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『改訂増補 古文解釈のための国文法入門』(松尾聰 ちくま学芸文庫 2019//1952)

著者:松尾 聰[まつお・さとし](1907-1997) 平安時代文学。
解説:小田 勝[おだ・まさる](1964-) 日本語学、古典文法。

改訂増補 古文解釈のための国文法入門 (ちくま学芸文庫)

改訂増補 古文解釈のための国文法入門 (ちくま学芸文庫)

【目次】
はしがき(昭和二十六年八月三十日 著者識) [003-007]
改訂版に際して(昭和四十八年一月 著者識) [008-010]
目次 [011-019]


序説 023


第一章 助動詞 047
一 る、らる 
二 ゆ、らゆ(上代) 
三 しむ、す、さす 
四 す(上代)(四段活用)
五 き、けり 
六 む 
七 まし 
八 つ、ぬ、たり、り 
九 らむ
一〇 らし
一一 めり
一二 べし
一三 べらなり、
一四 けむ
一五 終止形に添う「なり」 
一六 ず、ざり、じ、ましじ、まじ 
一七 ふ(上代
一八 こす(上代)、まほし、まほしかり、たし 
一九 体言または活用語の連体形に添う「なり」 
二〇 体言に添う「たり」 
二一 ごとし 


第ニ章 助詞 247
一 格動詞の「が」「の」 
ニ 格助詞(?)の「い」 
三 格助詞及び接続助詞の「に」 
四 格助詞の「へ」 
五 格助詞・間投助詞・接続助詞の「を」 
六 と 
七 より 
八 よ、ゆ、ゆり 
九 から 
一〇 だに 
一一 すら 
一二 さ 
一三 のみ 
一四 ばかり 
一五 まで 
一六 など 
一七 づつ 
一八 は 
一九 も 
二〇 ぞ 
二一 係助詞の「なる」(上代) 
二二 係助詞の「なむ」
二三 終助詞の「なる」(上代)と「なむ」 
二四 係助詞の「や」 
二五 間投助詞の「や」 
二六 係助詞の「か」 
二七 係助詞の「こそ」 
二八 禁止の「な」  
二九 ば
三〇 と 
三一 とも
三二 ど 
三三 ども 
三四 て 
三五 ても 
三六 ながら 
三七 つつむ 
三八 ものゆゑ 
三九 終助詞の「が」「がも」「がもや」「がもよ」「がもな」「がな」 
四〇 希望の「な」(上代) 
四一 誂えの「ね」 
四二 がね(上代) 
四三 誂えの「に」(上代) 
四四 がに(上代) 
四五 かし 
四六 ばや 
四七 間投助詞の「い」 
四八 し 
四九 感動の「な」 
五〇 ろ(上代) 
五一 ゑ(上代
五二 よ 


第三章 形容詞 423


第四章 動詞 450


第五章 敬語としての動詞及び補助動詞 474
一 尊敬語 474
 (イ) ます(四段活用)
 (ロ) まさふ(四段活用)
 (ハ) います(自動詞。上代では四段活用、中古ではサ変活用) 
 (ニ) います(他動詞。下二段活用)
 (ホ) いまさふ(四段活用)
 (へ) いまさうず(サ変活用)
 (ト) いますがり・いまそがり(ラ変活用) 
 (チ) みまそがり(ラ変活用)
 (リ) いますがらふ(四段活用) 
 (ヌ) まします(四段活用) 
 (ル) ましまさふ(四段活用) 
 (ヲ) おほまします(サ変活用) 
 (ワ) おはす(サ変活用) 
 (カ) おはさふ(四段活用) 
 (ヨ) おはさうず(サ変活用) 
 (タ) おはします(四段活用) 
 (レ) おはしまさふ(四段活用) 
 (ソ) おはしまさうず(サ変活用) 
 (ツ) たまふ(四段活用) 
 (ネ) たぶ(四段活用) 
 (ナ) たうぶ(四役活用) 
 (ラ) のたまふ(四段活用) 
 (ム) のたぶ(四段活用) 
 (ウ) のたうぶ(四段活用) 
 (ヰ) おほす(下二段活用) 
 (ノ) おもほす・おぼす(四段活用) 
 (オ) おもほしめす・おぼしめす(四段活用) 
 (ク) めす 
 (ヤ) 聞こす(四段活用) 
 (マ) 聞こしめす(四段活用) 
 (ケ) をす(四段活用) 
 (フ) 聞こしをす(四段活用) 
 (コ) 知らしめす・知ろしめす(四段活用) 
 (エ) 御覧ず(サ変活用)
 (テ) みそなはす(四段活用) 
 (ア) つかはす(四段活用)


ニ 謙譲語 545
 (イ) まつる(四段活用)
 (ロ) つかへまつる・つかうまつる(四段活用) 
 (ハ) たてまつる(四段活用)
 (ニ) たてまつる(下二段活用)
 (ホ) まゐる(上一段活用・四段活用)
 (へ) まゐらす(下二段活用)
 (ト) まうづ (下二段活用)
 (チ) まうでく(カ変活用)
 (リ) まかる(四段活用) 
 (ヌ) まかづ(下二段活用)
 (ル) まをす・まうす(四段活用)
 (ヲ) まうさす(下二段活用) 
 (ワ) きこゆ(下二段活用) 
 (カ) きこえさす(下二段活用) 
 (ヨ) たまふ(下二段活用) 
 (タ) たまはる(四段活用)
 (レ) たぶ(下二段活用)
 (ソ) たうぶ(下二段活用)
 (ツ) たばる(四段活用) 
 (ネ) たうばる(四段活用)
 (ナ) はべり(ラ変活用)
 (ラ) さぶらふ(四段活用)


解説――碩学の示したスタートライン(小田勝) [649-659]
語句索引 [661-667]




【抜き書き】
有名な箇所。

 諸君は次の問に答えられるか。もし答えられないのだったら、この本をよむ必要があるだろう。何故といえば諸君は、古語について極めて初歩的な知識さえもしっかり身につけていないことが確かなのだから。


〔問題〕次の中古(口語)文または上古(口語)文を正確な現代(口語)文に言いかえよ。
 中古(口語)文または上古(口語)文   


(イ)花咲かむ。
(ロ)花咲くらむ。
(ハ)花咲きなむ。
(ニ)花咲かなむ。
(ホ)花咲きけむ。
(ヘ)花咲きけり。
(ト)花咲けり。
(チ)花咲けりけり。
(リ)花咲きぬ。
(ヌ)花咲きにき。
(ル)花咲きたり。
(ヲ)花咲きしか。
(ワ)花こそ咲きしか。
(カ)花こそ咲かな。
(ヨ)花こそ咲かね、春は来にけり。
(タ)花咲かね。(上古文)
(レ)花咲きね。
(ソ)花な咲きそ。
(ツ)花咲かず。
(ネ)花咲かざり。
(ナ)花咲かじ。
(ラ)花や咲かまし
(ム)花だに咲く。
(ウ)花だに咲け。
(ヰ)花さへ咲く。
(ノ)花咲かむや。
(オ)花咲かめや。
(ク)水流れぬ。
(ヤ)水ぞ流れぬ。
(マ)水流れぬべし。
(ケ)水流るゝなり。
(フ)水流るなり。


  現代(口語)文

(イ)花が咲こう(花が咲くだろう)。
(ロ)今頃は花が咲いているだろう。
(ハ)花が咲いてしまうだろう。
(ニ)花が咲いてくれ。
(ホ)(嘗て)花が咲いたろう。
(へ)花が咲いた。(これには説がある)
(ト)花が咲いている。
(チ)花が咲いていた。
(リ)花が咲いてしまう。
(メ)花が咲いてしまった。
(ル)花が咲いている。
(ヲ)花が咲いたか。
(ワ)花こそ咲いた。
(カ)花こそ咲かない。
(ヨ)花こそ咲かないが、春は来てしまった。
(タ)花が咲いてくれ。
(レ)花が咲いてしまえ。
(ソ)花がどうか咲くな。
(ツ)花が咲かない。            
(ネ)花が咲かないでいる。          
(ナ)花が咲かないだろう。          
(ラ)花が咲くだろうか、恐らく咲かないだろう。
(ム)花でさえ咲く。
(ウ)せめて花なりと咲け。
(ヰ)花までが咲く。
(ノ)花が咲くだろうか。(疑問の場合と、反語の場合とがある)
(オ)花が咲こうか、咲きはしまい。
(ク)水が流れてしまう。
(ヤ)水が流れない。
(マ)水がきっと流れるだろう。(又は水が流れてしまうだろう。)
(ケ)水が流れるのだ。
(フ)(音が聞こえるから)どうやら水が流れるらしい。