著者:天野 郁夫[あまの・いくお](1936-) 教育社会学。
解説:園田 英弘[そのだ・ひでひろ](1947-2007) 日本社会史、比較社会学。
NDC:371.3 教育社会学.教育と文化
【目次】
まえがき [005-009]
目次 [010-015]
1 近代化と試験の時代 017
1 試験ことはじめ 017
モルレーの演説
試験の時代
競争の制度化
2 一九世紀ヨーロッパの試験 031
官僚試験とアビツーア
入学試験とコンクール
競争試験の社会
試験制度の「理念型」
注 045
2 試験と選抜の伝統 049
1 前近代社会の試験 049
貢挙の制
昌平黌と学問吟味
等級制と試験
漢学の教育方法
2 塾・試験・競争 063
咸宜園の教育
イエズス会のコレージュ
適塾の競争制度
近代日本への遺産
注 077
3 教育と試験の制度化 081
1 復古と近代化の間 081
人材選抜の構想
「進士及第ノ法」
復古主義と近代主義
貢進生制度
大木喬任と西欧化
2 「学制」と試験制度 096
競争と闘争
「学制」の試験規定
等級制
試験と競争の制度化
注 109
4 小学校から中学校へ 113
1 小学校と試験 113
小学校の試験規則
試験の実態
「比較試験」
試験の役割
2 中学校と試験 127
中学校の発足
中学校の試験制度
入学試験
進学と試験
予備校の出現
注 141
5 高等教育と試験制度 145
1 外国語と予備教育 145
大学南校から第一番中学へ
英語学校の誕生
大学予備門と試験
予備教育の永続化
2 高等教育と試験 158
司法省法学校
工部大学校
札幌農学校
東京開成学校
東京大学
注 172
6 資格試験制度の成立 176
1 資格試験と代言人 176
職業資格と試験
代言人の登場
私立法律学校の出現
立身出世の道
2 医師と教師 190
医術開業試験の開始
試験準備の教育
小学校教員と検定試験
中等教員と検定試験
注 203
7 官僚任用試験と学歴主義 207
1 官僚任用制度と試験 207
官僚と学校出
伊藤の“文官候生案”
森有礼の教育改革
官僚試験制度の成立
2 官僚制と学歴主義 221
試験の実態
制度の改革
学歴主義化の波
学歴主義の始まり
注 234
8 帝国大学への道 238
1 小学校と試験批判 238
小学校の試験批判
競争試験の廃止
中学校への道
卒業と中途退学
2 中学校から高等学校へ 251
中学と高校の間
学力による選抜
無試験入学制
井上の制度改革
高等学校の入学試験
3 専門学校と試験 267
専門学校の問題
正系と傍系
実業専門学校の試験
私立専門学校
私学と選抜試験
注 282
9 受験の世界―― 一九〇〇年前後 287
1 『遊学案内』と受験の世界 287
『東京遊学案内』
明治三五年の受験界
試験と特典
学歴と職業資格試験
学力から学歴へ
2 試験群像 302
受験の世界
「苦学力行」
帝国大学選科
東京大学への道
帝国大学への道
注 316
10 試験と上昇移動の道 320
1 士族から平民へ 320
上昇移動への欲求
士族出身の子弟
平民の子弟
地方から東京へ
試験制度の定着
2 試験の二つの道
試験のメインロード
さまざまなバイパス
官僚と法曹
医師と中等教員
3 入学試験の時代
モルレーの死
卒業試験と入学試験
入学試験の変質
学歴と入試の時代
注 362
補論 試験の近代・テストの現代 365
注 382
あとがき(一九三八年夏 天野郁夫) [384-389]
平凡社ライブラリー版あとがき(二〇〇六年初冬 天野郁夫) [390-393]
解説――教育社会学者であるということ(園田英弘) [394-400]