デザイン事務所
件名:数学的モデル
NDLC:MA216 科学技術 >> 数学 >> 確率論、数理統計学 >> オペレーションズ・リサーチの数理、ゲームの理論
NDC:301.6 社会科学方法論。
NDC:361.1 社会哲学
NDC:417  確率論、数理統計学


多モデル思考|森北出版株式会社


【目次】
colophon [\]
題辞 [i]
プロローグ [ii-iv]
目次 [v-x]


第1章 多くのモデルで考える人
1.1 データ時代のモデル 003
1.2 なぜ多くのモデルが必要なのか 005
1.3 知の階層構造 008
1.4 この章のまとめと本書の概要 013


第2章 なぜモデルなのか
2.1 モデルのタイプ 016
2.2 モデルの7つの用途 017
  :推論(Reason)
  :説明(Explain)
  :デザイン(Design)
  :コミュニケーション(Communicate)
  :行動(Act)
  :予測(Predict)
  :探索(Explore)


第3章 多モデルの科学
3.1 独立した嘘としての多モデル 031
3.2 分類モデル 033
3.3 ひとつの大きなモデルと粒度問題 036
3.4 一石多鳥 039
  一石多鳥:高次化( x^{x}
    スーパータンカー
    ボディマス指数
    新陳代謝
    女性CEO
3.5 まとめ 044


第4章 人間の行動のモデリング
4.1 人間のモデリングが抱える難しさ 050
4.2 合理的行為者モデル 052
  心理的なバイアス
4.3 ルールベースモデル 059
4.4 認知的閉鎖、大問題、多モデル 062


第5章 正規分布:ベル型曲線 
5.1 正規分布:構造 067
5.2 中心極限定理:論理 069
5.3 分布についての知識の応用:機能 070
  有意性検定
  シックスシグマ
5.4 対数正規分布:相乗効果 073
5.5 まとめ 074


第6章 べき乗則分布:ロングテール
6.1 べき乗則:構造 077
6.2 べき乗則分布を生成するモデル:論理 080
6.3 ロングテールが内包する意味 083
  公平性
  大惨事
  ボラティリティ
6.4 ロングテール化した世界 086


第7章 線形モデル
7.1 線形モデル 090
  相関関係と因果関係

7.2 多変量線形モデル 094
  多変量回帰

7.3 大きな係数と新しい現実 097
7.4 まとめ 098


第8章 凹関数と凸関数
8.1 凸関数 101
8.2 凹関数 105
8.3 経済成長モデル 106
  ソロー成長モデル
  成功する国と失敗する国が生まれる理由
8.4 結局世界は線形ではない 112


第9章 価値と力のモデル 
9.1 協力ゲーム 115
9.2 シャープレイ値の公理的な基礎 117
9.3 シャープレイ値と代替用途テスト 119
9.4 シャープレイ - シュービック指数 120
9.5 まとめ 122


第10章 ネットワークモデル 
10.1 ネットワークの構造 125
  一般的なネットワーク構造
10.2 ネットワークの形成:論理 130
10.3 ネットワークが重要な理由:機能 131
10.4 ネットワークの頑健性 135
10.5 まとめ 137


第11章 ブロードキャスト、拡散、感染 141
11.1 ブロードキャストモデル 141
11.2 拡散モデル 143
11.3 SIRモデル 146
11.4 一対多 150


第12章 エントロピー:不確実性のモデリング
12.1 情報エントロピー 154
12.2 エントロピーの公理的基礎 156
12.3 エントロピーを使った4種類の結果の区別 157
12.4 最大エントロピーと分布についての仮定 159
12.5 エントロピーの肯定的で規範的な意味 160


第13章 ランダムウォーク
13.1 ベルヌーイの壺問題 163
13.2 ランダムウォークモデル 164
13.3 ランダムウォークを使ったネットワークの大きさの推定 167
13.4 ランダムウォークと効率的市場 168
13.5 まとめ 171


第14章 経路依存性
14.1 ポリア過程 174
14.2 均衡化過程 176
14.3 経路依存性かティッピングポイントか 177
14.4 さらなる応用 179


第15章 局所相互作用モデル
15.1 局所多数決モデル 183
15.2 ライフゲーム 187
15.3 まとめ 190


第16章 リアプノフ関数と均衡
16.1 リアプノフ関数 191
16.2 局所多数決モデルにおける均衡 193
16.3 自己組織:ニューヨークとディズニーワールド 194
16.4 純粋交換経済 196
16.5 リアプノフ関数のないモデル 198
16.6 まとめ 199


第17章 マルコフモデル
17.1 ふたつの例 201
17.2 ペロン - フロベニウスの定理 203
17.3 マルコフモデルの一石多鳥 205
17.4 まとめ 208


第18章 システムダイナミクスモデル
18.1 システムダイナミクスモデルの構成要素 213
18.2 捕食被食モデル 215
18.3 行動の指針としてのシステムダイナミクスモデル 219
18.4 ワールド3モデル 220
18.5 まとめ 222


第19章 フィードバックをともなうしきい値モデル
19.1 グラノヴェターの反乱モデル 226
  市場の生成と二重反乱
19.2 ふたつの住み分けモデル 228
19.3 ネガティブフィードバックをともなうしきい値モデル 233
19.4 まとめ:モデルの粒度 235


第20章 空間/ヘドニック競争モデル
20.1 空間競争モデル 240
20.2 属性数を増やす 242
20.3 空間競争のダウンズモデル 243
20.4 現状効果、提案管理、拒否権 246
20.5 ヘドニック競争モデル 248
20.6 競合する商品のハイブリッドモデル 250
20.7 まとめ 252


第21章 ゲーム理論の3つのモデル
21.1 標準型ゼロサムゲーム 256
21.2 逐次ゲーム 258
21.3 連続行動ゲーム 260
21.4 まとめ 261


第22章 協力モデル
22.1 囚人のジレンマ 266
22.2 ルールベース行為者の間の協力 271
22.3 協力行動モデル 274
22.4 まとめ 279


第23章 集団行動問題
23.1 集団行動問題 284
23.2 公共財 285
23.3 混雑モデル 289
23.4 再生可能資源採取 291
23.5 集団行動問題:解決されたものとそうでないもの 294


第24章 メカニズムデザイン
24.1 マウント - ライターの三角形 297
24.2 多数決原理とキングメーカーカニズム 299
24.3 3種類のオークションメカニズム 300
  競り上げオークション
  セカンドプライスオークション
  ファーストプライスオークション
24.4 収入同値定理 303
24.5 公共事業の決定メカニズム 306
24.6 まとめ 310


第25章 シグナリングモデル
25.1 離散型のシグナリング 314
25.2 連続型のシグナリング 316
25.3 シグナルの使い方と価値 317
25.4 まとめ 319


第26章 学習モデル
26.1 個人の学習:強化学習 323
26.2 社会学習:レプリケーターダイナミクス 326
26.3 ゲームにおける学習 328
  ガズラーゲーム
  太っ腹/意地悪ゲーム
26.4 学習モデルの組合せ 333


第27章 多腕バンディット問題
27.1 ベルヌーイバンディット問題 338
27.2 ベイジアン多腕バンディット問題 340
27.3 まとめ 342


第28章 起伏地形モデル
28.1 適応度地形 345
28.2 起伏地形 348
28.3 NKモデル 350
28.4 起伏地形と舞踏地形 353


第29章 オピオイド、不平等、謙虚な姿勢
29.1 多モデルで考えるオピオイド危機 356
29.2 経済的不平等の多モデル解析 360
29.3 世界へ 372


注 [375-397]
参考文献 [398-406]
監訳者あとがき(統計数理研究所 椿 広計) [407-414]
  1. はじめに:とんでもないことを引き受けてしまった
  2. 多モデル思考者から診て自身はいかに単一モデルを目指すことに縛られていたか
  3. 多モデル思考の文法
  4. 多モデル思考下での確率・統計モデル周辺の話題
  5. ネットワーク構造の中でどう生きるか?
  6. ゲーム論的モデリング:寓話の持つ世界観の有無を言わせない迫力に屈服
  7. マクロモデルとミクロモデルの双方が重要
  8. 最適な情報の収集としての学習:統計的実験計画の発展
  9. 多因子の相互作用(交互作用)が人間にもたらす本質的価値
  10. おわりに:船頭多くして文殊の知恵
索引 [415-418]




【関連記事】
『エコノミクス・ルール――憂鬱な科学の功罪』(Dani Rodrik[著] 柴山桂太,大川良文[訳] 白水社 2018//2015) - contents memorandum はてな

社会科学の方法論争 [原著第2版] - 株式会社 勁草書房

社会科学のリサーチ・デザイン - 株式会社 勁草書房