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『ワケありな本』(沢辺有司 彩図社 2015//2012)

著者:沢辺 有司[さわべ・ゆうじ] ライター。
NDC:023.8 出版と自由、出版倫理、発禁本、検閲。


書籍情報 彩図社



【目次】
はじめに [002-004]
目次 [005-009]


第1章 事件・災いを引き起こした本 010
悪魔の詩  サルマン・ラシュディ
風流夢譚  深沢七郎
ソドム百二十日あるいは淫蕩学校  マルキ・ド・サド
木橋  永山則夫
ピーター・パンとウェンディ  ジェームス・マシュー・バリー
花火  太宰治
ライ麦畑でつかまえて  J・D・サリンジャー
宴のあと  三島由紀夫


第2章 政治・戦争で発禁になった本 052
我が闘争  アドルフ・ヒトラー
収容所列島  アレクサンドル・ソルジェニーツィン
ペンタゴン・ペーパーズ  アメリカ国防総省
生きてゐる兵隊  石川達三
ジョニーは戦場へ行った  ドルトン・トランボ
ふたたび、海  レイナルド・アレナス
スパイキャッチャー  ピーター・ライト
細雪  谷崎潤一郎


第3章 猥褻表現が問題になった本 094
チャタレー夫人の恋人  D・H・ロレンス
ユリシリーズ  ジェームズ・ジョイス
O嬢の物語  ポーリーヌ・レアージュ
ボヴァリー夫人  ギュスターヴ・フローベール 
ファニー・ヒル、または一娼婦の手記  ジョン・クレランド
ロリータ  ウラジーミル・ナボコフ 
ふらんす物語  永井荷風 
裸のランチ  ウィリアム・スーアード・バロウズ


第4章 差別・思想で発禁になった本 136
種の起源  チャールズ・ダーウィン
天文対話  ガリレオ・ガリレイ
アレオパジティカ  ジョン・ミルトン
蟹工船  小林多喜二
1984  ジョージ・オーウェル
アンクル・トムの小屋  ハリエット・ビーチャー・ストウ
ハックルベリー・フィンの冒険  マーク・トウェイン
ちびくろサンボの物語  ヘレン・バンナーマン


第5章 偽書・捏造の疑いがある本 178
ダ・ヴィンチ・コード  ダン・ブラウン
アンネの日記  アンネ・フランク
アンテナ  田口ランディ
アラビアン・ナイト  訳者:アントワーヌ・ガラン、エドワード・ウィリアム・レーン
先代旧事本記  作者不詳
未来記  聖徳太子
フランクリン自伝  ベンジャミン・フランクリン
華氏451度  レイ・ブラッドベリ


おわりに [220-221]
参考文献 [222-223]




【メモランダム】
・短い感想。
 政府から規制を受けてしまった書籍を手短に紹介している。それらの本のテーマは、突飛/非社会的/ときの政府に不都合/エロ/グロ、などが相場なようだ。
 有名な本を扱っているため私は既に7割は知っていたが、それぞれの本が規制をくらう背景をとても分かりやすく説明してくれているので、十分満足できた。ただし、解説がピンぼけなとこも数ヵ所ある。

 ちなみに、アンサイクロペディアには「読書感想文に書くと親呼び出しにされる図書一覧」と題した記事がある。
 選書傾向が本書と少しだけ似ている。