著者:内海 愛子[うつみ あいこ](1941-) 歴史社会学。マイノリティ研究、日本アジア関係論。
件名:太平洋戦争(1941-1945)--捕虜
件名:戦争犯罪人
件名:朝鮮人
NDLC:A191
NDC:329.67 法律 >> 国際法 >> 戦時国際法.戦争法 >> 戦争犯罪.国際軍事裁判所
備考:単行本(1982年刊行)を加筆修正し文庫化したもの。
備考:単行本(オンデマンド版)が2003年に刊行。
備考:韓国語版『조선인 BC급 전범, 해방되지 못한 영혼』(이호경[옮김], 동아시아)が2007年に刊行。
【目次】
はじめに(一九八二年五月三日) [iii-xiv]
地図 [xv-xvi]
凡例 [xvii]
目次 [xix-xxi]
I 俘虜収容所の監視要員として 001
1 タイ俘虜収容所──死の泰緬鉄道 001
初めて見る白人
ジャングルの奥地へ
悲惨な俘虜たち
泰緬の奴隷たち
命令と俘虜の間で
ジャングルの中から徴兵
首実験
2 マレー俘虜収容所──石油基地パレンバン 029
シンガポール上陸
飛行場の建設
道端の草まで枯れ
1日400グラム
誰の命令か
中部スマトラ横断鉄道
軍用道路の建設
3 ジャワ俘虜収容所──“地上天国”のなかの地獄 055
カボチャとトウガン
豚汁とゼンザイ班長
朝鮮人軍属とインドネシア人兵補
女だけのキャンプ
慢性的な飢餓
バンブー・モリと共に
無駄だった飛行場
死の航海
敗戦そして逮捕
II 朝鮮人軍属と俘虜収容所 101
1 なぜ朝鮮人が監視要員になったのか 101
戦陣訓
「博愛の心をもって取扱うべし」
思想的効果をねらって
“歓喜する群集”
2 俘虜収容所の機構と実態 119
情報局の設置
俘虜管理部の設置
収容所の設置
3 志願か徴用か 130
紛失した書類
うれしかった合格通知
軍人勅論と戦陣訓
皇国臣民への道
III 戦争犯罪裁判と朝鮮人軍属 153
1 戦争犯罪とは何か 153
さまざまな八・一五
戦争犯罪とは何か
英国の戦犯定義
2 李鶴来さんの場合──シンガポールのオーストラリア法廷 174
却下された起訴状
再び起訴されて
死刑囚として
3 兪東祚・鄭殷錫さんの場合──シンガポールの英国法廷 196
日本人との確執
アジア人の血を吸って生きる
刑務所のなかで
4 崔善燁さんの場合──バタビアのオランダ(蘭印)法廷 207
全員が戦犯に!
四三人のうち一九人が朝鮮人
フローレス島
反植民地闘争と戦争裁判
オランダの戦犯定義
IV 戦争責任と戦後責任 231
1 サンフランシスコ平和条約と朝鮮人戦犯 231
初めての日本
A級戦犯釈放と再軍備のなかで
戦犯は釈放せず
「日本国民」とは
怒りを法廷へ
GHQとの折衝
最高裁へ
「日本国民として」
朝鮮人と日本人
2 生活との闘い 271
巣鴨を出る
孤独な療養生活
3 未済の戦争責任 282
補償からの排除
韓国出身戦犯者同進会
国家補償を要求
「日韓条約で解決ずみ」
再び国会へ
「金はビタ一文出せません」
未済の戦争責任
[付章]V 植民地責任への問いかけ 307
同進会の結成
俘虜たちの憎しみ
国会請願へ
「条理」裁判にかけた希望
立法に夢をつないで
韓国――強制動員の被害者として認定
韓国の憲法裁判所に訴願
主な参考文献・資料一覧 [337-350]
あとがき(一九八二年三月一〇日 内海愛子) [351-354]
岩波現代文庫版あとがき(二〇一五年六月二五日 内海愛子) [355-361]
底本・表現について [362]
朝鮮人BC級戦犯関係年表 [1-14]