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『環大西洋政治詩学――二〇世紀ブラック・カルチャーの水脈』(中村隆之 人文書院 2022)

著者:中村 隆之(1975-)
件名:黒人--歴史
件名:文学と社会
NDLC:EC135
NDC:316.8 政治 >> 国家と個人・宗教・民族 >> 民族・人種問題.民族運動.民族政策


環大西洋政治詩学 - 株式会社 人文書院


【目次】
目次 [001-003]
反例 [004]
プロローグ  〈全‐世界〉におけるブラック・ライヴズ・マターは反西洋中心主義、反血統主義を掲げる [007-021]
  「人種」の観念
  奴隷制社会アメリ
  アメリカで「黒人」であるということ
  白人至上主義の根拠としての血統主義を解体すること
  注 
地図 [022-023]
環大西洋政治詩学年表・関係図 [024-025]


  第I部 ブラック・モダニティの萌芽 027

第1章 ブラック・モダニティ——両大戦間期パリの黒人学生・知識人の人種意識と近代 031
  はじめに
  パリのハーレム・ルネサンス
  ナルダル姉妹と『黒人世界評論』
  『正当防衛』のモダニティ
  『黒人学生』とネグリチュード
  おわりに
  注 051


第2章 ブラック・インターナショナリズム試論――ブラック・モダニティの政治文化としてのパン・アフリカニズムと国際共産主義 055
  はじめに
  二つのパン・アフリカニズム
  第一次世界大戦と黒人兵
  フランス帝国主義下のパン・アフリカニズムと黒人意識
  国際共産主義運動のパン・アフリカニズム的展開
  注 075


第3章 ネグリチュードナショナリズムカリブ海性――フランス語圏カリブ海地域のディアスポラ知識人群像 一九三〇年代 ― 一九七〇年代 081
  はじめに
  黎明期(1930年代)
  ネグリチュードの時代(1940年代―1950年代)
  ナショナリズムカリブ海性(1950年代―1960年代)
  おわりに
  注 096


第4章 ブラック・アトランティックの詩的創造力――ポール・ギルロイ『ブラック・アトランティック』 099
  はじめに
  ブラック・アトランティックの航海
  文化混交の理論としてのブラック・アトランティック
  近代性と二重意識
  近代性と「外部」
  ギルロイにおける「ブラック」
  注 113


第5章 イギリスにおけるレイシズム――ポール・ギルロイユニオンジャックに黒はない』 115
  I 
  II 
  III 
  IV 
  注 121


第6章 植民地主義レイシズム――フランツ・ファノンレイシズムと文化」を中心に 123
  はじめに
  レイシズムをめぐるファノンの著述
  「レイシズムと文化」を読む
  論点
  アメリカ合衆国における「人種の問題」
  おわりに
  注 138


  第II部 アフリカへのまなざし 141

第7章 アフリカ文化誌の始まりとしてのニャーム・ングーラ 145
  はじめに
  雑誌刊行までのジョップ[Alioune Diop]の歩み
  『プレザンス・アフリケーヌ』誌の構想と刊行
  アフリカ人とヨーロッパ人の協調
  「ニャーム・ングーラ」
  注 157


第8章 独立前夜アフリカにおける言語、文学、政治――「国民詩」論争の争点 161
  はじめに
  セゼール[Aimé Fernand David Césaire]とドゥペストル[René Depestre]との論争
  脱植民地化のプロセスにおける論争
  主体性への権利と言語の問題
  おわりに
  注 178


 補論(1)アラゴンの転向と「国民詩」論 183
  注 193


 補論(2)ルネ・ドゥペストルの「国民詩」論 195
  注 205


第9章 ダヴィッド・ジョップの〈アフリカ〉 209
  はじめに
  詩人ダヴィッド・ジョップ(一九四八)
  前史(一九二七 ― 一九四八)
  ダヴィッドの〈アフリカ〉
  〈アフリカ〉を求めて(一九四九 ― 一九六〇)
  おわりに
  注 232


第10章 フランツ・ファノンとニグロの身体――「黒人の生体験」再読 237
  はじめに
  ファノン研究の動向と問題の所在
  原点としての生体験
  ファノンと黒い皮膚
  生体験の〈切断〉
  ナショナリズムと闘争の思想
  おわりに
  注 270


第11章 シチュアシオン再考――サルトルとファノン 275
  はじめに
  『シチュアシオン』の今日性
  反植民地主義の知識人
  ファノンによるサルトル
  『地に呪われたる者』への序文
  注 292


  第III部 ポスト・プランテーションの世界 297

第12章 ポスト・プランテーション文学論――グリッサン、フォークナー、サン=ジョン・ペルス 301
  I 
  II 
  III 
  IV 
  V
  VI
  VII
  VIII
  IX
  X 
  XI 
  XII 
  注 326


第13章 グリッサンの〈全‐世界〉――『フォークナー、ミシシッピ』 331
  I 
  II 
  III 
  IV 
  V
  VI
  VII
  VIII
  注 348


第14章 『アコマ』あるいはアメリカスに開かれた集団性 351
  はじめに
  マルティニック学院と『アコマ』誌、あるいはマルティニックへの沈着
  開かれた地平としての雑誌の構造と構成
  第一号における共同研究
  第四・五合併号における共同研究
  カリブ海性に向けたアメリカスの現前
  いまだ潜在的アンティル世界を実現すること
  注 373


第15章 エドゥアール・グリッサンにおける環大西洋奴隷貿易奴隷制の記憶 377
  はじめに
  記憶と政治
  奴隷制から〈全 - 世界〉へ
  並外れた寛容さとしての「われわれ」
  「昔を掘り起こし、土地を推し量ること」
  注 391


第16章 来たるべき世界の叙事詩――パトリック・シャモワゾー『カリブ海偽典』 395
  シャモワゾーを再発見する
  支配された国で書く
  「偉大な独立主義者」の身ぶりを聞く
  「反逆者」から「戦士」へ
  注 410


エピローグ フランス海外県ゼネストの史的背景と〈高度必需〉の思想 413
  はじめに
  海外県の選択と矛盾(一九四六 ― 一九五八)
  アンティルの社会運動と弾圧(一九五九 ― 一九八一)
  地方分権化以降の海外県社会(一九八二 ― 二〇〇八)
  海外県ゼネスト(二〇〇九)
  高度必需品宣言
  注 437


あとがき(中村隆之) [443-448]
初出一覧 [449-450]
参考文献一覧 [451-472]
図版出典一覧 [473]
人名索引 [474-482]




【メモランダム】
・7章
「アリウン・ジョップ「ニャーム・ングーラあるいは『プレザンス・アフリケーヌ』の存在理由」(翻訳と解説)」