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『つながりの作法――同じでもなく 違うでもなく』(綾屋紗月, 熊谷晋一郎 生活人新書 2010)

著者:綾屋 紗月あやや・さつき](1974-) 当事者研究発達障害分野における)。
著者:熊谷 晋一郎[くまがや・しんいちろう](1977-) 小児科医。当事者研究
イラスト:原 清人
NDC:369.27 
NDC:493.72 内科学


生活人新書 335 つながりの作法 同じでもなく 違うでもなく | NHK出版


【目次】
はじめに(綾屋紗月) [003-005]
目次 [006-011]


第一章 つながらない身体のさみしさ[綾屋紗月] 013
あふれる刺激
ほどける私
感覚飽和
情報の全体像を見失う
教室は言葉の無法地帯
運動におけるつながらなさ
ドリブル運動で時間と空間が消える?
発声運動の困難
バラバラで過剰なフィードバック
パソコンで「わたし」が起動する
世界の崩壊


第二章 つながりすぎる身体の苦しみ[熊谷晋一郎] 043
こわばりやすい身体
周囲とつながるための適度な「つながらなさ」
つながりすぎる人間関係――密室の親子
二つの幻想が支配する密室
密室のぐるぐる――自己監視の悪循環
爆発する過食嘔吐
先行するイメージの加害性
「隙間」に生まれる欲求で動き出す
《知覚・運動ループ》で世界と身体を更新する
「開かれた介助」で健常イメージを取り込む
つながり感を得る条件――「差異」と「全体」の検出
密室をほどいて結び直す――睡眠・覚醒サイクル


第三章 仲間とのつながりとしがらみ[綾屋紗月] 071
共有されなければ意味は生まれない
「わたし」を押し殺す
第一世代――過剰適応する時期
名づけを求めて
仲間と出会って救われる
第二世代――仲間と出会い連帯する時期
仲間のしがらみ
第三世代――多様性を認めながら連帯する時期


第四章 当事者研究の可能性[綾屋紗月・熊谷晋一郎] 097
硬直したカテゴリー思考
当事者研究とは、
私たちの当事者研究の始まり――仲間と共に自分を生み出す
べてるの家の「当事者研究」』との出会い
自分の成り立ち①――「構成的体制」と「個人の日常実践」の相互循環
自分の成り立ち②―― 「わたし」と「私」を立ちあげる
「私」が立ちあがる条件
「わたし」が立ちあがる条件――あたふたモード・すいすいモード・ぐるぐるモード
「わたし/私」を立ちあげられない人たち
「研究の論理」の導入
一次データの収集」
「構成的体制」の立ちあげと共有


第五章 つながりの作法[綾屋紗月・熊谷晋一郎] 133
抑圧されずに一次データを語れる場の確保――「言いっぱなし聞きっぱなし」
聞きっぱなし――他者の語りが自分のことのように
言いっぱなし――わたしが話すのを聞く
空気を読み合う空間
空気を読まない工夫――自分の語りに集中する
一次データがいちばん偉い
個を超えた構成的体制の位置づけ
「部分引用」と「データベース」を介したゆるいつながり
12の伝統――支配が起きないために
「体制への信仰」と「体制の更新」
当事者研究からつながりへ
つながりの作法①――世界や自己のイメージを共有すること
つながりの作法②――実験的日常を共有すること
回復とは更新し続けること
つながりの作法③――暫定的な「等身大の自分」を共有すること
変えられる部分を過大評価するリハビリ
キャラ立ちによる連帯
つながりの作法④――「二重性と偶然性」で共感すること
べてるの家の「笑い」
「没入と俯瞰」の二重性
「固有名と匿名」の二重性
「規範と逸脱」の二重性
おいてけぼりをやわらかく包みこむ


第六章 弱さは終わらない[綾屋紗月] 189
止められない「過去へのタイムスリップ」
ささいな感情の抑圧
「本当の実力」幻想も悪循環のひとつ
コミュニティの中に安全な聞き手がいない
規範の相対化が幻聴を生む
たわいのないことだからこそ話せない
仲間への「説明責任」という発想
思い切って打ち明ける
いろんな場所で何度でも


あとがきにかえて(熊谷晋一郎) [213-220]
参考文献 [221]