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『キメラ――満洲国の肖像 増補版』(山室信一 中公新書 2004//1993)

著者:山室 信一[やまむろ・しんいち] (1951-) 歴史学政治学(近代日本政治史、近代法政思想史)。
NDC:222.5 中国史


キメラ 満洲国の肖像 増補版 -山室信一 著|新書|中央公論新社


【目次】
目次 [iii-v]
満洲国地図 [vi]
題辞 [viii]


序章 003
  満洲国の影
  傀儡国家・満洲
  理想国家・満洲
  キメラとしての満洲国家


第一章 日本の活くる唯一の途――関東軍・満蒙領有論の射程 019
  満蒙――ゴルディアスの結び目
  満蒙領有計画の発進
  自給自足圏形成と国家改造
  朝鮮統治と赤化遮断
  対ソ戦略拠点
  日米戦争と世界
  最終戦
  満蒙領有の正当性根拠


第二章 在満蒙各民族の楽土たらしむ――新国家建設工作と建国理念の模索 061
  独立国家建設への転回 
  省政府独立工作と石原の転換 
  干冲漢〔ユイチュウンハン〕と保境安民・不養兵主義 
  満洲青年連盟と民族協和 
  大雄峯会と興亜の大涛〔たいとう〕 
  橘撲〔たちばなしらき〕と自治の王道 


第三章 世界政治の模範となさんとす――道義立国の大施と満洲国政治の形成 121
  建国の動壊づけと仗義扶助 
  順天安民・五族協和の王道楽土 
  龍の帰郷――復辟を夢みて 
  執政は全人民これを推挙す 
  政府形態と統治実態の乖離 
  満洲国政治における四つの鍵概念 


第四章 経邦の長策は常に日本帝国と協力同心――王道楽土の蹉跌と日満一体化の道程 183
  槿花一朝の夢――逐われゆく日々 
  王道主義の退却――凍てつく建国理念 
  荊棘〔けいきょく〕の道――満洲国承認と鄭孝胥〔チョンシアオシュ〕 
  菊と蘭――帝制満洲国と天皇制の輸入 
  日満一体の背理――統治をめぐる相剋 
  メタモルフォーゼ ――キメラの変身 
  死生存亡、携を分たず――日本洲国の命運 


終章 277
  満洲国の双面性――民族の協和と反目
  安居楽業――雪はナイフのように…
  王道国家――国民なき兵営国家
  キメラの死滅


あとがき(一九九三年五月 山室信一) [311-316]


補章 満洲そして満洲国の歴史的意味とは何であったのか 317


増補版のためのあとがき(二〇〇四年四月 桜舞う季節のなか、幼き日、母と見上げた刹那の散華の薄紅色の向こうに涯もなく広がっていた天空の蒼さを憶い出しつつ、今はそこに在す母へ 山室信一) [387-396]
主要引用・史料・参考文献 [397-420]
  一 主な引用文献
  二 主な史料文献
  三 主な参考文献
  四 増補版に際しての文献一覧 
人名索引 [421-428]