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『「移動する子ども」学』(川上郁雄 くろしお出版 2021)

著者:川上 郁雄[かわかみ・いくお] 日本語教育文化人類学
装丁:桂川 潤[かつらがわ・じゅん](1958-2021) 装丁、イラストレーション。
件名:バイリンガリズム
件名:日本人(外国在留) 
件名:外国人(日本在留)  
件名:言語教育
件名:アイデンティティ(心理学)
NDLC:KE19 芸術・言語・文学 >> 言語・文学一般 >> 言語 >> 言語社会学
NDC:801.03 言語学 >> 言語社会学.社会言語学


「移動する子ども」学 | くろしお出版 日本語教材WEB


【目次】
目次 [iii-vi]


序 なぜ「移動する子ども」学なのか
1. はじめに 001
2. 「移動する子ども」という現象 001
3. 「移動する子ども」という経験 003
4. 「移動する子ども」という記憶 004
5. 分析概念としての「移動する子ども」 005 
6. 何をどのように研究するのか 006
7. 本書の構成 007


第1章 「移動する子ども」という記憶と社会
1. 人の移動をめぐる思索 010
2. 移動する人々と社会の関係――「異人」をめぐる議論 010
3. マージナル・マンストレンジャー 013
4. エスノスケープと想像力、ディアスポラ 016
5. 「移動する子ども」という視点 021


第2章 「移動する子ども」というフィールド
1. はじめに 028
2. 「人と移動」の研究 028
3. 「移動性」(mobility)の研究 032
4. 「ネットワーク資本」と「ことばの視点」 035
5. 「移動する子ども」というフィールド 038


第3章 ことばとアイデンティティ――複数言語環境で成長する子どもたちの生を考える
1. はじめに――「移動する子ども」と一青妙 042
2. 研究の視座――なぜ「移動する子ども」なのか 044
  2.1 先行研究レビュー
  2.2 分析概念としての「移動する子ども」
3. 「移動する子ども」という家族の物語―― 一青妙の自己エスノグラフィーをもとに 054
  3.1 一青妙著『私の箱子』(2012)の概要
  3.2 分析
4. 考察――「移動する子ども」という視点から見えてくるものは何か 063
5. 複数言語環境で成長する子どもたちの生をどう捉えるか 066


第4章 名付けと名乗りの弁証法――くくり方を解体する
1. 「ベトナム系日本人」というくくり方 070
2. 「ベトナム国籍者」と「ベトナム系日本人」 071
3. 「ベトナム難民」として来日した親を持つ子どもたち 074
  (1) 藤田蘭さんのケース
  (2) グエン・ニャット・ハイさんのケース
4. 考察 084
5. 「ベトナム系日本人」というくくり方の無力さ 087


第5章 「移動する子ども」学の研究主題とは何か――複数言語環境で成長する子どもと親の記憶と語りから
1. 「移動が常態である」という視点 090
2. 「複数言語環境の子ども」をめぐる研究のレビューと課題 091
3. 調査の概要と研究方法 092
4. 事例(1) Eさんと息子のSさん、Kさん 093
  4.1 子育てと幼少期
    〈母親Eさんの語り〉
    〈息子Sさん・Kさんの語り〉
  4.2 その後の子育てと学校生活
    〈母親Eさんの語り〉
    〈息子Sさん・Kさんの語り〉
  4.3 中学から高校、大学へ
    〈母親Eさんの語り〉
    〈息子Sさん・Kさんの語り〉
  4.4 子どもの名前と「しきたり」
    〈母親Eさんの語り〉
    〈息子Sさん・Kさんの語り〉
  4.5 考察(1) 母と子どもの「移動とことば」の軌跡 101
    ① 空間と言語間の移動
    ② 言語カテゴリー間の移動

5. 事例(2) Aさんと息子のBさん 102
  5.1 子育てと幼少期
    〈母親Aさんの語り〉
    〈息子Bさんの語り〉
  5.2 その後の子育てと学校生活
    〈母親Aさんの語り〉
    〈息子Bさんの語り〉
  5.3 中学から高校、大学へ
    〈母親Aさんの語り〉
    〈息子Bさんの語り〉
  5.4 日本の大学に留学して
    〈息子Bさんの語り〉
  5.5 大学で思う「ことばと自分のこと」
    〈息子Bさんの語り〉
  5.6 考察(2) 母と子どもの「移動とことば」の軌跡
    ① 空間と言語間の移動
    ② 言語カテゴリー間の移動

6. 「移動する子ども」をめぐる研究主題とは何か 111


第6章 「ことばの力」と「ことばの教育」――子どもの日本語教育のあり方を問う
1. ある小学校のクラスから 116
2. 国語教育と日本語教育の統合と連携の発想 117
3. 複言語能力とは 119
4. メトロリンガリズム、トランスランゲージング 120
5. 「DLA」では子どもの「ことばの力」は把握できない 123
6. 子どもの「ことばの力」とは何かという議論が進まない理由 125
7. 「ことばの力」から「ことばの教育」実践へ 127


第7章 「移動とことば」を昇華する――温又柔を読む
1. はじめに 130
2. 温又柔の自己エスノグラフィー ――『台湾生まれ日本語育ち』 132
  2.1 幼少期の移動とことば
  2.2 ことばについての思い――中国語、台湾語、日本語
  2.3 ことばとアイデンティティ
  2.4 記憶と生き方
3. 温又柔の小説世界――『来福の家』 144
  3.1 「好去好来歌」
  3.2 「来福の家」
  3.3 考察――温又柔の描く意味世界
4. 「移動する子ども」という記憶 149
5. 「移動する子ども」学の射程 151


第8章 モバイル・ライブズを生きる――岩城けいの物語世界を読む
1. はじめに 154
2. 「移動させられた子」の世界 155
3. 「成長と自立」の物語か 156
4. 多様な「移動する人々」 158
5. モバイル・ライブズを生きる「移動する人々」 161
6. 『ジャパン・トリップ』 163
7. 移動する子どもたち 164
8. 移動とことば 167
9. 「移動とことば」は続く 168
10. 『Matt』 169
11. 「移動する人々」の心情 172
12. 「移動する家族」 174
13. 「移動する子ども」というフィールド 176


第9章 海に浮かんでいる感じ――モバイル・ライブズに生きる若者の語り
1. はじめに 180
2. 調査 183
3. 事例研究――シュミット誠さんのケース 184
  3.1 2017年のインタビュー
    ドイツで生まれる
    ドイツから、中国、日本へ
    二つの継承語――ドイツ語と日本語
    再びドイツへ戻って――家庭とギムナジウム
    ドイツからイギリスへ
    再び、ドイツへ、そしてさらに移動
    海に浮かんでいる感じ――自分と日本語、日本、日本人との関係
    国籍とパスポート
  3.2 2020年のインタビュー
    日本留学を振り返って
    日本留学についての親の反応
    「海の中に浮かんでいる感じ」は「都合のいい宙づり」
    移動の影響
    「ハーフ」の影響
    気まぐれなドイツ語
4. 考察――「移動する子ども」から考える 199
  ① 移動のリアリティ
  ② 生の動態性
  ③ 移動の中で自己を捉える
5. モバイル・ライブズと「移動する子ども」 202


第10章 記憶と対話する――ある女性の半生の「移動する子ども」という記憶
1. はじめに 206
2. 調査 208
3. 事例研究――マユミさんのケース 208
    マユミさんの両親
    子どもの頃の移動とことば
    ドイツの学校から日本の学校
    中学校の印象
    「見せ方」と「見られ方」
    高校とドイツ語
    両親の決断とオーストラリア高校留学
    大学へ入学
    ドイツの大学へ再入学
    なぜドイツに住もうとしたのか
    国籍とアイデンティティ
    子育てとことば
    ドイツ語と日本語をめぐる思い
4. 考察――「移動する子ども」から考える 224
  ① 移動のリアリティ
  ② 生の動態性
  ③ 移動の中でアイデンティティと社会認識を更新する
5. 記憶と対話する 227


第11章 人生とことばの風景――映画監督崔洋一のことばをめぐる語り
1. 崔洋一監督との出会い 232

2. 崔洋一監督のライフストーリー 233
    幼少期
    父と母
    家庭内の言語と食生活
    名前
    親の教育方針――「朝鮮高校」時代
    「朝鮮高校」で学ぶ
    「朝鮮語」と朝鮮半島の方言
    高校生活
      ①「編入班」
      ②写真部
      ③寮生活と池袋で、先輩や大学生と交流
    名前の表記
    くくられ方と国籍
    韓国への留学
    韓国で映画を製作して
    ことばとアイデンティティを振り返る

3. 人生とことばの風景――崔洋一の場合 260


第12章 展望――実践の学としての「移動する子ども」学
1. 「移動する子ども」学の展望 266
2. 成果と課題 267
3. 実践の学としての「移動する子ども」学 270


あとがき(2021年1月 冬のある晴れた日に、仙台にて 川上郁雄) [273-276] 
参考文献 [277-282]
索引 [283-288]





【メモランダム】
・誤植?
 248ページの小見出しだけ、文頭に記号が欠けている


・本書の後に刊行されたものをメモ。

日本語を学ぶ子どもたちを育む「鈴鹿モデル」――多文化共生をめざす鈴鹿市+早稲田大学協働プロジェクト』(川上郁雄[編] 明石書店 2021)
移動とことば 2』(川上郁雄 三宅和子 岩崎典子[編] くろしお出版 2022)