著者:宇野 重規[うの・しげき](1967-) 政治思想史、政治哲学。
NDC:311.7 民主主義
【目次】
目次
はじめに 011
民主主義への不信
〈ルソー型〉民主主義の隘路
主権論を越えて
プラグマティズムとは何か
習慣の重要性
本書の構成
第1章 民主主義の経験 027
1 アメリカという夢 028
「想像力の夢見る場所」
民主主義の経験
イソノミア
トランセンデンタリズム
トランセンデンタリズムと民主主義
民主主義に先立つ「何か」
2 プラグマティズムと経験 042
経験とは何か
オリヴァー・ウェンデル・ホームズ
ウィリアム・ジェイムズ
「多元的宇宙」と「純粋経験」
ジョン・デューイ
3 戦後日本における経験 055
経験の消滅/戦後日本の経験
『災害ユートピア』
経験との出遭い
丸山と藤田
第2章 近代政治思想の隘路 069
1 閉じ込められた自己 070
独特な人間像
「緩衝材で覆われた自己」
内面への撤退
内面と外面の分離
2 依存への恐怖 083
政治思想史のなかの依存
現代政治哲学と依存
ケアの倫理学
主権の確立と依存の排除
依存のパラドクス
相互依存的な自由
3 狭まった対話の回路 096
ホッブズの場合
ロールズの場合
経済学的思考の優位
なぜ政治は嫌われるのか
第3章 習慣の力 111
1 偶然から秩序へ 112
ハビトゥスと習慣
パースの生涯
習慣によって生まれる宇宙の秩序
自己修正する習慣
知は社会的である
2 習慣と変革 125
ジェイムズとサンフランシスコ地震
ジェイムズの生涯
ジェイムズの習慣論
デューイの習慣論
習慣と変革
3 民主主義の習慣 138
プラグマティズムと民主主義
ハイエクの習慣論
ネグリ/ハートの習慣論
社会運動と習慣
習慣のソーシャル化
第4章 民主主義の種子 153
1 「社会を変える」仕事とは? 154
二〇〇〇年代の社会変革志向?
ソーシャル・ビジネスとは何か
社会問題解決のための新たな習慣
ソーシャル・ビジネスと政治
変革の担い手
2 「島で、未来を見る」 167
地域における実験
人口の一割が I ターンの島
「生き残りの戦略」
コミュニティデザイン
「島で、未来を見る」
3 被災地に生きる 181
「弱い」信念
製鉄の町・釜石の歴史
東日本大震災と復興
企業の「地元」化
「三陸ひとつなぎ自然学校」
おわりに プラグマティズムと希望 195
オバマとプラグマティズム
オバマの希望
リチャード・ローティ
プラグマティズムと民主主義
現代日本における「民主主義の習慣」
民主主義と希望