著者:仲正 昌樹[なかまさ・まさき] (1963-) 政治思想史、社会思想史、社会哲学。
NDC:311.4 保守主義
【目次】
目次 [003-006]
はじめに [009-014]
第一章 ヒューム――慣習から生まれる正義 015
思想史の中のヒューム
理性と慣習
情念と慣習
正義と所有
「統治」の起源
「忠誠」と「抵抗」
スコットランド啓蒙主義におけるヒューム
第二章 バーク――相続と偏見による安定 043
バークの立ち位置
「革命」評価の問題
統治者の選択をめぐる問題
相続財産としての自由
制度と権利
国教会制度の意義
偏見と実践
慣習による国際秩序
第三章 トクヴィル――民主主義の抑制装置 075
ポスト革命の自由主義とトクヴィル
アメリカの民主主義
多数派の圧制
多数派の圧制を緩和するもの
法律と習俗
民主的専制
旧体制のフランス
「自由」を破壊した思想
第四章 バジョット――無駄な制度の効用 107
一九世紀半ばの英国
イギリスの憲法
国王の地位
貴族院の可能性
庶民院のあるべき形
進化と政治
討論の時代
第五章 シュミット――「法」と「独裁」 141
危機の時代の思想家
「秩序」と「独裁」
大統領の独裁と「例外状態」
「民主主義」の本質
「具体的秩序」の構想
「大地のノモス」
第六章 ハイエク――自生的秩序の思想 175
経済学から政治哲学へ
「隷属への道」からの離脱
メタ・ルールとしての「憲法」
「進化」と「ルール」
カタラクシーと抽象的ルール
テシスとノモス
終章 日本は何を保守するのか 211
英米、ドイツ、日本
「細部」に見られる慣習の力
「大学の自治」
憲法と日本社会
九条と例外状態
何を保守するのか
あとがき(二〇一三年十月八日 金沢大学角間キャンパスにて 仲正昌樹) [237-239]