著者:森田 雅憲[もりた・まさのり] (1950-) ハイエク研究。
Design:Okuno akira 奥野 章[おくの・あきら] ブックデザイナー。俳人。
内容:学説史をアレンジした入門書。ユニーク。
・2014年に改訂版が刊行。
入門 経済学[増訂版] - ミネルヴァ書房 ―人文・法経・教育・心理・福祉などを刊行する出版社
【目次】
はじめに(二〇〇四年一月 著者) [i-vii]
目次 [ix-xiv]
序章 何が問題なのか 001
経済学の語源
経済学の定義
経済学の基本テーマ
立場のちがいと経済の見え方
注 008
第1章 売りと買いとの差 011
第1節 ゼロ・サム・ゲーム 012
商業からの利潤
株式取引からのキャピタル・ゲイン
第2節 外国貿易からの利益 025
開かれた経済重商主義の考え方
補論 国際分業の利益 030
注 035
第2章 大地の恵み
第1節 農業生産を中心とした財と貨幣の循環
ケネーの経済表経済表のひみつ
第2節 産業間の取引と生産活動の捉え方
産業連関表
産業連関表で表した「経済表」
補論 投入産出分析
注
第3章 労働の果実
第1節 分業による生産性向上からの利益
分業の利益
経済発展のメカニズム
第2節 労働者から搾り取られた利潤
価値のルーツとしての労働
単一商品を生産する経済
複数の商品を生産する経済
利潤の根拠
第3節 価値を労働で測ることの問題
価値と価格の不一致
労働価値で豊かさは測れない
第4節 資本主義経済の行きつくところ
D・リカードの場合
K・マルクスの場合
補論 社会主義轻济計算論争 092
注
第4章 個人が感じる満足感
第1節 稀少性が生み出す価値
限界効用逓減の法則
効用の最大化
第2節 交換からの利益
無差別曲線
パレート最適
第3節 合理的な消費の選択と市場交換
予算制約と効用の最大化
市場交換の効率性
第4節 生産活動からの利益
労働者と企業
労働者の合理的行動
企業の合理的行動
生産と雇用の決定
第5節 市場の不完全性と限界
市場で解決できない問題
市場の現実問題
市場の限界問題
補論 競争均衡の存在
注
第5章 収入に先立つ支出 145
第1節 大恐慌と失業の原因 146
有効需要の原理
第2節 投資が生み出す利潤
利潤のルーツとしての投資:数値例による説明
利潤のルーツとしての投資:数式による説明
第3節 付加価値の生産と分配と支出
国民所得勘定
政府・貿易・地代がない場合
投資が生み出す利潤
第4節 投資の変動がもたらす効果 64
投資の変動と利潤
完全雇用下での価格調整
失業が存在する状態での数量調整
第5節 汲めども尽きぬ「寡婦の壺」
寡婦の壺の原理
不確実性と投資
第6節 投資の停滞と政府の役割
なぜ投資は停滞するのか
政府の役割
第7節不安定な経済成長
投資の二面性
バランスのとれた成長率
成長経路の不安定性
補論 セー法則
注
第6章 たえず生み出される変化
第1節 豊かな社会のパラドックス
投資機会の枯渇
消費の飽和
第2節 たえず生み出される新しい商品や技術
企業者と新結合
成功によって衰退する資本主義
第3節 たえず生み出される消費者の欲望
無駄の制度化
社会が生み出す欲望
第4節 たえず変化することを宿命づけられた社会
消費社会の共鳴関係
異化・同化の欲動
個人の内部での異化・同化作用
人と人との間での異化・同化作用
消費者と企業の共鳴関係
第5節 消費社会の限界
自然・環境に与える影響
人間の内面性に与える影響
注
あとがき [245-248]
付録A 経済学の歴史とこの本の構成 [249]
付録B 無限等比級数の和 [250-251]
付録C 文献ガイド [252-256]
事項索引 [3-7]
人名索引 [1-2]
コラム
ゼロ・サム・ゲーム
バブルの歴史
重商主義
重農学派
古典派
見えざる手
エンクロージャー
自生的秩序
限界革命
新古典派
機会費用
乗数効果
不確実性
公平な観察者
構造主義
新しい経済学の潮流「行動経済学」
資本主義のエートス
自己調整的市場