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『経済人間――ネオリベラリズムの根底』(Christian Laval[著] 菊地昌実[訳] 新評論 2015//2007)

原題:L’HOMOME ÉCONOMIQUE: Essai sur les racines du néolibéralisme
著者:Christian Laval (1953-) 社会学。J. Bentham の研究。
訳者:菊地 昌実[きくち・まさみ] (1938-) フランス文学、比較文学
NDC:331.7 近代経済学派、近代理論
NDC:332.06 近代経済史:資本主義、独占資本主義


経済人間 | 新評論


【目次】
経済人間を超えて――日本の読者の皆さまへ(二〇一五年一月 パリにて クリスチャン・ラヴァル) [001-006]
目次 [007-016]


序論 019
1 強固な信念 021
2 人間の経済的生成 023
3 人類学的変遷の根底 026
4 ある社会的・歴史的事実 029
5 新しい人類の規範的な土台 033
6 徴候と抵抗 035


第01章 正当な生活の変貌 039
1 利益をめぐる争点 041
2 富裕化の欲望を抑える 044
3 中世思想の変遷 047
4 〈はみ出し階級〉の昇進 050
5 計算と経理 052
6 来世の経理 054
7 儲けの再評価 056
8 新世界 059


第02章 政治的まとめ役としての効用 065
1 共同体から個人へ 068
2 国家の力、情念の強さ 071
3 〈国家理性〉という契機 074
4 経済的〈内政〉としての政治 078
5 和解としての経済 083
6 諸利益を操作して、人々を導く 086
7 諸利益の一致と統治権力の限界 089
8 組織化原理 092


第03章 総取引所、道徳の大逆説 095
1 ジャンセニスム的人類学 098
2 人間の悲惨 101
3 利益の正体を暴く 103
4 公平無私の欺瞞 107
5 貴族の倫理に対する批判 109
6 評価の市場 111
7 現世欲の秩序をどうのように得るのか 115
8 貧欲を規制する 118
9 宗教の不十分さ 123


第04章 大逆転 126
1 ならず者の支配 128
2 マンデヴィルの寓話 130
3 マンデヴィルの意図 132
4 巧みな操作 136
5 マンデヴィルに対する批判 138
6 マンデヴィルにおける経済の役割 141
7 マンデヴィル説の逆転、新しい経済道徳 144
8 アウグスティヌス主義から功利主義へ 148


第05章 行動の擁護、情念の礼賛 149
1 西洋のロビンソン化 153
2 欲望の力 155
3 身体、情体、情念の源 159
4 エルヴェシウス、強烈な情念の擁護者 162
5 企画の時代 172
6 最大化 174


第06章 経済学の公理 177
1 価値の一般公理 180
2 数量の君臨 184
3 価値と感覚 187
4 学問的な概念としての効用 200
5 道徳の抵抗 202
6 限界計算と政治 204
7 ホモ・エコノミクスの科学 207


第07章 自己規律としての計算について 213
1 チャンスとリスク 216
2 道徳と科学的な政治 221
3 快楽と苦痛の金銭的等価性 224
4 諸状況の組み合わせ 227
5 自己制御としての計算 229
6 義務論 232
7 規範的な形としての合理性 235


第08章 利益の内発的秩序 241
1 摂理と欠如 243
2 自然の取り締まり 245
3 スミスによる断絶 247
4 動力因 249
5 見えざる手と内在性 251
6 神の慎み 254
7 商人社会 257
8 政府の制限 259
9 教条主義の誕生 262


第09章 相互監視社会 265
1 相互是認社会と利益の意味 266
2 相互依存 271
3 全員による全員の制御 276
4 つねに自己を観察する 279
5 自分の行動について明言する 284
6 政府を監視する 287


第10章 幸福の道具 291
1 効用と制度 293
2 道具の遍在性 294
3 思考の道具としての言語 296
4 貨幣言語 305
5 言語の効果 307
6 ベンサムのフィクション理論 310
7 言語と利益 314


第11章 経済人間の政治的製造工場 322
1 政治的方策と人間の行動 324
2 エルヴェシウス、公的効用の哲学者 328
3 個人的利益と公的効用 329
4 公益の優位 333
5 教育と立法の役割 336
6 ベンサムと人間の統治 338
7 統治するとは、私的利益と公的利益を合体させることである 342
8 期待を安定化させる 344
9 利害を導く 349
10 計算が下手な者の利害を回復する 352


結論 われわれは今どこにいるのか 357
1 まだ生成中の経済人類 358
2 新しい規範体制 361
3 ネオリベラリズムの発作期 365
4 歴史的な大揺れ 368
5 自己自身という企業 370
6 人間の行為の総評価 372
7 ネオリベラリズムがわれわれに教えるもの 374
8 社会批判の危機 377
9 資本主義と社会的つながり 379
10 もう一つの考え方と生き方 383


原注 [387-433]
訳者あとがき [435-439]
事項索引 [440-441]
人名・文献索引 [442-446]