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『追跡・アメリカの思想家たち〈増補改訂版〉』(会田弘継 中公文庫 2016//2008)

著者:会田 弘継[あいだ・ひろつぐ] (1951-) アメリ現代思想。ジャーナリスト。
NDC:311.253 政治学史.政治思想史(アメリカ合衆国


追跡・アメリカの思想家たち|文庫|中央公論新社


【目次】
目次 [003-005]


プロローグ メコスタ村へ 009
  湾岸戦争に徹底して反対
  『隷従への道』を指針に
  「合理的なるもの」への不信


第一章 戦後保守思想の源流――ラッセル・カーク(1918-94) 023
  近代への懐疑
  「少数派」を貫く
  「冷戦」で脚光を浴びた思想
  ニクソンに薦めた一冊の本
  アメリカにそぐわない思想家


第二章 ネオコンの始祖――ノーマン・ポドレッツ(1930-) 039
  「ネオコン元年」は一九六五年
  核心を突く「衝撃性」が特徴
  ネオコンは「近代主義者」


第三章 キリスト教原理主義―― J・グレシャム・メイチェン(1881-1937) 053
  マースデン教授の回想
  キリスト復活は「事実」
  原理主義プロテスタントが発祥
  メイチェンと小林秀雄
  「動」と「静」


第四章 南部農本主義――リチャード・ウィーバー(1910-63) 068
  南部農本主義者たち
  「アメリカもソ連も一緒」
  安倍晋三が引用したフレーズ
  「進歩主義は知的臆病者の逃げ場だ」
  倫理崩壊の原点は「唯名論


第五章 ネオコンが利用した思想――レオ・シュトラウス(1899-1973) 082
  「いいとこ取り」されたシュトラウス思想
  合理主義の失敗を体現したワイマール共和国
  ネオコンが見いだした「利用価値」
  二一世紀の思想家?


第六章 ジャーナリズムの思想と機能――H. L. メンケン(1880-1956) 096
  民主主義は胡散臭い
  「必ず自分で確かめろ」
  名伯楽


第七章 リベラリズム――ジョン・ロールズ(1921-2002) 111
  軽蔑語になった「リベラル」
  ニクソンはリベラルだった
  文化多元主義によって生じた問題
  弟たちの死


第八章 リバタリアン――ロバート・ノジック(1938-2002) 128
  カリフォルニアという風土
  最小限国家
  ゲイツやバフェットの生き方にも


第九章 共同体主義――ロバート・ニスベット(1913-96) 142
  『共同体の探求』
  南部の思い出
  博士論文は「啓蒙思想への反動」
  戦争国家


第十章 保守論壇の創設者――ウィリアム・バックリー(1925-2008) 156
  大学批判の著作でデビュー
  カトリック系家族の絆
  柱は「信仰と自由」
  意外な交友


第十一章 「近代」への飽くなき執念――フランシス・フクヤマ(1952-) 170
  同志社大学での講演
  近代は「未完」
  顔ぶれの変化
  「歴史」を止めない
  同じ「ネオコン」という名前でも……
  アメリカは終わらない
  祖父・河田嗣郎
  思想史と人間のドラマ


第十二章 「歴史の終わり」から「歴史の始まり」へ――フランシス・フクヤマ(続) 203
  中国に始まった「近代」
  なぜ中国で歴史は終わらない
  トクヴィルとの類似性
  明晰さをもたらす知的勇気
  『ダス・カピタル』


第十三章 「トランプ現象」とラディカル・ポリティクス 218
  合衆国の所得と貧困
  超党派の「不安・不信」
  「中産階級ラディカル」
  ポピュリズムを定義する
  リフォーモコン
  社会主義復活か
  アメリカは左傾化
  中年白人の自殺率上昇
  一九六五年改正移民法帰化法後のアメリ
  アメリカの欧州化
  ラディカル・ポリティクス


エピローグ 戦後アメリカ思想史を貫いた漱石『こころ』 257
  カーク本人から聞いていたマクレランの名
  日本とスコットランドの狭間で
  マクレラン、ハイエクのもとへ
  ハイエクの私生活
  その頃、太平洋の向こう側では……
  ハイエクの主著をリライトしたマクレラン
  アメリカのアンビバレンス


あとがき(二〇一六年六月 会田弘継) [291-303]
参考・引用文献 [304-315]
関連図表 [316-317]