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『笑う大英帝国――文化としてのユーモア』(富山太佳夫 岩波新書 2006)

著者:富山 太佳夫[とみやま・たかお] (1947-)  英文学(ヴィクトリア朝小説)、イギリス文化史。
NDC:233.05 イギリス.英国
NDC:937 箴言アフォリズム.寸言


https://www.iwanami.co.jp/book/b268836.html


【目次 】
目次 [i-iii]


まえがき――岩波新書を書くにあたっての熱い想いを吐露する [001-002]
まえがきの補足――笑う帝国の文化遺産の見本を表示する [002-014]
  床入りと音楽オナラ説
  湯たんぽ登場
  独身男たちの大都会
  人種差別と笑い
  グロテスクな老人たち
  「残酷」にして「不愉快」
  バカバカしい図形


第1章 笑いの王様――なぜ国王が必要なのか 015
  笑われる国王たち
  ホントに国王?
  「人望最低」の王子群
  国民的悪癖の伝統
  裏にある事実とは
  トーストおじさんの治世
  謹厳なるジェイムズ一世
  ヴィクトリア女王登場
  二大女王の対決
  笑われているのは?
  ヴィクトリア女王の変身
  女王の入浴
  「女王様の結婚」瓦版
  国王の効用
  「チャールズ戴冠式
  『女王様と私
  ウインザー家の懲りない面々
  女王様と〈隣人〉たち
  笑いとセンチメンタリズム
  英国ユーモアの〈本質〉


第2章 政治家なんて――首相は踊る 047
  コスプレ妖精ブレア
  とりあえず、結論
  ブレア牧師からの手紙
  愛すべきプレスコット
  副首相の〈ブチ壊し英語〉
  笑うか、怒るか
  政治家も百面相
  不滅のスターディズレーリ
  コスプレ天使と『種の起源
  笑いが読者を選ぶ
  天使か、猿か
  『パンチ』的演出法
  女帝と伯爵
  真暗闇のひと跳び
  ディズレーリ百変化
  〈笑い〉の裏の背景
  世紀末、肥満と痩身の構図
  ジョン・ブルのモデルは?
  笑いは細部に宿る細部に宿る
  宙に浮くデブ二人
  ミスター・痩せ男バーク
  パロディという手法
  オシリ七連発


第3章 御主人様はアホですから――執事の伝統 085
  上流階級の義務として
  スウィフトの『使用人心得』
  屁理屈の論理
  言い訳見本集
  悪臭とフランス風味
  『真面目が大事』
  デリダ脱構築
  「お手本」はどちら?
  『あっぱれ、クライトン
  ワイルドとバリーの関係
  ご主人様 vs. 執事
  ドタバタ逆転劇の発生
  「総督」クライトン
  貴族の「偽善」を笑う?
  女のフェアプレイ
  笑いに現れた〈階級社会〉
  伝統主義の装置
  ここにも、三点セット
  真打ちジーヴズ


第4章 大英パロディ帝国――室内便器から株式売買まで 109
  パロディ成立の条件
  いきなり無認可パロディ
  ネイチャーズコール
  〈堕落〉の十八世紀
  ワーズワースの詩のパロディ
  パロディ万歳の風土
  ストーカーの愛の詩
  パンチ的戯れ
  「シカ、シカ」の謎
  笑う側も要努力
  パロディーとしての翻訳
  「狂詩 巡査行き」の「粋」
  鉄道海外旅行
  世相を笑う
  リチャード・ドイルの戯文
  歴史は繰り返す?
  鉄道旅行の風景
  フランスによる侵略
  「次期フランス革命史」
   「自由・平等・対世界戦争!」
  サッカレーの十八世紀
  歴史事実の痕跡
  ここにも鉄道株
  『投機ゲーム』のモラル
  どうも、どこかで聞いた話
  風刺を支えるパロディ


第5章 パロディまみれの島――『ピーター・パン』もミルトンも 153
  子ども向け文学の世界
  アリスとウサギの巣穴へ
  ピーター・パンとナポレオン
  親子か、夫婦か
  〈妖精文学〉の自由さ
  大英帝国イデオロギー
  弱者の武器として
  ダーリング氏と乳母犬ナナ
  犬小屋でお出かけ
  単純なパロディ
  サヴォイ・オペラ『ミカド』
  ナゾの日本語コーラス
  ミルトンの宗教詩
  「ミルトン派」の店員
  「ミルトン派」の……何?
  モンゴメリーの名演説
  遥かなるミルトンの声
  とりあえず、ここまで


第6章 聖書も、戦争も――笑いのアナーキズム 181
  神様にも請求書
  名俳優も大ファン
  お次はラスタファリ
  確信犯ミリガン
  聖書と下ネタ
  イーヴリン・ウォーの笑い
  笑われる宗教
  アメリカへの視線
  笑いの後味
  毒舌牧師言行録
  目覚める神様
  チャーティストの聖書
  ドン・カミッロ親父登場
  神父とキリストの会話
  キリストのユーモア
  教会ボクシング
  二人きりの行進
  「イエス様、つかまって!」
  笑いが生み出す変化
  ユーモア小説の背景
  戦争、笑い、記憶
  イギリスから来た兵隊
  無法の軍隊生活
  笑いと心の痛み
  最後のエピソード


第7章 もしも私がゲイならば―― Q・C へのラブレター 215
  ポルノ的笑い
  またもや三点セット
  同性愛者Q・C
  ユーモアによる闘い
  軽さの力
  『裸の公務員』
  ゲイより愛を込めて


結びの言葉――そして、何も分からなかった [227-228]
図版出典一覧 [1-2]