著者:中原 道喜[なかはら・みちよし](1931-2015) 教師。
装丁:不明
件名:英語--和訳
NDLC:KS61 芸術・言語・文学 >> ゲルマン諸語 >> 英語・英文学・アメリカ文学 >> 言語生活
NDC:837.5 英語 >> 読本.解釈.会話 >> 英文解釈.英文和訳
http://seibunshinsha.co.jp/books/ISBN4-7922-1710-5.html
・聖文新社の廃業ののち、2021年に金子書房より復刊。電子書籍版あり。
誤訳の常識 - 株式会社 金子書房
【目次】
はしがき [i-ii]
目次 [iii-viii]
Part 1 誤訳の点描――珍訳のユーモア,独創訳の妙味 001
1 派手なスーツに身を包み 002
2 むき出しのベッドに腰を下ろし 003
3 表情を一変させた 004
4 大西洋を越える行列 004
5 一瞬,激しくもどす 005
6 彼女とはいつもより遅く寝る 006
7 タンクが道を転がり落ちる 008
8 変態的な作曲家? 009
9 恐ろしくて,わからない 010
10 眼鏡ごしに見上げる 011
11 雨の中で,彼女の心は大声で歌う 012
12 木に登れば,わめいて気が狂う 013
13 どんなことも嬉しいような悲しいような 014
14 毒々しいフルーツ・プディング 015
15 睥睨するばかりか,歯を剥きだす 016
16 彼は呑んだくれになれるか 017
17 心のどこかに不安が 018
18 手袋をはめた冷たい手ではなをかむ 019
19 とやかく言う筋合いではない 020
20 やめて,速すぎるわ 021
Part 2 翻訳・誤訳の今昔――初期の辞書から同時通訳まで
〔1〕 初期の英和辞典に見られる“苦心訳” 024
〔2〕 訳語の変還 025
〔3〕 新語の訳語 026
〈1〉新語が辞典に訳語・記述の工夫を求める場合 027
〈2〉新語が誤訳を生む場合 028
〔4〕 国際関係に影響を及ぼした誤訳 030
Part 3 誤訳の姿態――さまざまな形の原文離れ 033
《1》誤植に類した誤り 035
《2》誤植か誤訳か 037
《3》ぽか 038
《4》でたらめ訳 042
《5》語義の取り違え 046
《6》訳し落とし 050
《7》水増し訳 053
《8》複合誤訳 055
《9》卑俗な表現 057
《10》化ける引用文 058
《11》地の文が会話文に変身 060
《12》固有名詞と冠詞の落とし穴 061
Part 4 誤訳の類別――各種の誤訳の分類・解説 063
〈1〉名詞 064
〈2〉代名詞 073
〈3〉動詞 075
〈4〉形容詞 083
〈5〉冠詞 088
〈6〉助動詞 090
〈7〉副詞 094
〈8〉前置詞 096
〈9〉接続詞 102
〈10〉否定 107
〈11〉比較 112
〈12〉仮定法 118
〈13〉不定詞 118
〈14〉分詞 120
〈15〉動名詞 122
〈16〉関係代名詞 122
〈17〉疑問文 124
〈18〉強調構文 125
〈19〉文の種類 126
〈20〉慣用表現 126
〈21〉挿入 129
〈22〉共通構文 130
〈23〉構文 131
〈24〉オノマトペ(擬音語・擬態語) 134
■参考■ 『副詞』とオノマトペ 139
Part 5 オノマトペ(擬音語・擬態語)――日本語の特技,翻訳の妙味 141
§ 1 英 → 和の訳でオノマトペが多用される語 142
§ 2 翻訳とオノマトペ 146
〔1〕オノマトペが訳文で効果的に用いられた例 146
[1]村上春樹
[2]野坂昭如
[3]丸谷 才一
[4]青山 南
[5]小野寺 健
[6]大熊 栄
[7]吉田迪子
〔2〕同一の英文を異なる訳者が訳した例 157
[1]Lewis Carroll: Alice's Adventures in Wonderland 1865
①多田幸蔵, ②福島正実,③北村太郎,④柳瀬尚紀,⑤山形浩生
[2]Charlotte Brontë: Jane Eyre 1847
①大久保 康雄,②遠藤寿子,③神山妙子,④田部隆次,⑤小尾芙佐
[3]O. Henry: The Ransom of Red Chief 1910
①大久保康雄,②飯島淳秀,③大津栄一郎,④小鷹信光
[4]Arthur Ignatius Conan Doyle: A Study in Scarlet 1887
①延原 謙,②田中純蔵,③鮎川信夫,④阿部知二
[5]Raymond Carver: Neighbors 1971
①青山 南,②村上春樹
[6]Gertrude Stein: Three Lives 1909
①富岡多恵子,②落石八朋
[7]Flannery O’Connor: A Good Man Is Hard to Find 1953
①横山貞子,②上野直蔵
〔3〕オノマトペ訳がよく用いられる典型的な語の翻訳例 164
[1]青木日出夫
[2]村上春樹
[3]川副智子
[4]川本三郎
[5]上野直蔵・松山信直
[6]田辺五十鈴
[7]田辺五十鈴
[8]大熊 栄
[9]新熊富美子
[10]筒井正明
[11]丸谷才一
[12]鈴木建三
[13]青木久恵
[14]酒井洋子
[15]村上春樹
[16]亀井よし子
[17]亀井よし子
[18]小川芳男
[19]市川美佐子
[20]龍口直太郎
[21]土屋政雄
[22]安藤一郎
[23]成川裕子
[24]三好玲子
[25]沖本昌郎
[26]村上博基
[27]亀井よし子
[28]村上春樹
[29]落合八朋
[30]村上春樹
[31]小川高義
[32]乾 新一郎
[33]上野直蔵
[34]篠原慎
[35]中野康司
[36]米本義考
[37]横山貞子
[38]鈴木建三
[39]荒このみ
[40]沖本昌郎
〔4〕日本語の作品で用いられたオノマトペとその翻訳例 173
『雁』
『暗夜行路』
『銀河鉄道の夜』
『雪国』
『細雪』
『野火』
『金閣寺』
『斜陽』
『黒い雨』
§ 3 詩歌とオノマトペ 181
《1》「詩」 182
『富士』(金子光晴)
『サーカス』(中原中也)
『自由』(黒田三郎)
『動物の受難』(岩田宏)
『顔』(茨木のり子)
『駱駝』(室生犀星)
『0』(石垣りん)
『一人は賑やか』(茨木のり子)
『寂しさの歌』(金子光晴)
『雪の日に』(壺井繁治)
『牝鶏の視野』(深尾須磨子)
『感傷の秋』(新川和江)
《2》「短歌」 187
岡野弘彦 俵 万智
三輪タマオ 河野裕子
大谷睦雄 砂田真綸香
勝部秀明 東 直子
米川千嘉子 木村恵子
梅内美華子 内藤 明
尾崎まゆみ 傳田 宏
伊藤俊雄 田中江子
久保田智子 加藤みづ江
伊藤 亮 松平盟子
杉浦とき子 原田由樹
加藤治郎 篠 弘
倉見和枝
《3》「俳句」 189
金子兜太 本井 英
石田郷子 関根和夫
向井克之介 紙田幻草
石橋富子 大角真代
吉房山鶯 ふけとしこ
尾上有紀子 辻田克巳
竹田藤太 越前春生
金子広夢 鈴木繭美
辻 桃子 松永典子
松浦輝美 内田美沙
柴山芳隆 金子兜太
坪内稔典 夏目漱石
小林一茶
索引 [193-201]
オノマトペ索引 [202-205]
【メモランダム】
◆上記目次における、「Part 5 オノマトペ」の見出しの書き方についての但し書き。
・一言でいうと、忠実な目次にはなっていない。
・まず、本書の実際の階層は、ここまで設定されている。
・四階層目([1],[2],...[n])から、著者に採り上げられた文章の抜粋が提示されている。ただしタイトルは設定されていない。
上記の目次では、四階層目のタイトルにあたる箇所に、便宜的に(著者と訳者と作品名を残したいという私の都合で)出典を置いている。そしてさらにその下に五階層目(①,②,...)をつくっている。
・目次を転載するときは、四階層目以降を削除した方が簡明で使いやすいと思う。
【関連記事】
『誤訳の構造』(中原道喜 聖文新社 2003//1987)
https://contents-memo.hatenablog.com/entry/20080801/1217516400
『誤訳の典型』(中原道喜 聖文新社 2010)
https://contents-memo.hatenablog.com/entry/20120409/1460778855