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『確率論の基礎概念』(A. N. Kolmogorov[著] 坂本實[訳] ちくま学芸文庫 2010//1998)

原題1:Основные понятия теории вероятностей (Третье нздание)
原題2:Об аналитических методах в теории вероятностей // Успехи математических наук, 1938, вып. 5. с. 5-41.[Analytical methods in probability theory]
著者:Андрей Николаевич Колмогоров [Andreĭ Nikolaevich Kolmogorov](1903-1987)
解説:Альбе́рт Никола́евич Ширя́ев[Albert Nikolayevich Shiryaev](1934-)
訳者:坂本 實[さかもと・みのる](1936-) 情報学(オペレーションズ・リサーチ、最適制御理論、経営情報学など)。露日翻訳。
シリーズ:ちくま学芸文庫[Math & science];コ 33-1
旧NDC:418.7
NDC:417.1 確率論.数理統計学


筑摩書房 確率論の基礎概念 / A.N.コルモゴロフ 著, 坂本 實 著


【メモ】
・版と言語
  原著初版(ドイツ語)1933年。
  原著3版(ロシア語)1998年。
・本書には目次が三つある(総目次、「確率論の基礎概念」の目次、「確率論における解析的方法について」の目次)。



【目次】
総目次 [003]
写真 [004]


  ◆確率論の基礎概念(第3版) 005

第3版への序文(1998年1月 Yu. B. プロホロフ,A. N. シリャーエフ) [007-008]
第2版への序文(1973年12月27日 A. コルモゴロフ) [009-011]
第1版への序文(1933年5月1日 A. コルモゴロフ) [012-013]
目次 [015-016]


第1章 初等確率論 018
  §1. 公理 18
  §2. 現実世界との関連づけ 20
  §3. 用語のまとめ 23
  §4. 公理から直接導かれる諸結果,条件つき確率,べイズの定理 25
  §5. 独立性 28
  §6. 確率変数としての条件つき確率,マルコフ連鎖 34


第2章 無限確率空間 037
  § 1. 連続性の公理 37
  § 2. ボレル確率空間 41
  § 3. 無限確率空間の例 44


第3章 確率変数 049
  § 1. 確率関数 49
  § 2. 確率変数と分布関数の定義 51
  § 3. 多次元分布関数 55
  § 4. 無限次元空間の確率 58
  § 5. 同値な確率変数,各種の収束 68


第4章 期待値 073
  § 1. 抽象ルベーグ積分 73
  § 2. 期待値と条件つき期待値 76
  § 3. チェビシエフの不等式 80
  § 4. 収束条件 83
  § 5. 期待値のパラメータについての微分積分 84


第5章 条件つき確率と条件つき期待値 089
  § 1. 条件つき確率 89
  § 2. ボレルのパラドックスの解釈 95
  § 3. 確率変数についての条件つき確率 96
  § 4. 条件つき期待値 99


第6章 独立性、大数の法則 105
  § 1. 独立性 105
  § 2. 独立な確率変数 107
  § 3. 大数の法則 112
  § 4. 期待値についての注意 127
  § 5. 大数の強法則級数の収束 132


付録 確率論における0-1法則 [145-147]
参考文献 [148-153]


解説 確率論の成立史(A. N. シリャーエフ) [155-198]
  前史 155
  第1期(17世紀- 18世紀初頭) 158
  第2期(18世紀- 19世紀初頭) 162
  第3期(19世紀) 165
  第4期(20世紀初頭) 173
  参考文献 190



  ◆確率論における解析的方法について 199

はじめに 201
目次 [205-206]


第1章 一般的事項 207
  § 1. 確率過程の一般的モデル 207
  § 2. 作用素F_1(x, E) * F_2(x, E) 211
  § 3. 特殊事例の分類 213
  § 4. エルゴード原理 216


第2章 有限個の状態をもつシステム 221
  § 5. 準備事項,連続モデル 221
  § 6. 連続確率過程の微分方程式 223
  § 7. 例 229


第3章 可算個の状態をもつシステム 231
  § 8. 準備事項,離散モデル 231
  § 9. 時間に関して連続な過程の微分方程式系 235
  § 10. 時間に関して同次な過程での解の一意性とその計算 237


第4章 連続状態システム:1パラメータの場合 240
  § 11. 準備事項,離散モデルから連続モデルへ 240
  § 12. 離散モデルから連続モデルへの移行,リンデベルクによる方法 244
  § 13. 時間に関して連続な過程の第1微分方程式 251
  § 14. 第2微分方程式 258
  § 15. 第2微分方程式の解の一意性と存在についての問題設定 263
  § 16. バシュリエの事例 264
  § 17. 分布関数変換の1つの方法 266
  § 18. 定常分布関数 270
  § 19. その他の可能性 271
  § 20. 結び 273



訳者あとがき [275-286]
関連年表 [287-289]
索引 [291-293]

『医と人間』(井村裕夫[編] 岩波新書 2015)

編者:井村裕夫[いむら・ひろお](1931-) 内分泌代謝病学、糖尿病学。元・京大総長。

医と人間 (岩波新書)

医と人間 (岩波新書)

  • 発売日: 2015/02/21
  • メディア: 新書
医と人間 (岩波新書)

医と人間 (岩波新書)

【目次】
はじめに(二〇一五年一月 井村裕夫) [i-iv]
目次 [v-vii]


I 医学の最前線 001
再生医療創薬山中伸弥] 003
  iPS細胞による医療  移植の可能性  加齢黄版変性  iPS細胞を作る  研究所の目標  薬の開発


21世紀のがん医療[間野博行] 021
  ねらいを定めた分子標的薬  ALK阻害薬  劇的な効果  臨床試験が変わる  がんが治るということ  医者から始めて 


革新的ロボット治療を創る[山海嘉之] 039
  革新的ロボット治療  HALによる機能改善治療への挑戦  サイバーダイン社の設立  脳・神経系失陥への適用例  サイバニクスから生まれる革新的デバイス/サービス  先端技術創出の新たな流れ  家庭に溶け込むサイバニクス


脳の発達と幼児教育[小泉英明] 067
  脳を測る  脳の働きと領域  脳の構造  文字は早く教えない  視覚  幼児の教育  自然で育つのがいい 


先制医療[井村裕夫] 091
  増えている慢性疾患(NCD)  予防  先制医療の現状  胎生期の問題  ライフコース・ヘルスケア  より能動的な医療を  注 


トランスレーション医学とは何か[成宮 周] 111
  医学の現状  薬というもの――その歴史と現状  製薬会社の課題とオープンイノベーション  トランスレーション医学――創薬で大学の果たす役割 


II 医療の現場から――きずなの構築のために 139

医療と情報技術[吉原博幸] 141
  インターネット黎明期と医療  電子カルテ  医療情報の共通規格  実際に動きだす  日本でのむずかしさ  医療情報の二次利用  EHR  今後の課題  IT化がもたらす未来


チーム医療における、看護師の新しい役割[日野原 重明] 161
  チーム医療  看護の主体は看護師  看護師から教わったこと  患者さんもチームの一員  聖路加をモデルにしようと思った 


ホスピス・緩和ケア――ビハーラ病棟から[大嶋健三郎] 173
  死に逝く人に何ができるか  最後の野球  宗教者が寄り添うこと  こころを開く  今を作る  なぜ医者に 


被災地に学ぶ[川島 実] 195
  なぜ被災地に  本吉病院の復興  本吉の在宅診療  教育の場としての本吉病院  緩やかな循環  田舎で働くということ  注 


胃ろう問題と死生学[会田薫子] 215
  死生学の問いへの発展  胃ろう栄養法の汎用の背景  胃ろう栄養法の医学的適応  認知症の摂食嚥下困難の場合に、まず考えるべきこと  アルツハイマー病の場合  脳血管障害の場合  遷延性意識障害の場合の考え方  生物学的生命よりも人生の物語りを大切に  コミュニケーションの重要性  臨床倫理と法 




【メモランダム】
『医の現在』(高久史麿[編] 岩波新書 1999)
『医の未来』(矢崎義雄[編] 岩波新書 2011)
『医と人間』(井村裕夫[編] 岩波新書 2015)
『医の希望』(齋藤英彦[編] 岩波新書 2019)

  

『未開社会における性と抑圧』(Bronislaw Malinowski[著] 阿部年晴, 真崎義博[訳] ちくま学芸文庫 2017//1972//1953)

原題:Sex and Repression in Savage Society, 1927. (4th edition, 1953.)
著者:Bronislaw Kasper Malinowski (1884-1942)
訳者:阿部 年晴 (1938-)
訳者:真崎 義博 (1947-) 
デザイン:神田 昇和
NDC:389 文化人類学
備考:『未開社会における性と抑圧』(社会思想社、1972年)を文庫化。


筑摩書房 未開社会における性と抑圧 / B.マリノフスキー 著, 阿部 年晴 著, 真崎 義博 著


【目次】
序文(B・M ロンドン経済大学人類学科 1927年2月) [003-008]
目次 [009-012]
タイトル [013]
題辞 [014]


第一部 コンプレックスの形成 
I 問題点 015
II 父権制母権制における家族 021
III 家族劇の第一幕 031
IV 母権制における父性 038
V 幼児期の性欲 046
VI 生活の見習い 053
VII 子供時代後期における性欲 061
VIII 思春期 072
IX 母権制のコンプレックス 086


第二部 伝承の鏡 
I 母権制におけるコンプレックスと神話 097
II 疾病と倒錯 098
III 夢と行為 104
IV わいせつなものと神話 118


第三部 精神分析と人類学
I 精神分析と社会科学との間の裂け目 151
II 「抑圧されたコンプレックス」 157
III 文化を生んだ原初のできごと 163
IV 父親殺しの結果 169
V 最初の父親殺しの分析 174
VI コンプレックスか情操か 189


第四部 本能と文化
I 自然から文化へ 195
II 発生期の文化の揺籃としての家族 200
III 動物と人間における発情と性交 208
IV 婚姻関係 216
V 親としての愛 222
VI 人間における家族のきずなの持続性 232
VII 人間の本能の可塑性 238
VIII 本能から情操へ 241
IX 母子関係と近親相姦への誘惑 254
X 権威と抑圧 263
XI 父権と母権 272
XII 文科とコンプレックス 281


訳注 [289-206]
解説(阿部年晴) [297-331]
  I 原著 297
  II 著者 298
  III 本書の構成 300
  IV 主題――文化における性―― 302
  V 文化と性の抑圧 309
  VI 人類進化における性の抑圧 322
  注 329

『アラビア人文学』(Hamilton A. R. Gibb[著] 井筒豊子[訳] 講談社学術文庫 1991//1982//1926)

原題:Arabic Literature: An Introduction (1926)
著者:Hamilton Alexander Rosskeen Gibb(1895-1971) 歴史学。東洋学。
訳者:井筒 豊子[いづつ・とよこ] (1925-2017)
装丁:さかもと ふさ 型絵染版画。装丁。
NDC:929.76 アラビア文学


『アラビア人文学』(ハミルトン・ギブ,井筒 豊子,さかもと ふさ):講談社学術文庫|講談社BOOK倶楽部


【目次】
はしがき(H・A・R・G 一九二六年五月) [003-004]
目次 [005-007]
凡例 [008]


一 序論 011


二 アラビア語 018


三 英雄時代(西暦500年前後~622年) 027


四 拡大伸展の時代(西暦622年~750年) 052


五 黄金時代(西暦750年~1055年) 072
(一) (西暦750年~813年) 081
(二) (西暦813年~847年) 094
(三) (西暦847年~945年) 103
(四) (西暦945年~1055年) 127
  (a) サイフッ・ダウラ周辺
  (b) ブワイヒ家一族統治下のイラク
  (c) 東部ペルシャ
  (d) エジプトと北西アフリカ
  (e) スペイン(西暦750年~1091年)


六 銀の時代(西暦1055年~1258年) 173
(一) イラクペルシャ 179
(二) エジプト 191
(三) シシリー 203
(四) スペイン 206


七 マムルーク時代(西暦1258年~1800年) 213
(一) エジプトとシリア、西暦1517年まで 215
(二) スペインと北西アフリカ 225
(三) 西暦1517~1800年 234


エピローグ 239


原注 [246-248]
訳者あとがき(一九八一年十月二十四日 鎌倉にて 井筒豊子) [249-252]
学術文庫版あとがき(一九九〇年十一月二十日 鎌倉にて 井筒豊子) [253]
主要人名索引 [255-258]





【抜き書き】


[pp. 25-26]

 次のような事実によって、アラビア語のこの難解さはさらに増大する。つまり、文章の意味を決定するには、各単語の子音構成と全般的な構文の構成を見るだけで充分であると考えられているために、書記に際して、子音と子音の中に母音を挿入することは不必要とみなされていることだ。従って、よくいわれるように、アラビア語のテキストは、志向されている意味内容の七五パーセントしか含んではいない、そして残りの二五パーセントは、読者の補充にゆだねられている。この結果、その文章に使用されているどの単語に関しても、その意味は全部知っているし、構文構成もすっかり理解していながら、なおかつ全く極端に相違する二種類の解釈のいずれを採るべきかについて迷う、というような事態が起り得るのである。このことはまた、単にこの種のことで格別不利な立場にあるヨーロッパのアラビア学者にだけ該当することではない。アラビア語を母国語とする現地学者ですら、もしたまたまその学者が、あの、文字で書かれたテキストの通読解釈を補足する口頭の伝承に常々慣れ親しんでいなければ、やはり度々解釈の誤りを犯す羽目に立ち至るだろう。
 以上述べたことは、もちろん、すべて、個々の単語の辞書的意味決定に伴う本来的な困難さや、また写本作製者の無知や不注意から生じるテキスト自体の誤記に関することなどを考慮の圏外に置いた上での話であって、おまけにこの手写本の作製については、アラビア文字の特殊性のために、他の言語の手写本文献の場合に較べて、誤記の生ずる危険度は特に高いはずなのである。


[61-62頁]

 だが、アラビア人の諸国征覇のもたらした最も枢要な成果は、何といっても、征服された諸民族のイスラーム宗教共同体への漸進的な同化融合だった。彼等はそれぞれ、自己に固有の文化に根ざした経験や風俗習慣をイスラーム共同体の中に持ち込んで来たが、それによって、彼等外来民族は、アラビア人だけの力ではとうてい到達することの出来なかったような高度の段階にまで、アラビア文学とアラビア思想を成長発展させたのであった。もっとも、外来分子のそのような影響力が実感されるようになるのは、この「拡大伸展の時代」もその終極に達する頃だ。イスラーム暦第一世紀に行われた諸研究は、僅かの例外を除いて、たしかにアラビア人の手で遂行された。だが、「イスラーム学」展開への第一歩をふみ出す端緒となった一半の原因は、非アラビア語民族のイスラーム共同体への流入にあった。
 聖典コーラン』が編まれていた頃、アラビア語はひどく不完全な書き方で手写されていて、アラビア語を知り尽した人でなければ、とうてい解読など出来るものではなかった。第一には、もっと適当な手写法を確立し、第二には、アラビア語の文法法則を確立することによって、誤読や誤字で混乱崩壊の危機にある『コーラン』のテキストそのものを正しく保存することが急務という事態となった。かつてのペルシャ諸領で特にこの必要が痛感されていたため、緊急事態を収拾するべき最初の試みは、イラク地方の守備隊の駐屯する諸都市で始められた。

『不法移民はいつ〈不法〉でなくなるのか――滞在時間から滞在権へ』(Joseph H. Carens[著] 横濱竜也[訳] 白水社 2017//2010)

原題:Immigrants and the Right to Stay ,The MIT Press.
著者:Joseph H. Carens 政治学
フォーラム参加者:
  Mae M. Ngai
  Carol M. Swain 
  Douglas S. Massey
  Linda Bosniak
  Jean Bethke Elshtain
  T. Alexander Aleinikoff
訳者:横濱 竜也[よこはま・たつや]
鼎談:井上 彰[いのうえ・あきら](1975-) 政治哲学。
鼎談:谷口 功一[たにぐち・こういち](1973-) 法哲学
NDC:334.453 人口.土地.資源 >> 移民問題.移民政策 >> アメリカ合衆国移民問題.移民政策


不法移民はいつ〈不法〉でなくなるのか - 白水社


【目次】
目次 [003]
凡例 [004]


I 恩赦の根拠 005
  非正規移民の脆弱性
  非正規移民を逮捕・追放する国家の権利
  滞在時間の長さが滞在権の存否を左右する――グリモンドとンの事例
  社会的メンバーシップこそが永住権・市民権の根拠である
  何年間定住すれば滞在権が得られるか
  なぜ社会的紐帯の実質でなく定住期間で判断すべきなのか
  滞在権を根拠づける別の道徳的議論――共犯性・普遍的人権 025
  非理想論としての不法移民滞在権論
  寄稿論文に答える
  不法移民の合法化は不法移民を増やさないか


II フォーラム 047
 メイ・M・ナイ 
  退去強制と合法化――アメリカ移民法制史と人種差別

 キャロル・M・スウェイン 
  不法移民は、黒人やヒスパニックから職を奪う窃盗である

 ダグラス・S・マッセイ
  メキシコからの非正規移民に一時労働ビザを与えよ

 リンダ・ボスニアック
  社会的メンバーシップ論とリベラリズム――カレンズのプラグマティズムの失敗

 ジーン・ベスキー・エルシュテイン
  非正規移民はいつ合衆国市民たるにふさわしいものとなるか

 T・アレクサンダー・アレイニコフ


解説 不法移民をいかに処遇すべきか――移民正義の理想と現実[横濱竜也] 093
I 本書について 094
  一 本書の成立過程 
  二 寄稿者のプロフィール 

II 問題状況 101
  一 スウェーデン 
  二 ドイツ 
  三 フランス
    フランスの移民政策の統合的性格
    「フランス的平等」  
  四 アメリカ 
    一九二四年移民法以前
    一九二四年から一九六五年まで
    一九六五年から一九九六年まで
  五 日本 
    日本の入国管理政策
    近時の移民政策論議――上野千鶴子紙上発言をめぐって

III 開放国境論 123
  一 移動の自由・機会の平等・世界分配的正義
    移動の自由は普遍的人権だ
    機会の平等は保障されるべきだ
    移民受け入れは世界分配的正義の実現に貢献する 
  二 ナショナリズム批判
    正義の射程は基本的に国家内に限られている
    閉じられた共同体に根差すことは善き生の条件である
    自己決定と国家の責任 

IV 開放国境論批判 130
  一 結社としての国家
    平等論からの反論への応答
    リバタリア二ズムからの反論への応答 
  二 関係的平等主義 
    運平等主義――ドゥオーキンの資源平等論
    アンダーソンの関係的平等主義
  三 ナショナル・アイデンティティの保護 
    政治的自己決定の重要性
    政治文化形成における自律
    ナショナル・アイデンティティは民主主義の地盤である
  四 開放国境論批判の帰趨 

V 不法移民をどうすべきか 153
  一 不法移民を合法化する道徳的理由がある
    不法移民の自由の回復こそ合法化の根拠である――ボスニアック
    「社会的メンバーシップ」論――カレンズ
    在留期間は重要か
    なぜ「社会的メンバーシップ」論なのか
    非理想論としての「社会的メンバーシップ」論
  二 不法移民を合法化することは道徳的に許されない 
    合法化はさらなる不法移住を助長する
    合法化は市民や合法的移民に対して害悪をもたらす
    合法化は不公平である
  三 望ましい不法移民対策とは? 
註 182 


読書案内(横濱竜也) 191
  一 世界正義論
  ニ 移民正義論
  三 各国の移民事情


座談会 危機の時代の移民論[横濱竜也×井上彰×谷口功一] (二〇一七年八月ニ日 白水社編集部に於いて) 201
  移民(論)との出会い
  現実主義の陥穽
  「三%」対「九十七%」?
  移動・安全保障・統合――危機の時代の鍵概念


訳者あとがき(二〇一七年八月ニ十九日 横濱竜也) [214-219]

文献 [4-5]
年表 [1-3]